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【1929話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

    第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~

    1929.切欠

     鷹揚おうように笑うグラムランドの後ろでレオニードが首を傾げながら呟く様に洩らす。

    『あれ? そう言えば私もいつからか頭がはっきりした様な…… かんしゃく起こしたペトラちゃんに放り出されて死に掛けた辺りからかなぁ……』

     パダンパも続く。

    『あ、俺もっ! あれだっ! 叔父さんが落ちてきてバイコーンと独りで戦わされた辺りでハッキリしたんすよね? ね、叔父さん?』

    「え、そうなの? 知らないけど」

    『やだなー、そうなんすよ! もーうっ!』

    「そ、そっか、気付けなくて済まなかったな」

     自分しか判らなそうな感覚の共有を強いるとは…… パダンパ恐ろしい奴……

     ギレスラが普通のトーンで普通に言う。

    『それはアペプとか言う黒竜が掛けたチャームのせいであろう』

    『なんだとっ?』

    『黒竜のアペプ様が…… それ本当かい、ギレスラ君?』

    『あーやっぱそうなんすね! 俺もそー思ってたんすよねー!』

     約独り、適当に合わせた感が物凄い。

    「黒竜のアペプだと? ギレスラ! 何故、お前がその事を……」

     おう、二人目がいたな、これでパダンパも寂しくないね。

    『出発前にアスタさんとテューポーンさんが言っていたのだ、忘れたのかレイブ?』

    「ん? ……お、おおっ、あーアレねアレ、そっかアレかー! 思い出したよ、すまんすまん」

     絶対思い出せていないに全額賭けれる感じだ。
     と、言うか私自身も忘れ掛けていた位だ。

     確か魔術師養成所、通称バストロ学院を襲ったモンスタースタンピート、その原因は邪竜化しそうなメルルメノク、ここ竜王の里最高幹部で四天王筆頭、懐かしいフランチェスカの闘竜ガイランゲルの弟で珍しい純白のズメイ種だった筈。

     アスタロトが家族の竜神、孫娘の旦那さんで旅の仲間、他ならぬテューポーンの乳母さんのピュートーンを憑依させて救い出し、聞き取った情報を元に旅立ちを決めたのだったか?

     その際にバッタになる前で精悍せいかんだったテューポーンが言っていた筈だ。
     チャームだ、と。

     黒竜のアペプとか呼ばれているニューリーダーが若者や長老達、対抗勢力の有力者だけで無く、あろうことか無茶な行動を慎む様に呼び出した竜王、グラムランドをまで調略させてしまった、とか何とか? メソメソ泣き言を並べ立てた時に発していた、私の記憶が改竄かいざんされていないのならば間違い無い。

     あー、しかしあのタイミングではアスタロト自身が偉そうに、

    「我が解決してくれよう! バハハハ!」

    みたいにノタマっていた筈だが…… 結果はレイブ達スリーマンセルに任せっきり、いつも手探りでギリギリ生きている始末じゃないか…… 本当に無責任ではた迷惑な魔神だな、あいつ……

     悪魔にも色々、様々な奴等がいるが、脳筋の性質が一層悪い事が如実に判る例である、私も気を付けよう、人の尻、いや、人の振り見て我が振り、だからな。



    お読みいただきありがとうございます。
    感謝! 感激! 感動! です。
    まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
    これからもよろしくお願い致します。
    拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。

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