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【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

    あらすじ・目次 


    第三部 六章

    リベルタドーレス ~解放者たち~

    1590.乱


     確たる根拠こそ無いものの、そこはかとない不気味さを感じたギレスラは、どう見てもおかしいペトラから視線を逸らして、足早に先頭を歩くレイブの背を追う事にした。
     普段とは違ってしまっているペトラの様子や、自分が感じたカーミラへの不信感を、いつも通り全幅の信頼を置く兄に伝える事が最優先だと判断したからに他ならなかったのだ。

     いつに無く足早に駆け寄ったギレスラはレイブの後ろから声を掛ける。

    『おいレイブ!』

    「あははは! おうギレスラっ! 聞いてみろよ、ドルドナの物真似、面白いぞっ!」

     この短い間に大笑いとは…… 直どころか一瞬で元通り、一度メンタルのケアとか検討した方が良いかもしれないな。
     にしてもドルドナがやっている物真似とは一体?

    「ちっ! せっまいなぁ!」

    「あははは!」

     ああ、真なる聖女か。

    「お控えなさいドルドナ、コユキ様は仮・にも女性なのですよ、失礼ではありませんか」

    「女だからなんなのよおっ! きいぃーっ! セクハラよおうっ!」

    「あはははは!」

     いやオリジナルを知らなければそれ程面白くは無いんじゃないか、これ?
     似てる事は似ているけれども……
     まあ娯楽の少ない時代だからかな…… 無理に楽しんでいるのかも知れないしな、そう思えば哀れにすら感じる。

     ギレスラはそれどころでは無い。

    『わ、笑っている場合では無いのだ! ペトラの様子が普通では無くなっているのだぞ!』

    「あはは、あー疲れたんじゃないのか? 今日も色々あったじゃんかー?」

    『いやいやそんなレベルじゃなくてだな! なんかこう心ここにあらずとでも言う感じなのだ! まるで人が、いや豚が変わってしまった様なのだぞっ!』

    「誰の挑戦でも受ける!」

    「おっ、若もしかしてそれもコユキ様なのか?」

    「うん……」

    「あはははっ!」

    『お、おいレイブ!』

     特段面白くも無い話しに笑い転げているレイブ。
     ギレスラの心中にはペトラに続けて大切な兄に対しての疑惑心、所謂いわゆる、疑念が渦巻き始めてしまうのであった。
     この間、ヴラドは静かな笑みを湛えたままで、ブルーカのリーダー、リーエはかいがいしく動き回り、ドルドの首魁、ドルドナは得意の演芸で笑いを誘ってばかりである。

     若もしかしてこいつ等全部がグルなのでは? 急激に湧き上がる不安を明確に悟りながらもギレスラは声を張り上げざるを得なかった。

    『何かおかしいぞ、おいっ! レイブっ! ペトラっ! どうかっ、ど、どうか、今一度、この我、ギレスラの声に耳を貸してくれぇぃっー!』

    「あんだってぇ?」

    「あはははは、あーっはははーぁっ!」

    『はぁはぁはぁ、ぜぇぜぇぜぇ、うぇっぷ、はぁはぁはぁ』

    「おーほほほっ! おほほほほぉー!」

    『くっ!』

    ――――駄目だ、狂っている



    お読みいただきありがとうございます。
    感謝! 感激! 感動! です('v')
    まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
    皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
    これからもよろしくお願い致します。
    拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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