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【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

    あらすじ・目次 


    第三部 六章

    リベルタドーレス ~解放者たち~

    1673.ブレビスタの号令


    「おいおいマジかよ…… 驚いたな、ダキア人ってこれ本当に人間なのかよ? むっ?」

     流石のハスドルバルも驚愕していたが、周囲の変化は目の前の骨、成人一体、ちびっ子七体に止まらなかった。
     周囲でピチっと整列していた神聖隊風なダキア一般市民に異変は起こったのだ。

     具体的には、きちんと並んでいた縦隊は見る間に乱れ、その八割近くがズルズルと体を引き摺りながらイザベラと七人のちびっ子の脇に移動し始めたのである。
     移動した民は一瞬前とは違い、漏れなく苦痛に顔を顰しかめ体のあちらこちらからピシギシバシっとそこいらが軋む音を響かせながらも歯を喰いしばってその身を動かしているらしい、見るからに大変そうだ。

     残った二割弱の民は、何故か兜の脇を押さえて蹲うずくまり、グアァだとかウオオォゥだとかオウノウーッだとか苦悩に満ちた叫びを上げたりしているのだ、こっちも大変苦しそうである。

     骨のイザベラは自分の周りに多くの民が終結し、それ以外の兵が残らずうつ伏せて震え出したタイミングで大きな声を発する。

    「ダキアの民よ! カプルナの娘、イザベラが命じる! 我等の血脈に通ずる最後の娘を守るのだ! これは全て、他の命令や罪、罰に優先するブレビスタの命令だっ! 今こそ偉大なるサルモクシス様への誓いを果たせっ! 覚醒せよ、知恵ある最古の民、ゲタイの輩ともがらよっ!」

    「ほぉ、これは」

     ふむふむ、イザベラの言葉が終わった直後、蹲って震えていた二割弱の兵が一斉に立ち上がった。
     その身は相変わらずカルタゴの豪奢ごうしゃな甲冑に包まれていたが、どこか凛とした意思みたいな物を感じさせる所作である。
     何より全員がそれまで纏っていた肉や皮を捨て去り、どこか美しくすら見える純白の骨だけになっていたのだから驚くのも無理は無い、当然だ骨なんだもの、ホネ~♪

     ああ、そっか! ダキアの誓いには確かにあったな、上長の命令には絶対服従、だったかな?
     とすれば苦しんでいた民は反乱を指揮した門番二人やパン屋、それにレンガ積みの不心得者とその協力者の一味だったのだと類推出来る。
     んでその罪の意識や自責の念、矛盾しながらも未だに燻ぶるダキアとしての使命感、その板挟み…… それらを原初、サルモクシスのルキフェルに対して先祖達が誓い続けた約束で上書きした、そんな感じなのでは無かろうか?

     骨になった理由はぁ…… 多分だが薄汚れた己の愚行と記憶を肉や皮も一緒くたに捨て去った! とかそんな所なのでは無いだろうかね…… ここら辺は正直良く判らないな、なにせダキアじゃん、世界でも類を見ない特殊な民族だし、ほら例外だからこの人達ってさー。

     まあウチのドルイドやドライアドも不死とか理ことわりの外と言う意味では同じかもしれないけど、あの子達はほら、可愛げがあるからっ、お花とか緑とか仲良しだしね、全然違うよ。



    お読みいただきありがとうございます。
    感謝! 感激! 感動! です('v')
    まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
    皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
    これからもよろしくお願い致します。
    拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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