メインコンテンツへスキップ
見出し画像

甘いもの_12🚃【追憶食堂】【シロクマ文芸部】

    ( 前 話 / 登場人物と目次 )


    「甘いものは世界を救う。問題解決スイーツファイル。
     今日はK’s Candy StationのつぶつぶASMRクッキーをご紹介しました」

    山岡麗奈さんのサクッとクッキーをかじる音を聞いたら、甘いものが食べたくなってしまった。悩み事をスイーツで解決するコーナーで、中学校受験に合格した女の子から、中学校に進学して新しい友達とすぐに仲良くなれるスイーツはありますか?という質問に対して答えたのがこのクッキーだった。

    山岡麗奈さんの『誰かと話したかったこと』は幅広い年齢層に聞かれているラジオだ。元檜坂46のメンバーでまだ歳も若いが、とても聞き心地のよい声で、もう何年もラジオを続けているような安心感がある。

    同じ時間帯の裏では篠崎光さんの『ラジデカ』が放送されているが、ラジコのタイムフリーで聞いているので、両番組とも聞くことができる。ほんとラジコは偉大だ。

    先日、篠崎光さんの『ラジデカ』スタッフの方から連絡があった。調査依頼していた蒲田にあった『とんかつコウボウ』が見つかったらしい。漢字では『とんかつ公望』と書くようだ。『とんかつ太公望』は勘違いだったのだ。

    『とんかつ公望』は現在、営業しておらず、店主さんは病気で亡くなってしまったらしい。しかし、店主さんのレシピが残っていて、息子さんにアジフライを再現して頂けることになった。なんとも、ありがたい話だ。久しぶりに、実家の親父に電話をかけた。

    「親父、アジフライの店がみつかったよ」
    「アジフライ?ああ、この前、話をしていたとんかつ太公望の」

    「いや、太公望じゃなくて公望って名前だった」
    「とんかつ公望。ああ、そうだった」

    「そこの店主さんは病気で亡くなったみたいなんだけど、レシピが残っていて息子さんがアジフライを作っても構わないってさ」
    「ほんとか。それは嬉しいな。また、あのアジフライが食べれるのか」

    「その息子さんのお店に来て欲しいってことなんだけど、来れるかな?」
    「ぜひ、行かせてもらいたいよ。で、場所はどこなんだ」

    「それがさ、春日部なんだ」
    「お前が住んでいるところじゃないか」

    「そうなんだよ、偶然て恐ろしいな」

    親父はガンの手術後、どことなく元気がなくて心配していたが、アジフライが食べられると知って、声に張りが戻ってきたようだ。このような機会を与えてくれた『ラジデカ』そして『とんかつ公望』の息子さんに言葉では言い尽くせないくらい感謝の気持ちでいっぱいだった。

    (つづく)



    (ひとつ前の話はこちらをクリック)

    ショートストーリー?をつなげて連載中です。毎週金曜日頃投稿予定です。
    目次に各話のリンクを貼っていますので振り返りにどうぞ。

    (【登場人物と目次】はこちらをクリック)

    小牧幸助さんの企画に参加しています。
    毎週ありがとうございます。

    #シロクマ文芸部
    #ショートショート
    #連載
    #追憶食堂
    #ラジオ

     
     
    ショートストーリー(というよりは端的に物事を伝える練習)を主に投稿してます。ドイツを一人旅しました。阪神タイガース、埼玉ワイルドナイツ、越谷アルファーズ、浦和レッズのファンです。ラジオを聴きながら、あちこち食べ歩き回ってます。たまに演劇を鑑賞します。21~24時頃に現れます。

    あなたへのおすすめ