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【起業塾③】「30代男性」というターゲット設定が、なぜ誰にも刺さらないのか——ビジネス4要件「Whom」を深掘る

    元動画:【壁谷の起業塾】【実践編】ビジネス4要件③whom 誰に提供する?(かべちゃんの打ち出の小槌チャンネル)
    https://www.youtube.com/watch?v=KFubvb6CfQc


    著者情報
    壁谷英薫|公認会計士・株式会社打ち出の小槌 代表取締役
    財務・税務・労務・経営伴走・補助金の5分野を一気通貫でサポート


    多くの人がハマる「ターゲット広げすぎ」の罠

    ビジネス4要件——Who(誰が)・Whom(誰に)・What(何を)・How much(いくらで)——の2つ目、**Whom(誰に提供するか)**について今回はお話しします。

    事業相談に乗っていて、本当によく出会う場面があります。「ターゲットはどなたですか?」とお聞きすると、「30代男性です」「30〜50代の方です」という答えが返ってくる。

    一見、間口を広げたほうがたくさんの人にアプローチできそうに思えます。でも、実際にはこれが一番のつまずきポイントになっています。

    ターゲットを広げるほど、メッセージは薄くなる

    「30代男性」と一言で言っても、同じ人は一人としていません。趣味も悩みも生活リズムもバラバラな数百万人を、たった一つの言葉でくくろうとしているわけです。

    その状態でメッセージを作ろうとすると、どうなるか。誰にでも当てはまるような、当たり障りのない、薄い言葉しか出てこなくなります。結果として、実際には誰の心にも深く刺さらない——ということが起きるんです。

    「ターゲットを絞ったらお客さんの数が減るのでは」と不安に思う方も多いと思います。ですが、ビジネスにおけるターゲティングの肝は、実はここにあります。

    入り口は狭くていい。その分、深く掘り下げる。

    一人の人物像に的を絞り込んで、その人が本当に求めているものを深く理解していく。すると、その一人と同じ悩み・同じ状況を抱えた人は、実は世の中にたくさんいます。結果的に、より多くの人に届くメッセージになるんです。

    逆に、広く浅く狙おうとすればするほど、誰の心にも残らない「薄いカレー」のような、輪郭のはっきりしない価値提供になってしまいます。

    ターゲット設定の鉄板パターンは「過去の自分」

    では、狭く深く絞り込むと言っても、何を基準に一人を決めればいいのか。ここで一つ、非常に有効なパターンがあります。

    事業相談の中で成功しているケースを振り返ると、6〜7割は「過去の自分」——20代の頃の自分など——をターゲットに据えています。

    これには理由があります。過去の自分がどんな不安を抱えていたか、どんな言葉をかけてほしかったか、どんなサービスがあれば救われたか——これは他の誰かを想像するよりも、圧倒的に手に取るように分かるからです。

    「昔の自分にこの一言を届けられたら、絶対に響く」というものが分かれば、それをそのままサービスとして具体化できます。ターゲットが自分自身、あるいは家族や親しい友人のように「手に取るように分かる相手」であるほど、提供すべき価値が明確になり、強いメッセージになります。

    ターゲットが決まって初めて「What」が決まる

    例えば、こんなケースを考えてみます(一般的な事例です)。

    ある専門サービスを立ち上げようとしていた方が、当初「働く世代全般」を対象にしようとしていました。ところが、いざサービス内容を考えようとすると、「誰に何を提供すべきか」が定まらず、結局は当たり障りのない内容になってしまっていました。

    そこで、ターゲットを「かつての自分——独立したばかりで右も左も分からず、誰に相談していいかも分からなかった頃の自分」に絞り込みました。すると、その頃の自分が本当に欲しかった情報、かけてほしかった言葉、求めていたサポートの形が、一気に具体的に見えてきたのです。

    これがWhomの本質です。「誰に」が明確になって初めて、「何を(What)」提供すべきかが決まります。お腹を空かせている人にご飯を出すから喜ばれるのであって、満腹の人に食べ放題を勧めても喜ばれません。ターゲットが違えば、届けるべき価値もまったく違うということです。

    まとめ:ニーズは「近くにあるほど」見える

    世の中には、ニーズがなくても勢いで売れてしまうものもあります。ですが、本当に強いビジネスは、具体的な悩み・課題に対して、ちゃんと刺さる価値を届けているものです。

    その課題を見定めるための一番の近道が、ターゲットを「狭く・深く」設定すること。そして多くの場合、その答えは遠くにあるのではなく、過去の自分という一番身近なところにあります。

    まだ事業を始めたことがない方も、一度立ち止まって「過去の自分に何を提供したいか」を考えてみてください。案外すんなりと、届けたい相手と価値が見えてくるはずです。

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    最後に、ひとつだけお願いです

    「誰に届けたいのか、実はまだ言葉にできていない」——そう感じた方がいたら、一人で考え込まずに一度話してみませんか。

    打ち出の小槌では、財務・税務・労務・補助金だけでなく、こうしたターゲット設計・事業の軸そのものを一緒に整理する経営伴走サービスも行っています。

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    中小企業の「志」と「力」を引き出す、株式会社打ち出の小槌です 。 財務・税務・労務・補助金・経営伴走の5領域を連動させ 、「守り」を固め「攻め」に転じる盤石な土台を構築 。 月初5日で意思決定が完了する伴走支援で 、経営者が迷わずアクセルを踏める環境を共に創ります 。

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