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【1891話】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

    あらすじ・目次 


    第三部 六章

    リベルタドーレス ~解放者たち~

    1891.警戒心


     短い前肢を組んで弱り切った顔を見せるヴァミスに譲らない覚悟のレオニード、両者に声を掛けたのはミロンとブロルである。

    「あ、じゃあ俺達が見ていましょうか、ここ?」

    「誰か来たらそれっぽく止めれば良いんでしょ? 任せて下さいよ」

     いやそれ絶対駄目な奴じゃん…… 幹部とかが来たらどーするんだよ。

    『良いのか? じゃあ頼むかなぁ』

     組織的な危機意識の欠乏発覚、惰性的な作業が各業務に蔓延している様だなこりゃ。

    『良しヴァミス、早く早くっ!』

    『待てよ、一応腰縄とか着けさせてくれ』

    『何だよっ! 急いでるのにっ!』

    『規則は大切だからな』

     おまいう? 見ず知らずの奴に門番を任せておいて……

    『ヴァミスさん、親父の縄、俺に持たせてくださいよっ!』

     何言ってんだこいつ? 家族に持たせる訳無いじゃん!

    『持つか? 良いぞ』

     良いのかよっ! 逃げ放題じゃねーかっ? その縄何なんだよ? 形式にもなっていないし…… ファッション?
     恒常的な平和ボケを嘆く私、観察者の声が届く事は無い…… いつもながら無力を感じる。

     そうこうしている内に腰縄を着けたレオニードを先頭にしてその場を離れだす地竜ヴァミスと倅のパダンパである。
     ちょっと見た感じ、猫の散歩、所謂ニャンポにしか見えない、平和なもんだ。

     私の心配を他所よそに、虐待の反動でリードを引き千切る勢いな犬ばりにグイグイ引っ張るレオニードの必死な声が響く。

    『早く早くっ!』

    『おっとっと、親父焦り過ぎだよっ!』

    『それにしてもあの二頭、見ない顔だが新卒かな? 狼と虎、だよな? 結構強そうだね』

    『あー、あいつ等ああ見えてニンゲンらしいんすよ』

    『ほう、獣に似ているな』

    『すよね? 変わってるんすよ』

    『なるほど、変わっているな』

    『早く早くぅっ!』

     どうやら逃げる気は無い、若もしくはチャンスに気が付いていないのかも知れない、いづれにしても良かった。

     しかし警戒意識がザル、しかもかなり粗めである事には間違いない。
     こんなので大丈夫なのか甚はなはだ心配である。

     察するにアレだろうな…… 体裁上やスタイル重視で門や扉、警備兵なんか配置してはいるが、実の所ここらで敵対し得る勢力が存在しないとか? そーゆー感じなのだろう。

     考えてみればドラゴン自体が飛べる訳だし、敵対者っぽいモンスターには地中を移動する輩やからや鳥型、細菌タイプなんかもいるのだから門とかの防衛力は期待出来ないな…… うん、コスだったと見える、一際安心度が高まった、重ね重ね良かった、ってかミロブロも来れば良かったのに。



    お読みいただきありがとうございます。
    感謝! 感激! 感動! です('v')
    まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
    皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
    これからもよろしくお願い致します。
    拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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