
私の敵は私です「ファイト!」
1983年に発表された中島みゆきさんの名曲。
この曲を聴くとお腹の底から元気が湧いてくる。
40年ほど前のこの曲は今でも色褪せることなく多くの人に感動を与え続けている。
テレビCMなどで起用されることもあってか、若い人を中心にカバーされる機会が増え近年注目を集めている。何十年にわたりたくさんの人々の夢や人生を後押しし続ける名曲といえる。
当時中島みゆきさんが担当していたラジオ番組のリスナーから届いた手紙の内容と思われる言葉が歌詞の中に綴られている。
そのひとつにこんなエピソードのパートがあります。
「私 本当は目撃したんです 昨日電車の駅 階段で
ころがり落ちた子供と つきとばした女のうす笑い
私 驚いてしまって 助けもせず叫びもしなかった
ただ恐くて逃げました 私の敵は 私です」♪
私はこのパートの最後の「私の敵は私です」というフレーズに共感を覚える。続いて有名なサビの部分へつながる。
「ファイト! 闘う君の唄を闘わない奴等が笑うだろう
ファイト! 冷たい水の中をふるえながらのぼってゆけ」♪
ファイトって一体何に対するファイトなんだろう?ふとした疑問。
いくつかの手紙のエビソードを繋ぐようにサビが繰り返され、次の歌詞で曲はクライマックスに達する。
「ああ 小魚たちの群れきらきらと 海の中の国境を越えてゆく
諦めという名の鎖を 身をよじってほどいてゆく」♪
中島みゆきさんの歌の受けとり方は聴く人それぞれで千差万別。多様である。
私の場合はこんなふうに受けとって、ことあるごとにこの曲に勇気をもらっている。
ここで歌われているファイトは悲しみや苦しみへの共感にとどまらず、どんな状況であれ、今の自分を信じて目の前の状況に向き合おうとする前向きな姿勢を後押しするファイトのように私には聴こえる。
お腹の底から元気が湧いてくるのは、そんな自分との闘いを後押しする自分軸のファイトだからなのではないだろうか。
なかなかに思い通りにならないことの多い日常で、前を向き本当の自分を生きるための一歩を踏み出す勇気をもらえる1曲だと思う。
中島みゆきさん『ファイト❕』(1994年)