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【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

    あらすじ・目次 


    第三部 六章

    リベルタドーレス ~解放者たち~

    1724.虚誕の乱魔


     一目でこの場にいる人外の構成を言い当てるとは只の鳩ぽっぽではない、そうヨハンはやっと気付いた。
     まあ、それもその筈、鳥の依り代にふざけた語尾、これカイムだろうからな。

     一連の観察では馬鹿みたいな小物臭溢れるチンピラみたいにご紹介させて頂いて来たが、実の所、コイツは悪魔界でも指折りの大物、しかもコユキの婆ちゃんトシ子に半殺されるまでは、どこの勢力にも属さず独立独歩の鳩ぽっぽ、空の一大勢力をまとめる一方の雄だったりしたのである。

     悪意と権力の匂いには鋭敏、そんな名門大貴族の遺伝子だけで構成されているヨハンは目聡く態度を一変させる。

    「ご慧眼けいがん恐れ入ります、この皆様は病の我が妻を救う為にご助力頂いております『神の母』様御一行様でございまして…… ところで貴方様はぁ? エヘヘ、愚昧ぐまいで無知な私めにご尊名をお教え下さいませんでしょうか? エヘヘヘヘ」

     判り易く下卑下卑な接遇、これには鳩も気分が良さそうだ。

    「『神の母』ナニソレ? まあ良い! 我が名を聞きたいと望むか人間よ! 教えて欲しいのポロッポー?」

    「ははーっ」

    「よかろッポ」

     ボンッ!

     鳩の体から漫画みたいに金色の煙が噴出して再び漫画みたいに一瞬で消え去った後、鳩では無く一人の男がそこに姿を顕していた。

     細身で上品な顔立ちに美しく整えられた口髭は如何にも貴族然としている。
     なんのつもりか全身を覆う衣装は鳥の着ぐるみ、足もとは鳥っぽさを強調する為か爪先立ちで、両肩から提げた翼っぽいショール? ストール? まあ羽根だろう小道具の中に腕を隠すと言う徹底振り、一言で表現すれば不審者丸出しの姿であった。

     驚いて目を見張るヨハンに重度の精神的屈託を抱えた男、カイムは告げる。

    「くふふふ、我が名はバアル! 魔界の第二層、死者と亡者の屯たむろする霧の国ヘルヘイムに君臨せし者、魂の牧童にして灰墨はいぼくの魔神、ベルゼビュートとは我の事であーる、くふふふふ、くーははははっはっー! ポロローン!」

    「え、バアル様だったらここにいるニャーン」

    「偽者でチュかね?」

    「イラッ! シーンッ!」

     即座に反応する信徒たち、残念なのはコイツ等が信じているバアル様もバッタモンだと言う茶番の存在、そしてヴラドのイタさが悪化している事だろう。

     しかし…… カイムは本当に嘘ばっかりだな…… まあ『騙し』の悪魔が正直じゃあ色々不都合とかもあるのだろうが、普通なら本人の前での騙かたり行為、自殺物だな…… まあ本人では無いのだが。



    お読みいただきありがとうございます。
    感謝! 感激! 感動! です('v')
    まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
    皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
    これからもよろしくお願い致します。
    拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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