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ビクトールフランクル「死と愛」を読んで〜愛するって凄い


    ビクトール・フランクルの「死と愛」を読んでいると、

    人間が誰かを愛するということは、
    改めて不思議なことだと思う。

    世界には何十億人もの人がいる。

    その中で一人と出会う。

    話をする。

    その人を好きになる。

    そして、

    「この人と一緒に生きていこう」

    と思う。

    冷静に考えると、

    ものすごいことである。

    ワタシは時々、

    街を歩いている老夫婦を見る。

    何十年も一緒にいるのだろう。

    二人でスーパーへ行く。

    犬を散歩させる。

    病院へ行く。

    何でもない顔をして歩いている。

    だが、

    ワタシには気になる。

    この二人は、

    どこで出会ったのだろう。

    どちらが先に好きになったのだろう。

    なぜ、

    世界中にいる人間の中から、

    この人と結婚しようと思ったのだろう。

    恋愛結婚だったのか。

    お見合いだったのか。

    喧嘩もしただろう。

    別れようと思ったことも、

    一度くらいあったかもしれない。

    それでも、

    今、

    二人で歩いている。

    そう考えるだけで、

    ワタシは飯を何杯でも食える。

    人間の数だけ、

    そこには物語がある。

    フランクルの語る愛には、

    相手を所有するという発想とは違うものがある。

    愛するとは、

    「この人はワタシのものだ」

    ということではない。

    その人を、

    交換のできない一人の人間として見ること。

    その人だからこそ、

    意味がある。

    それが、

    愛というものなのかもしれない。

    ワタシは時々、

    分からなくなる。

    みんな、

    どこで出会っているのだろう。

    そして、

    なぜその人と結婚しようと思ったのだろう。

    職場にも、

    恋愛はある。

    ワタシが働く信用金庫でも、

    同じ職場の中で付き合ったり、

    別れたり、

    また別の人と付き合ったりする人を見る。

    ワタシは、

    仕事とプライベートを分けたい人間なので、

    正直、

    「外でやってくれ」

    と思ってしまうことがある。

    以前、

    別れた男女が同じ店舗に配属され、

    机を並べて、

    何事もなかったような顔をして働いているのを見た。

    ワタシは思った。

    お前ら、

    裏ではパンツの下まで見せ合っていたのに、

    なぜ今、

    「あなたのことなんて何も知りません」

    みたいな顔をして仕事ができるのだ。

    妙な鳥肌が立った。

    もちろん、

    職場恋愛が悪いわけではない。

    それもまた、

    人間の出会いの一つである。

    ただ、

    ワタシには真似できそうにない。

    それだけの話だ。

    そして、

    結婚して長い年月を一緒に生きることは、

    恋愛とはまた違う凄さがあると思う。

    ワタシ自身、

    結婚生活を続けてきた。

    同じ家で暮らす。

    毎日顔を見る。

    相手の機嫌のいい日も、

    悪い日も見る。

    長所だけではない。

    嫌なところも、

    弱いところも、

    どうしようもないところも見える。

    恋愛の最初の頃のように、

    いつまでも美しい幻想だけを見ていることはできない。

    それでも、

    一緒にいる。

    考えてみれば、

    これは相当に凄い。

    結婚式のような華やかな一日より、

    もしかすると、

    結婚して何年も経ったあとの、

    何でもない夕食の方が、

    愛というものをよく表しているのかもしれない。

    テレビを見ながら飯を食う。

    どうでもいい話をする。

    同じ部屋で寝る。

    翌朝、

    また顔を合わせる。

    そんな日常を、

    何年も繰り返す。

    派手さはない。

    しかし、

    愛とは本来、

    こういうところに宿っているのかもしれない。

    『死と愛』という題名も、

    考えてみれば象徴的である。

    人間は、

    いつか死ぬ。

    だから、

    一緒にいられる時間には限りがある。

    永遠に続くのなら、

    今日という一日は、

    それほど貴重ではないのかもしれない。

    終わりがあるから、

    何でもない一日が、

    二度と戻らない一日になる。

    愛している人と、

    あと何回夕食を食べられるのか。

    あと何回、

    一緒に桜を見るのか。

    あと何回、

    「おやすみ」と言えるのか。

    誰にも分からない。

    だから、

    今一緒にいるということ自体が、

    本当はものすごいことなのだと思う。

    愛とは、

    完璧な人間を見つけることではないのだろう。

    この人には欠点がある。

    ワタシにも欠点がある。

    それでも、

    無数にいる人間の中から、

    その人を選ぶ。

    そして、

    選んだあとも、

    何度も選び直していく。

    今日も、

    この人と一緒にいる。

    明日も、

    できれば一緒にいたい。

    その小さな選択の繰り返しが、

    結婚なのかもしれない。

    街で老夫婦を見るたび、

    ワタシはこれからも想像すると思う。

    あなたたちは、

    どこで出会ったのですか。

    なぜ、

    その人だったのですか。

    何があって、

    今まで一緒にいるのですか。

    その答えを、

    ワタシはたぶん知ることがない。

    しかし、

    知らないからこそ、

    いいのかもしれない。

    何十億人もいる世界で、

    たった一人に、

    「あなたと一緒にいたい」

    と思う。

    そしてその人と、

    今日も同じ場所にいる。

    それだけで、

    十分に壮大な物語なのだ。

    愛するって、

    本当に凄いなぁ。

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    信金12年目男 月20冊読書(読了本を発信予定) フルマラソンサブ3目標(202512/5〜1日平均22キロ走破中325日済、10/25時点) 資格︰銀検2級5つ、FP2級、DC1級、宅建、FE、日簿2 2023〜2025年社労士3回不合格(内2回足切)→日簿1&簿&財取得目標。

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