
心の勉強に興味があったのに、その道を選ばなかった話(社会人時代②)
思い切って会社は辞めて、やっぱりもう一度、大学に行くべきなのかも。
でも、その選択が正しいのか、自分ではわからない。
そう思った私は、河合塾時代にお世話になっていた生物の先生に連絡をしました。
当時、「ヒトのストレス軽減のための脳科学研究」が気になっていたので、それを叶えることのできる、おすすめの大学や研究室を伺ってみました。
先生との会話は8年以上ぶりでしたが、返信をいただけました。
その内容は意外なものでした。
学ぶのに必ずしも大学に行かないといけないか,転職しないといけないか,というと,実は,そういうわけでもありません(生きていくために,仕事は大事だしね)。新しい知見を自分のこの手で発見したいんだ!という場合は大学院に行く必要がありますが,ある程度広く知識を得たい場合は,「独学」という強力な手があります。専門書を多く扱っている大型書店に行って,自分の興味と重なる内容の本を気合を入れて見つけることで,自分の興味がどこにあるのかがはっきりしてきます。自分の興味に引っかかる本が見つかれば,それらを片っ端から買います(Amazonで古本を買うのもありだけど)。で,興味のある部分を読むのももちろんですが,ある程度の専門書であれば,本の中に必ず参考文献のリストがあるので,そこから派生して様々な専門書や論文を探します。
・・・中略・・・
素人でも,興味のある分野に関する本を20冊位読めば,大学院生程度かそれ以上の知識は持てます。論文も読んでいけば,もっと詳しくなれます。また,それらの本の著者は大体大学の先生なので「ヒトのストレス軽減のための脳科学の研究ができる大学の研究室」がわかりますね。その先生の講義の聴講を検討することもできるし,大学院入試を検討する場合は,それらの先生の所属する学部学科について調べ,興味が一致しているなら目指せますね。
要するに、「今すぐ会社を辞めて大学に入り直すのは早い。まずは独学で勉強して、自分の興味を深掘るべし」といった内容でした。
丁寧にご回答いただけたことが嬉しかったのですが、大学に入り直すのは止められてしまうんだな、、と悲しくもありました。
でもひとまず行動しようと思い、メールに載っていた、先生おすすめの「脳科学に関する本」を早速買って読みました。
しかし、本を読んでも「これだ!」という感覚はありませんでした。
私は、本ではなく「人から直接教えてもらえる方法」が良いのかもしれないと思い、セミナーなど講義形式で学べる場があれば参加してみたいと思いました。
ネットで色々と調べた結果、Xで脳科学をビジネスに活かすために学ぶコミュニティ(研究部会)を見つけました。
見つけた!と思った時には、もうDMを送っていました。
創立者の方からもすぐに返信がきて、「本当は紹介制なのですが、私が紹介したという程でぜひ入会ください」と快く受け入れてくださりました。
そしてすぐ、麹町駅周辺にあるオフィスを訪問しました。
ご挨拶の際に、会話の流れで
「いつか脳科学の研究をしてみたいと思ってます」と伝えました。
すると、その方は「ぜひ応援したい」と言ってくださりました。
そして、お茶の水大学で脳科学研究をしている毛内先生と繋いでいただき、研究室への訪問機会を作ってくださりました。
2024年6月、
仕事を早めに上がって毛内先生の研究室を訪問しました。
そして、1時間ほどキャリアの相談に乗っていただきました。
(今は、ほんまでっかTVやYoutubeなどメディアに引っ張りだこの先生なので、あの時運良くお時間をいただけて本当に感謝です。)
先生は「脳には栄養が重要なので、栄養学を学んだことは無駄ではない。むしろそれは、あなたの強みだ。」というお話をしてくれました。
当時、自分のこれまでのキャリアを悔んでしまっていたので、間違いではないよと言ってもらっているようで、涙が出そうになりました。
「辞めるのはいつでもできるから、今の会社で自分のやりたいこと(脳の研究)に可能な限り近づける道に行ってみるのはどうか」とも言ってもらいました。
やっぱり先生方は、大学に入り直すことは勧めないんだな、、とがっかりもしましたが、
たしかに先生がおっしゃる通り「まずは今の会社で悔いのないよう、やり切るべきだ」と思いました
そして、会社を辞めずにもうひと踏ん張りすることを決意しました
そして、少しでも脳の研究に近づけるように、基礎研究をしている部署に異動することにしました。
それから1ヶ月半後の評価面談で、「来年は絶対異動したいです。いつか脳の研究がしたいので、やりたいことに一番近い、基礎研究の部署に行きたいです。」と上司に伝えました。
仕事終わりに1時間半かけて、お茶の水大学や早稲田大学へ行き、脳科学について学んでいる話もしました。
上司は異動させてあげるとも無理とも言いませんでしたが、話をちゃんときいてくれて、「そこまでしても、やりたい気持ちがあるんだね」と受け止めてくれました。
罪悪感がありながら勇気を持って伝えたので、とても安心しました。
そこから10月頃まで、週1のペースで仕事を早めに上がり、研究部会へ通うことを続けました。ちょうど早稲田大学のMBAが開講するタイミングと被ったので、そこに混ぜてもらったりもして、本当に良くしてもらいました。
11月以降も、本当は続けて通いたかったのですが、通えなくなってしまいました。
趣味のアカペラで11月に社会人全国大会出場が決まったことと、仕事で農林水産省主催セミナーでの登壇が決まり、その準備に追われることになったからです。
アカペラの大会に出ることは大学生の頃からの夢でした。また、農林水産省セミナーでの登壇も、後に転職する際の自信材料になるだろうと考えていたので、後悔のないよう注力したいと思いました。
そう考えているうちに、いつの間にか研究部会はフェードアウトしていました。
時は経ち、2025年度の異動希望申請のタイミングになりました。
上司への宣言通り、基礎研究の部署に異動希望を出しました。以前希望を出したマーケティング部とは違って研究所内での異動だったので、希望はすんなりと通りました。
基礎研究の部署では、腸内細菌や免疫の研究はされていたものの、脳の研究はされていませんでした。
今はされていなくても、自ら脳の研究の重要性を主張して、新規でテーマを立てればいいと思っていました。
また、脳と腸のはたらきは結びついているので、腸内細菌の研究から脳の研究へ派生することもできると思いました。
さらに同業他社では、既に脳の研究が盛んに行われているのを知っていたので、それも主張すれば良いと思っていました。
そうやって覚悟を持って異動したのですが、異動して1ヶ月半で適応障害、そして休職となってしまいました。
続く