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【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

    あらすじ・目次 


    第三部 六章

    リベルタドーレス ~解放者たち~

    1377.ケイロン


     なるほど。
     訝いぶかしく思うのも頷ける。

     地面に転がっているモンスターの燃え残り、熱線に対して逆側に位置していた部位の姿は馬タイプの魔物、バイコーンの幼体であるルヴレットのそれ、所謂いわゆる二本角に黒々とした斑まだら模様、ハイエナ由来の魔物そのものだったのである。

     余談かもしれないが、皆さんの時代で一般的であるバイコーン=イコール双角の黒い馬と言ったイメージの歴史は案外短い。
     ざっくり言えば近代以降の創作、若もしくは修飾の賜物たまものと言えるだろう。

     中世以前ではこの時代同様、ハイエナや豹に似た四足動物、牛や馬並みのでかさで不潔、目を背けたくなるほどおぞましいモンスターの代名詞だったのである。
     不意に群れで襲い掛かり、防ごうとした村人(当時は主に男性)を蹂躙した後、その屍肉を貪る化け物、それがバイコーンなのだ。

     ついでと言っては何だが一角獣のユニコーンにも同様の誤解が存在している。
     ここで言及した事で想像したオーディエンスの方も多いだろうが改めて言おう、元々は白馬ですらないのだ。

     え~ショックゥ、それはそうだろう。
     純潔を表す純白の獣、メジャーリーグで大活躍の彼のニックネームなのにぃ?

     当然の声だと判った上で言い切ろう。
     アレ、れっきとしたモンスター、化け物、日本的に言えば妖怪や物の怪だからね?

     精霊とか言っちやうと何か神聖な印象を抱くかも知れないけど、正体不明の不気味な者、それが本来の精霊を指す言葉なのである。
     人に乗り移ったり災害を起こしたり、人知を超越した知識や突出した能力を有しつつ、何を考えどう行動するのか一切見当も付かない抗えない恐怖の対象、それが精霊なのである。

     当然、見る側の状態や起こした一大事の可否によって正邪の評価は正反対になる。
     偶然、結果が自分達の望みに近かった人間達には精霊様ぁ! とか崇あがめられちゃったりするが、反対にダメージを受けてしまった勢力からは例の奴、邪悪な精霊めがっ! とか貶おとしめられたりする、そんな存在なのだ。

     無論、異教の神や悪霊、邪仙の類たぐいを呼称したそれらの精霊と、この時代に台頭して来たモンスターは同じ物ではない。
     見た目の類似や行動の習慣性から便宜上、馴染み深い名称で呼んでいるに過ぎないのだが……

     兎に角、ユニコーンとは白っぽい肌色に額や鼻先に一本の角を有した四足動物を呼ぶが、特徴的なのは綺麗好きで肢の先端が二つに分かれている所だ。
     チョッパリとか豚足、そう表現すれば元になった動物が想像しやすいかもしれない。

     少し脱線してしまったが、レイブとギレスラはユニコーン落ちから逃れて魔獣となった仲間達の活躍を背後に感じつつ、目の前で黒コゲになったハイエナ由来のバイコーン、幼体のルヴレットを覗き込むのであった。



    お読みいただきありがとうございます。
    感謝! 感激! 感動! です('v')
    まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
    皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
    これからもよろしくお願い致します。
    拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。

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