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利己的な介護と利他的な介護

    介護の仕事ってですね、やればやるほど「誰のための介護なのか」ってことがわからなくなったりするんです。

    なんの話だ…いきなり。

    誰のための介護って…
    介護が必要な人のための介護に決まってるじゃねーか。

    でも、必ずしもそうとは限らなくてですね、なんていうんですかね「〜してあげてる感」をウイスキー樽みたくめっちゃ醸し出す介護職員がいましてね、もう酔う酔う。

    「わたし、やりますねぇ〜」「いいのよ、いいのよ」「苦しくないぃ〜?」「おいしいですかぁ〜」「痛くないですかぁ〜」「何でも言ってくださいねぇ〜」

    降り注ぐ雨のごとく降り注ぐ言葉。

    「うるせぇ!しつこいんだよ!何回も聞くな!」

    と、利用者さんに怒鳴られていました。

    その職員は「もう…まったくぅ〜」みたいな顔してましたが、いやいや!アンタしつこいんやでって思って。めっちゃ打たれ強いです。

    利用者さんは90歳。超(スーパー)大人ですから。子供扱いみたいな口調で何度も言われたらイラっときますよね。

    そうかと思えば…

    「俺は腰が痛いんだから、なんで靴下履くの手伝ってくれないんだ!」と、自立支援をしすぎた介護士が文句言われてまして…。

    むっず!どしたらエエねん!

    ちょうどエエところはどこなのかを探るってことが介護職員の勤めであると思う今日この頃なんですけども。

    ぼくもですね、「気安く触らないで!」って怒られたことあります。
    ぼくは癖でですね、初対面の方でも無意識に利用者さんの背中に手を添えたりしてしまうんですね。仲良くなろうという意識の現れなんですけども、
    怒られて、確かに初対面のよくわからんやつに触られるの嫌ですもんね。他人のこと笑ってる場合じゃない。ちゃうねん。

    何が言いたいかというと、

    自分がしてあげたいケアは、本当に相手が望んでいることなのか?
    相手が望んでいることを、きちんと理解してケアできているか?

    これが利己的なケアか利他的なケアか。です。
    これは介護職に限ってのことです。在宅介護だとちょっと話は違ってくると思います。在宅介護の場合は、そんな悠長なことを言ってられない状況なので、やることやらなくちゃいけないからです。

    介護の実用書なんか読んでますと、介護側の視点でしか書かれていませんから、書かれていることが正解だと思ってしまいますが、

    本当なら要介護の方が「わたしはこういった支援をしてほしい」というものが正解であり「これこれこうしたら、高齢者(利用者)の方に喜んでいただけますよ」という視点で書かれていなければいけないんじゃないかと思うわけです。結局ルールってのは、当事者の基準で書かれているものはないのです。知らんけど。

    ぼくの利他的なケアを計る指標はですね、「ありがとう」や「笑顔」「笑い」「楽しませたか」引き出せたかです。

    あなたはどんなことを利他的なケアの指標にしていますか?

    入浴介助が早いだの食事介助がは早いだの見守りしながら他の作業ができるだの、それは介護施設へのアピールであって利用者さんの満足につながる話ではないですから。
    それを自慢気に「ぼく介護できます」みたいな顔されても、な〜んかちょっと違いますね。

    細かな気遣いとか体調の変化によく気づくとか。やっぱり人を楽しませることのできる介護職は素晴らしいのです。

    ぼくはそっちを目指しています。