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【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

    あらすじ・目次 


    第三部 六章

    リベルタドーレス ~解放者たち~

    1186.剛柔一体


     相変わらずニヤニヤヘラヘラしているペトラとギレスラには聞いても無駄、いち早くそれを察したグフトマはレイブに向き直って質問を繰り返すのだ。

    「ま、全く訳の判らん事を言われても困惑するだけだよぉ、一体何の事やらぁ、なあレイブぅ、お前からも言ってやってくれよぉ、チンプンカンプンだって! お前だって判らんだろう? なあ?」

    「え? あの雌の事でしょ? 他のが石に夢中な間、ずっと太師匠たいししょうを見つめてたじゃないですか? あの雌が太師匠の好きな相手で相手も同じ様な気持ちなんじゃないかって言ってるんですよ、ペトラとギレスラはそっち方面勘が鋭いんですよね、自分の相手がいないから」

    『なっ!』

    『し、失礼しちゃうわね!』

    「だってそうじゃないか」

    「お、お前、思ったより数段以上はっきり言うね……」

     歯に衣どころか歯垢の欠片かけらすら付けずにニッコリと微笑を浮かべたレイブの舌は止まらない。

    「まあ当事者じゃないから無責任に話せるんでしょうね、ほれ見て下さいよ、ペトラの顔なんてだらしないでしょ? いつもあんな顔でシエル女史が振られただの弟子のライアと女学生が逢引してただの騒いでいるんですよ、ギレスラ相手ですけどね? 他の奴等には相手がいるけどこいつ等だけ寂しいんですよ」

    「お、おう」

    『あ、アタシはまだ若いし! ち、近くに雄の豚猪とんちょもいなかったから……』

    「あ、そう? そこ行くとギレスラは便利だよな! 雌雄とかあんまり関係ないんだもんな! 何だったら一人きりでも卵産めるんだっけ? じゃあ寂しくは無いかぁ、カタボラもいるし…… 雄同士で同性愛になるんだけどな……」

    『ばっ! た、多様性と言えよ…… べ、別にカタボラとか、そ、そーゆーのと違うし……』

     ペトラの鼻先とギレスラの全身はいつも以上に真っ赤であった。
     その様子を確認したレイブは満足気な顔でグフトマに対して言う。

    「ほらね、自分の事になったら二人ともこんな感じでしょ? 所詮は外野の騒ぎなんですよ、こんなの気にしない事です、ええ、ええ、気にしたら負けです」

     堂々と言い切ったレイブを見るグフトマの視線には何故か尊敬の念が浮かんでいる。
     そう言えば『小人の隠し穴』に入る直前にも同じ様なやり取りが有った筈だ。

     確かその時レイブは……

    「まあ素人さんには難しいよな、お前も、おっと、太師匠も恋愛経験を積んでいけばいつか判るよ! ……です」

     そうだそうだ、こんな感じで調子に乗ったんだったな、キープの癖に。
     同じ轍てつを踏むのは一門の伝統なのだろうか? グフトマの反応もその時と同じである。

    「レイブ、お前はなんて言うの? 恋愛偏差値って言うの? 高いよな」

    「まね♪ こちとらこれぞっ! って決めた相手と、んー、なんだかんだで二年以上? 一緒に暮らしているんでね~、ほらほら、同棲ってやつ? なにせ男と女が一つ屋根の下ですからね~、んま、愛多憎生あいたぞうせい、悲喜交々ひきこもごも、それなりって所ですよ~♪」

    「ほぉ…… いや、大したもんだよ、マジで……」

    「へへへ♪」

     感心一入ひとしお、手放しで褒めちぎるグフトマの声はレイブの増長を加速させるだけである。



    お読みいただきありがとうございます。
    感謝! 感激! 感動! です('v')
    まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
    皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
    これからもよろしくお願い致します。
    拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。

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