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アメリカでのトレーニング第8回 「カリフォルニアクラシック出場」

     9月15日からの二日間、カリフォルニアクラシックという小さな大会に出場した。
     カリフォルニア州は、アメリカの西の端っこ。俺の住んでるところは東の端っこ。
    めっちゃ遠い。飛行機で5時間半かかった。
     アメリカ国内を移動するのによく使われるのが、サウスウェスト航空。座席は指定されておらず、早い者勝ち。みんなバスに乗る感覚で飛行機に乗る。
     飛行機で5時間半も移動すれば、時差も3時間ある。もはや外国。
     もっというと、空港からホテルまでとんでもない渋滞にはまって4時間半かかった。合計したら移動に10時間以上、日本帰れるんじゃないか?
    こんなことをあたりまえにやってるアメリカのアスリート、やっぱタフ。勝てる気がしない。野球選手なんて、この移動を三日に一回やるらしい。どうかしてる。
     プールは屋外の50mプール。すごいのどかな感じで、田舎の中学校のプールみたい(失礼)。

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     初日の午前中は400m自由形。あれだけ長距離はいやだといっていたのに、なんかうまいことごまかされてエントリーしてしまった。
    ターンの合図を出してくれるのは、まさかのMcKenzieのお母さん。会うのは今日が2回目。「水泳のコーチをやっているから大丈夫」といわれたが、何が大丈夫なのか分からない。日本では「日ごろから一緒に練習をしている人に担当してもらわないとだめなんだ」と主張しているのに、俺は何をやっているんだ。
    そうはいっても、与えられた環境で戦うしかない。むしろ、与えられているだけしあわせだ。
    レースが始まる少し前に、スタート台までMcKenzieのお母さんが連れて行ってくれる。ここでは、われわれのレースまで後何組だとか、そろそろゴーグルをはめた方がいいよなど、周囲の状況を説明してもらう。
    ところが、お母さん、何言ってるかぜんぜん分からない。アメリカ、特にジョージア州などの南部は、英語でもなまりがかなりきつい。こっちはまだ、きれいな英語ですらままならないのに。後にMcKenzieから、「ごめんね、うちのママ、何言ってるか分からなかったでしょwww」と謝罪された。
    そういう訳で、スタート前から神経はすでに磨り減っていた。
     なんやかんやで、どうにか400mを泳ぎきった。もともと遅いので、記録はそれほど悪くなかった。大満足だ。そして、お母さんもそつなくこなしてくれた。たぶん俺が遅かったから簡単だったんだと思う。
     レースが終わって昼食を食べに行った。「ピザとサンドウィッチ、どっちがいい?」と聞かれた。どっちもいやだ。
     レースが終わったあとって、内臓もかなり疲れているので、軽くてあっさりしたものしか食べたくない。しかも、午後にもレースが残っているので、重たいものを食べるなんてありえない。うどん食わせろ。
     そうはいっても、与えられた環境で戦うしかない。大事なことなので2回言った。
     苦しかったけどサブウェイのサンドイッチを半分食べた、みんなぺろりと振るサイズ食べてた。
     午後は50m平泳ぎ。午前中の400mに比べればすごく気楽だ。世界記録を出してやろうと思ってフルパワーで泳いだが、力みすぎて0.2秒足りなかった。残念。
     翌日は100m平泳ぎ。準備をしていたらコーチが、
    「前半の50mでもう一度世界記録を狙おう」と言ってきた。
    100m種目は、50mの通過タイムであっても、世界記録として認めてもらえる。
    つまり、昨日のリベンジができる。
    「前半ですべての力を使い切って、後半はどれだけ遅くてもいいから」という指示が出た。言ったな。ほんとうに言ったな。
     結果、見事に(笑)50m平泳ぎの世界記録を更新した。ちなみに後半はほんとうに遅かったので、前半を世界記録でターンしたが、ゴールしたら最下位だった。

     西海岸にきたらはずせないのが、全米でナンバーワンといわれるIn-N-Outのハンバーガー。テキサスよりも西にしか存在せず、新鮮さを売りにしていて、いつでも行列ができるほどの人気。コストパフォーマンスも悪くない。

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     確かにうまい。ハンバーガーって、どうしてもソースのせいでべちゃっとしてしまうけど、ちゃんと肉がかりっとしていてジューシー。野菜もなんか新鮮、な気がする。東海岸にもきてほしい。
     この後また日本に戻ることになっていた。空港に向かう途中で、ふとアナハイムによってみたら、運よく大谷翔平の試合をやっていた。のりでチケットを買って観戦してきた。メジャーの試合だけど日本人たくさんいた。

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    次回は、秋が深まってきた中での日常の話を書こうと思います。

    #パラリンピック #水泳 #アメリカ #トレーニング #留学


     
     
    パラリンピック競泳S11(全盲)クラス、ロンドン,・リオデジャネイロ大会で銀メダル獲得。東京パラリンピックでの金メダル獲得に向けて、現在米国ボルチモアを拠点に練習中。アメリカでの生活のことを、少しずつ書いていこうと思います。

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