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【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

    あらすじ・目次 


    第三部 六章

    リベルタドーレス ~解放者たち~

    1760.石兵八陣


     因みにだがこのロードランナーと呼ばれるスキル、長い時間と距離を走り続けられる技で使用する限り一切の疲れを感じ無い事は、一連の観察で幾度もご紹介した通りである。
     結果、長距離であればある程早く走れる、訳なのだが……

     かつて、私、観察者の息子スカンダからコユキの下の妹リエに譲渡された頃から変わらず、このスキルには移動速度自体を高速化する能力は含まれていない。
     オルクスやモラクスの『風よアネモス』やコユキの『回避の舞アヴォイダンス』、『加速アクセル』とは根底から違っている、要は疲れないだけ、それだけのスキルとなる。

     速く走れるでは無く、結果として早・く・到着出来る、のである。
     しかも一度立ち止まれば再び魔力=生命力を使って再発動し直さなければならないときている。
     しょっちゅう立ち止まってばかりいれば魔力消費は多くなる一方、つまりお腹が減ってしまう事になる。
     今回の様な遠征中において食料や物資が如何に重要なのかは、今更オーディエンスの皆様に説明するまでも無いだろう。

     なるべく止まらない様に、そう考えたランナーペトラは自分生来の走り方、所謂いわゆる猪突猛進直線的な弾丸ダッシュに適した地形をコースに選んで走ってきた。
     なるべく平坦で見通しが良く、それでいて泥濘でいねいや亀裂が少ない場所である。
     幸いこの辺りはその条件にあった平原が広がっていた。

     ご機嫌でぶっ飛ばしていたペトラだったが、最初左手に見えていた丘陵が少しづつ近付いて平野が狭くなると初めて速度を落とし、やがて立ち止まった場所は、眼前にそこそこ大きな川が水を湛えて行く手を遮っている小高い丘であった。

     北に行くか南に迂回するか、それとも濡れる事を覚悟で直進するか、ペトラの問いに一旦休憩と食事を挟む事にしたのは、この地に詳しいパダンパが偵察を進めた事と、背中に乗っていただけのギレスラが空腹を訴えて止まなかった事が理由であった。

     一行は川を見下ろす位置にあった岩の近くで食事を終え、そのまま偵察に出たパダンパの戻りを待っている、これは既にご紹介した通りである。

    『遅っいわね~、若もしかしてどっかでモンスターにでも喰われちゃったんじゃないのかな?』

     待ち飽きてイライラしたペトラは縁起とか無視である。

    『悪魔入りだぞ? おいそれとやられる筈は無いであろう、多分』

     かすかなフラグ臭を帯びた発言はギレスラだ。

    「結構移動したからな、もう竜達のテリトリーなんじゃないか? ほれ、知り合いにバッタリとかさ、アイツもこっちじゃ結構強い方っぽい事言ってたじゃんか」

     レイブの返しは聞き様によっては『あっちじゃ雑魚ざこだけど』とも聞こえるが、恐らくそんな意地悪な意図では無いのだろう、考え無しなだけに違いない。



    お読みいただきありがとうございます。
    感謝! 感激! 感動! です('v')
    まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
    皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
    これからもよろしくお願い致します。
    拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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