
【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1528.虎馬
まだ肉体全体をコントロールする事が出来ないらしいロセウムとロサエムは必死に脱出を図るが、体を僅かに捩る位ではとても適う筈もなく、虚しくジタバタしているだけである。
「じゃあな、ガトには俺達から伝えておいてやるよ、お前等はお空のお星様になったんだってな♪ んじゃシーユーネクストライフっ!」
だからそいつら空から帰ってきたんだってば! 割と最近なっ!
私の叫びが虚しく時の流れに掻き消される中、悪魔とも呼ばれる魔獣が奇跡の声を発する。
『結局ちょれでも駄目だったのでち、結論とちては『馬鹿』を治ちゅには安静にちてゆっくり休む事が一番、ちょう決まったのでちよ』
ピクッ
今にも突き立てようとナイフを構えたままの姿勢でレイブは停止した。
暫らくすると、ナイフを腰に戻してダソス・ダロスの毛を手放し、側面後方でキャス・パダンパを踏みつけているギレスラの顔を覗き込む様にしながら数回頷いて見せたが、その表情には残念無念を絵に描いたような諦観が浮かび上がっていたのである。
『良いのか?』
「ああ、離してやれ」
『ちっ、命拾いしたなっ!』
『『あ、あぁっ、ああぁぁっ』』
元サタナキア配下の悪魔で最上位の魔将として君臨していたロセウムとロサエムは完堕ちした。
ダソス・ダロスとキャス・パダンパの名誉の為に繰り返すが、あくまでも、中に憑依した二柱の悪魔がレイブに負けたのだ。
決して現森王である猪や、獣王と竜王の里自慢の魔獣軍団長とのハイブリッドなタイゴンが、では無い! 仮に彼等の股間から恐怖による粗相が勢い良く流れ続けていたとしても、だ。
少しオレンジ掛かったピンクのオーラで股間を隠そうとしているダソス・ダロスの口を借り、兄のロサエムが震える声で聞く。
『あ、あんた何なんだよっ! 只の人間じゃあ無いのか?』
レイブが淡々とした声で答える。
「只のニンゲンなんだけどな、まあ中身は魔神アスタロトだけどさ」
『ひっ! あ、アスタロト……』
「ああ」
『ひいぃっ!』
短い悲鳴と共に表情を固めて黙り込んだ兄に代わって、だらしなく涎を流して気を失っているキャス・パダンパの口がパクパクと動いて次の質問をギレスラに向けて言い放つ、こっちは妹のロセウムだろう。
『じゃ、じゃあアンタが、ば、バアル、なのか?』
『ん、我か? 違うが…… 確かバアルさんはシパイさんの中だった筈だがぁ?』
『やっぱりいるのかっ! あ、あぁぁ、過去のトラウマ体験が蘇るぅ…… ううう……』
『虎馬?』
お読みいただきありがとうございます。
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まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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