
中国人観光客はどうやって東京の飲食店を選ぶ?中国SNSと口コミの影響
前回は、中国人観光客の購買行動と、旅行前後におけるブランドとの関わり方についてお伝えしました。
まだ読んでいない方はこちらからどうぞ。
👉 「訪日前から帰国後まで|中国人観光客と日本ブランドの接点」
今回は、東京の飲食店について考えてみたいと思います。
中国SNSの仕事をしていると、日本では当たり前に見えるものが、中国の人たちには新鮮に映ることがあります。
飲食店も、そのひとつです。
東京には数え切れないほどのお店がありますが、そのなかには中国人観光客が行列をつくるお店もあります。
なぜ、わざわざ日本に来て、そのお店に行きたいと思うのか。
少し考えてみました。
おいしそう、だけでは終わらない
SNSを見ていると、料理の写真や動画が目に入ります。
目の前で寿司を握る職人。湯気が立ち上るラーメン。きれいに盛り付けられたスイーツ。
見ているだけで、食べてみたくなるものです。
でも、飲食店の魅力は、料理そのものだけではないと思っています。
例えば、日本の職人が目の前で調理してくれること。日本らしい雰囲気のなかで食事ができること。そのお店でしか味わえないメニューがあること。
日本に住んでいると、特別に意識しないようなことも、海外から来る人にとっては体験のひとつになります。
つまり、料理がおいしそうに見えることと、実際にそのお店へ行ってみたいと思うことは、少し違う。
「おいしそう」から「日本に行ったら、ここに行きたい」へ。
この違いが、飲食店の情報を届けるうえで大切なのではないかと感じます。
SNSで見つけたお店は、あとから調べられる
中国では、RED(小紅書)などのSNSで、旅行先や飲食店の情報を探すことができます。
東京旅行について調べているときに、たまたま見つけたお店。
最初は何となく投稿を見ただけでも、気になれば保存しておく。旅行の日程を考えるときに見返して、実際に行く候補に入れる。
そんな流れも考えられます。
ただ、投稿を見て興味を持ったからといって、すぐに行くと決めるわけではありません。
場所はどこなのか。価格はどれくらいなのか。予約は必要なのか。
実際に訪れることを考え始めると、知りたい情報も変わってきます。
そこで参考になるのが、実際にお店を訪れた人の口コミです。
口コミが商品やお店を知るきっかけになったり、さらに詳しく調べる後押しになったりすることについては、以前の記事でも紹介しました。
👉 「中国SNSの口コミはなぜ重要?日本企業が知っておきたい情報拡散の仕組み」(URL挿入)
料理の感想だけでなく、店内の雰囲気や注文方法、混雑状況などが分かれば、訪問するイメージも湧きやすくなります。
誰かの投稿を見て興味を持ち、別の人の口コミを読んで、行ってみようと決める。
僕は、SNSの投稿ひとつですべてが決まるというよりも、いくつかの情報に触れるなかで、少しずつ行きたい気持ちが強くなっていくのだと思います。
話題になることと、選ばれ続けること
SNSで話題になることは、お店を知ってもらう大きなきっかけになります。
ただ、話題になること自体がゴールではありません。
実際に行ってみて、料理がおいしかった。また来たいと思った。友人にもおすすめしたくなった。
そうした体験が、次の来店や新しい口コミにつながっていくはずです。
中国向けに情報を発信するときも、単に日本語を中国語に翻訳すればいいわけではないと思っています。
日本では当たり前だと思っていることが、中国の人には魅力的に映るかもしれない。
反対に、僕たちが伝えたいと思っている魅力が、相手にはうまく伝わっていないこともあるかもしれません。
だからこそ、誰に、どんな情報を、どのように届けるのかを考える必要があります。
Roamsでは、これまでにREDを中心とした中国SNSの施策で、6,000件以上の口コミづくりに携わってきました。
そのなかで感じるのは、口コミづくりは単に投稿数を増やすことではない、ということです。お店のどんなところが魅力なのか。それを知りたい人に、どのような視点で伝えればよいのか。そうしたことを考えながら、情報を届けていく必要があります。
東京には、まだ中国の人たちに知られていない魅力的なお店がたくさんあるはずです。
その魅力をどう伝えれば、実際に足を運んでみたいと思ってもらえるのか。
これからも、中国SNSの仕事を通じて気づいたことを少しずつ共有していきたいと思います。
株式会社Roams(ロームス)は、東京と中国・上海を拠点に、日本企業の中国市場進出、海外SNSマーケティング、RED(小紅書)公式アカウント運用代行、KOL・KOC施策、インバウンド集客、越境EC・海外販売に取り組んでいます。中国にも子会社を持ち、中国現地での施策にも対応しています。