メインコンテンツへスキップ
見出し画像

【1887話】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

    あらすじ・目次 


    第三部 六章

    リベルタドーレス ~解放者たち~

    1887.野の花


     因みにだがフウロソウはゲラニウムとも言う多年草の草花、所謂いわゆる野の花の総称でその種類は数百種にも及ぶのだ。
     カムチャッカの辺りでは水色や青、他にも茶褐色や微かに赤みを含んだ物も自生している。

     更に因めばパダンパが見付けて自分の鬣たてがみに着けているのはシロバナノチシマフウロ、皆さんに馴染み深いだろうトカチフウロよりも完全な白色に近い、とても可憐なお花なのである。

     レオニードの心はそれ所では無かった。
     数十の小花に囲まれて落胆の表情を浮かべる我が子と、慰める様に左右から覗き込んでいるミロブロが馬鹿そのもの、いや大馬鹿に見えたからである。

     こんな環境でまともな奴がその知性を保てる筈が無い、そう確信した時、レオニードは強い口調で宣言するのであった。

    『こうしちゃいられん! 我々も後を追うぞ!』

     頑張れレオニード。

     こそこそと坂を降り途中から途切れがちの林の中を慎重に進むレオニード。
     馬鹿息子と馬鹿な友達ミロブロは首を傾げながらも素直に後に従ってきた、良かった。

     他者の意見を尊重する事は言うまでも無く美徳だが、今のレオニードには不安の種でしかなかった。
     何も考えていない、若もしくは考える事が出来ないイエスマン、別名デクノボウになってしまったのでは? そんな気持ちが抑えられないまま、そんな懸念を振り払うかの様に黙々とブッシュの間を縫って進んでいたのである。

     不安の元はもう一つ、周囲に先発組、スリーマンセルが通過した痕跡が皆無な事であった。

    ――――あんなに丁寧に説明したのに? まさか私の事を侮あなどっているとか、か? それとも、やはり……

     想像は当たっている、聞いていない、それが彼等だ、何故なら基本的な幼児期の情緒教育が決定的に不足しているからである。
     一所懸命頑張っていればどうにかなる、考えるよりも体を動かせ、最悪でも死ぬだけだし…… そう言や死とか単なる状態の一つらしいぜ? ウキョキョッ! 的な奴らなのだ。

     狭くてもやっぱ玄関から行くべきなんじゃね?
     うむ、礼儀的にはそっちのが良いのだ!
     当然よね、ブヒィ♪

     そんな会話が為された事は想像に易い、ってかほぼ正確にそうだっただろう。
     私、観察者ほど彼等の生態に詳しくは無いが、レオニードも同じ結論に至ったのだ、だって痕跡が無いんだから…… 大概の馬鹿でも判るのだ。

    『ちっ! 二度も念を押したのに無視とか? 何なんだよ、全くぅ……』

     判る、判るのだが主旨が間違っていないか?

     安全に竜王に会う事が目的だった筈だがこの言い方だとアドヴァイスを無碍むげにされた方を問題視しちゃってんじゃん、手段と目的の置換、これは割と良くあるのでオーディエンスの皆様にも注意を促したい、気をつけて。



    お読みいただきありがとうございます。
    感謝! 感激! 感動! です('v')
    まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
    皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
    これからもよろしくお願い致します。
    拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
    Copyright(C)2019-KEY-STU

    この記事が参加している募集

    あなたへのおすすめ