
文章が長い人は「が」で切れ——プロが実践する書く・削る・届けるの全技術
言葉はシンプルに削ぎ落とす
ネット記事の場合は文章量が多くなりすぎないよう大幅に絞り込む必要がある。本や紙の文章のように長文向きではないからだ。スマートフォンで読む場合、移動中に読むことが多いことに加え、文字も小さくて読みづらい。
私の経験からいうと、 1〜2分でさらっと読めるような短文が好まれる。
「伝えよう、伝えよう」と力が入りすぎると、どうしても文章は長くなりがちだ。ムダな文字は徹底的に削ぎ落として、言いたいことをズバッと伝えるシンプルな文章を目指したい。
自分の「型」を確立しよう
「文章を書くのが苦手」という人に共通していることは、 ゼロから書こうとする点 にある。
まずは文章の型を知ることだ。よく用いられるのは「PREP法」。ほかにも起承転結、序破急など、小学校で習ったような文章構造もたくさんある。しかし、まずは基本の型さえ知っていれば大丈夫だ。工夫次第でいくらでも文章の基本文型は広がる。
大切なことは、短時間で、わかりやすく、迷いなく書くことだ。そのためにはあらかじめ決まっている「文章の型」を利用すること。特に 「時系列に、思いつくままに書いてしまう」という人は要注意 だ。
「PREP法」であれば「結論、理由、エピソード、再結論」をそれぞれ1行ずつでまとめる。たったそれだけで迷いがなくなり、スラスラ書けるようになる。
逆に、箇条書きをしないでいきなり文章を書きはじめてしまうと、途中で迷いが出て止まる原因になる。面倒くさがらず、箇条書きから始めるようにしよう。慣れてきたら、独自の型を追求してほしい。
会話をしているように書くと伝わりやすい
伝わりやすいテクニックの1つに 会話調 がある。無理にきれいに文章を書こうとすると力が入ってしまい、スランプにおちいることがある。私たちは通常、会話でコミュニケーションをとっているので、会話調にすると伝わりやすいのだ。
そんなときは書こうとしている文章を会話調にしてみよう。肩の力が抜けて、自然と読者に届く文章になる。
「話をかみ砕く」とはどういう意味か?
誰でもわかるくらいに平易にわかりやすく書くことが文章の鉄則だ。これは会話などでも同じである。ところが、 難しいことをやさしく伝えることは簡単ではない。
話をかみ砕いて伝えられない人には、ある傾向が見受けられる。それは、 話を根本的に理解していないか、または自らの知識を誇示したい ような場合だ。
文章が長い場合、ひと言でいうと「どのようなことなのか?」を整理してみよう。大手通信社のニュースを読んでいてもムダな文章が目立つことがある。長々と説明しないで、ひと言でまとめる力を身につければ、さらにレベルアップが可能になる。
文意がわからなくなったら細かく切る
文章を書くことに苦手意識を持つ人は、 文章が長く整理できないという特徴 がある。
文意がわからなくなってきたらパートごとに区切って整理することをおすすめする。文の構造を単純化すれば、読みやすくなり、文章の語尾を選ぶ自由度も高まるので一石二鳥だ。
「〜ですが〜」で切る
文章を短くするステップをわかりやすく解説する。 切る場所は基本的には「が」で切る。 文章の中で「〜ですが〜」「〜でしたが〜」「〜しますが〜」の箇所を探す。これを、「です。しかし〜」「します。ですが〜」にすれば違和感がない。
たったこれだけのことで、文章は驚くほどすっきりする。文意がわからなくなったら、まず「が」を探してみてほしい。
研ぎ澄ましたタイトルをつけよう
タイトルのつけ方は大きく 4つの形態 に集約される。
①逆張り・対比型 モテたければ太って太りまくれ! お金持ちになりたいならキャッシングとリボ払いの鬼になれ! 金持ち父さん貧乏父さん
②ストーリー&ヒストリー型 50歳の私が30歳年下の彼女と結婚した理由(ワケ) 東大卒外務官僚のエリートが陥ったギャンブルの罠 高校中退元フリーターが30歳で億万長者になれた理由
③ベネフィット提供型 社内の人間関係構築を良好にする方法 記憶力アップ実践編 10日でフォロワー1000名獲得したテクニック
④クエスチョン型 苦境のコロナ禍をどのようにして生き抜くのか? 人生100年時代! 先人に学ぶこれからを生きる理由とは? 人材紹介の悪魔! カウンセラーを信用してはいけない?
タイトルを考える際には 型に当てはめてしまったほうがラク だ。まずはトライ&エラーで場数を踏んでほしい。
炎上を気にしすぎることは愚の骨頂
セミナーをすると「炎上は怖くないですか?」と聞かれることがある。
総務省の「情報通信白書」では、炎上は次のように定義されている。
「炎上」とは、「ウェブ上の特定の対象に対して批判が殺到し、収まりがつかなさそうな状態」「特定の話題に関する議論の盛り上がり方が尋常ではなく、多くのブログや掲示板などでバッシングが行われる」状態である。
炎上などは一般の方であれば無縁の世界だ。 ネットを見ている人のほとんどが、一瞬目にした記事を誰が書いたかなどには興味もなければ、別に知りたくもないということだ。
たとえ読まれたとしても、大半の人が翌日には忘れている。だから、文章を書く前に炎上を気にしたり過剰な期待をするのは無意味なのだ。万が一多くの人の目にふれて盛り上がったら「ラッキー!」と思うくらいにポジティブに考えよう。
発信力を高めたいなら書き手になろう
「僕もWebメディアに記事を寄稿したいです」「どうすれば執筆者になれますか?」——このような質問を受けることがある。文章力がついたら「世の中に発信したい」と思うのは当然のことだ。
しかし 「発信者」になることはイコールで批判の対象にもなりやすい ということだ。一切の批判を受けたくないなら発信は控えたほうがよいだろう。一方で、「批判など怖くはない」「炎上上等!」だと思われる人は発信者としての適性がある。
目ぼしいサイトが見つかったら、 「すでに原稿がある」「フィーが不要」という2つを明記してコンタクトを試みてほしい。 高確率で反応があるはずだ。そのチャンスを活かすかどうかは皆さんの文章力次第だが、まずはアクションを起こしてみよう。返信がなくても恥ずかしがることはない。
ご健闘をお祈り申し上げます。

■ もう少し具体的に知りたい方へ
「読まれる文章の構造」や
「評価される書き方」は、こちらにまとめています。
👉 https://note.com/kbito/n/n643c5aeeefbe