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【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

    第三章 苦痛の葬送曲(レクイエム)
    659.さらばコユキ、善悪(挿絵あり)

    はじめての方はコチラ→ ◆あらすじ◆目次◆

     一同が注目する中、続いて大声を発したのは善悪和尚であった。

    「お集まりの皆さんにお願いしたい事はたった一つでござるぅ! 世界を、人間を、あらゆる命をぉ! お守り下されぇ! 過去そうであった様に、今そうで在りたいと思う心のままに、未来のどこかでそう在りたいと夢想したままにぃ、世界を守ってぇ! それだけが某たちの願いでござるよぉ!」

    「ぜ、善悪!」

    「コユキちゃん! 合体でござるぅ!」

    「う、うんっ!」

    『う、うおおおぉぉぉぉっー!』

     盛り上がる外様とざまの悪魔達。
     対して親しかった悪魔達は一様に口を噤んで黙り込む異様な場所にレグバのリーダーロットの大きな声が響く。

    「コユキィー、善悪ゥー、覚悟はいいかぁ? 行っくっぞっぉっー!」

    「「応っ!」」

     合体、んまあ単純な肩車を果たした勇気凛々な二人は声を合わせたのである、隣に引き出されたサタナキアは只々、プルリ続けていたのである。

     四柱のレグバが声を揃えて言った。

    「「「「ゴッドッ! フルバーストォッ!」」」」

     四方、正しく東西南北から発せられた神々の力は、何者の抵抗も無意味と言わんばかりにコユキと善悪に対して襲い掛かったのである。

     チュドーンッッ!

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     巻き起こる光の奔流は中央に立つコユキと善悪を包み込む様に迸ほとばしり、その肉を心を、魂の一部始終を食い散らかし、あたかもここに居なかったそんな無意味な存在へと塗り潰して行くようであった。
     すぐ横に控えたサタナキアをも巻き込みながら抗い難い力が今ここに実行されてしまったのである。

     リエが思わず叫ぶ。

    「ゆ、ユキ姉ぇ! あああーん!」

     リョウコは只妹リエを抱きしめたまま、事の顛末を無言のままで見つめている。
     オルクスとモラクスはリエの叫びに続く。

    「さ、三センチィー! 王国の剣つるぎぃー!」

    「コユキ様ぁ! ぜ、善悪様ぁぁぁ! ああぁぁぅっ!」

     ゴッド、四人の運命神がプルプルしながら準備を整えた運命変遷の光の奔流がコユキと善悪、サタナキアを只、輝く光自体へと変化させていった。

     繰り返しになるが、溢れる光は運命、コユキと善悪の存在、これまでの人生を無かった物にする無慈悲の光線である。
     この輝きが収まった時には強大な力を受け継いだサタナキア一人だけが残されているのだ。
     悲劇である。

     光に包まれて薄っすらとして行く中でコユキは二人の妹、お婆ちゃんのトシ子、スプラタ・マンユの七柱を見つめながらか細く、だが確かな声で言ったのである。

     ありがとう、さようなら、と……

     次の瞬間、コユキと善悪は肩車をしたままの姿でそこに今まで通りで存在していたのである。
     コユキは思わず声に出す。

    「え、えええっ! これって、その、どー言うー?」

    「ん? 失敗したの? でござる?」

     ロット神の大きな声が再び響いた。

    「も、もう一度だぁ! 『ゴッドフルバーストォー』だ! 行くぞっ! 皆ぁ!」

    「「「お、応っ!」」」

     チュッドドドォォーン!

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     リエが再び叫んだ。

    「ゆ、ユキ姉ぇ! あああーん!」

     当然オルクスとモラクスも続く。

    「さ、三センチィ! 王国の剣ぃー!」

    「コユキ様ぁ! ぜ、善悪様ぁぁぁ! ああぁぁぅっ!」

    「「あれ? また失敗?」」


    拙作をお読みいただきありがとうございました!

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