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五月病_08🥁_【でこぼこ】【シロクマ文芸部】

    ( 前 話 / 登場人物と目次 )


    五月病になった凌太を救ってくれたのは佳雄だった。

    小学校に進学したとき、凌太は学校になじめずにいた。そして、ゴールデンウィークが明けた日に学校を休んでしまった。その日の夕方、佳雄は学校帰りに凌太の家に寄り「あしたの朝、迎えにくるからな!一緒に学校行くぞ!」と叫んで帰っていった。

    翌朝、いつもより少し早い時間に佳雄が凌太の家にやってきて「凌太!学校行くぞ!」と叫んだ。一応、学校に行く準備をしていた凌太だが、なかなか一歩を踏み出せないでいた。そんな凌太の背中を押したのは佳雄の叫び声だった。

    その日以来、凌太は今までのことが嘘みたいに学校に行けるようになっていた。


    佳雄の母親だと噂されているいかがわしい画像が拡散されてから、明らかに佳雄の口数は減り、目の下にクマができるようになっていた。

    凌太は今度は僕が佳雄を助ける番だと思っていた。

    凌太はいかがわしい画像の投稿者を特定しようと躍起になった。アカウントは既に削除されていたが、削除される前に過去に投稿された記事をスクショして保管していたのだ。きっと投稿者を特定できるヒントが隠されているに違いない。それに凌太には投稿者の目星はだいたいついていた。

    画像を拡大しては何度も何度も確認した。そして、ようやく証拠となる痕跡を見つけた。それは『でこぼこ兄弟』のキーホルダーだった。

    吹奏楽部で凌太と同じパーカッションを担当している先輩の健人は身長180センチもあり、背の低い凌太を見下しているようなことが多々あった。

    ある日、当てつけかのように『でこぼこ兄弟』のキーホルダーを鞄につけてやってきた。まるで俺たちみたいだろって軽口を叩いていた。

    その『でこぼこ兄弟』のキーホルダーが写っていたのだ。

    健人は同学年の果歩のことを片思いしていた。その果歩が同じクラリネットをパートしている幼馴染の佳雄と四六時中、一緒にいることが許せなかったのだ。だから、その腹いせに佳雄の母親に関する根も葉もないことをSNSに投稿していたに違いない。

    (健人の野郎、汚いことしやがって。絶対に許せねぇ…)

    (つづく)



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    ショートストーリー?をつなげて連載中です。毎週金曜日頃投稿予定です。目次に各話のリンクを貼っていますので振り返りにどうぞ。

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    小牧幸助さんの企画に参加しています。
    毎週ありがとうございます。

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    ショートストーリー(というよりは端的に物事を伝える練習)を主に投稿してます。ドイツを一人旅しました。阪神タイガース、埼玉ワイルドナイツ、越谷アルファーズ、浦和レッズのファンです。ラジオを聴きながら、あちこち食べ歩き回ってます。たまに演劇を鑑賞します。21~24時頃に現れます。

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