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学びを自分の糧にする方法(『論語』子罕篇)

    今回取り上げるのは『論語』子罕篇からの言葉。

    法語の言は、能く従うことなからんや。これを改むるを貴しと為す
    (読み:ホウゴのゲンは、ヨくシタガうことなからんや。これをアラタむるをタットしとナす)

    『論語』子罕篇

    古典の格言に従わないものはいないだろう。しかし、本当に大事なのは、その言葉に従って自分の行動を改めることができるかどうかがである、という意味。

    孔子の言葉です。

    格言や名言を学んで、そこで終わりにするのではなく、その言葉を自分ごととして捉えて、自らの振る舞いを改善していくことが一番大事なのだと、教えてくれています。


    書店に行くと、『〇〇名言集』や『〇〇の言葉百選』みたいなタイトルをよく見かけます。

    古典の言葉だけではなく、歴史上の名将の発言だったり、偉人や名経営者の語録だったりするなど、内容もさまざまです。

    きっといつの時代も、「座右の銘」にすべき名言・格言を求める声が多いのだと思います。

    実際、私もそういった本を読むことがありますし、名将言行録みたいなものは特に好きです。

    偉人や武将の言葉を知ることで、なんだか視野が広がったり、知識が深まった気がするんですよね。

    ですが、孔子はそういった「なんか頭が良くなった気がする」感覚に釘を刺しています。

    先ほど、孔子の言葉の中に、「法語の言」というものがありました。

    これにはいくつかの解釈があるのですが、この記事では「古代の聖王のありがたいお言葉」のように考えていただければと思います。

    今でいう、古典や聖書の言葉のようなイメージです。

    古くから伝わる格言には、どの時代でも通用する汎用的な学びが詰まっています。

    ですが、その学びを自分の血肉にできるかどうかは、また別の問題です。

    孔子は、その学びをきっかけとして、自分の振る舞いを変えることができるかどうかを重視しています。

    これを改むるを貴しと為す
    (読み:これをアラタむるをタットしとナす)

    『論語』子罕篇

    いくら素晴らしい格言を学んで視野が広がったとしても、今までの自分の行動と何も変わらないのであれば、生まれてくる結果が変わることはありません。

    健康になりたくてビタミンのサプリを接種しているのに、暴飲暴食や運動不足の日々を続けるようでは、健康的な体になるのは難しいでしょう。

    それと同じです。

    どれだけ知識を得たとしても、自分の行動改善に活かせないのであれば、それは宝の持ち腐れなのです。

    孔子も次のように語っています。

    従いて改めざるときは、吾これを如何ともする末きのみ
    (読み:シタガいてアラタめざるときは、ワレこれをイカンともするナきのみ)

    『論語』子罕篇

    上辺だけ格言に従っても、行動を改めないのであれば、いくら私でもどうすることもできない、という意味です。

    行動を変えれば、たとえ失敗したとしても、次に向けての具体的な改善を進めることができます。

    トーマス・エジソンもこのような言葉を残していますよね。

    失敗は積極的にしていきたい。なぜなら、それは成功と同じくらい貴重だからだ。失敗がなければ、何が最適なのかわからないだろう

    トーマス・エジソン

    何かを学び、それだけで満足していては、結果が変わることはありません。

    しかし、学びを糧にして自分の行動を変えていくことで、少しずつ最適な結果に近づくことができます。

    最初は苦労することもあるかもしれませんが、うまくいかなかった数だけ成功に近づいているものです。

    日々の学びを行動に移して、より良い自分を目指していきましょう。

    法語の言は、能く従うことなからんや。これを改むるを貴しと為す
    (読み:ホウゴのゲンは、ヨくシタガうことなからんや。これをアラタむるをタットしとナす)

    『論語』子罕篇

    今回は、格言や名言を学んで、そこで終わりにするのではなく、その言葉を自分ごととして捉えて、自らの振る舞いを改善していくことが一番大事なのだ、という言葉をご紹介しました。

    春が近づいてきて、学びの意欲が増している方も多いのではないでしょうか?

    せっかく学ぶのであれば、得たものをしっかりと自分の糧にしてきましょう。

    「学び→行動→改善→学び…」というサイクルをこなしていければ、きっと1ヶ月後には大きく成長できているはずです。

    私も日々の学びと行動を心がけていこうと思います。

    それでは今回はここまで。

    また次の記事でお会いしましょう👋

    ご紹介した古典

    ↑ 新注や古注だけではなく、江戸時代の儒学者の見解も交え、丁寧に解説された良書。原文や書き下しはもちろん、貝塚先生の解説もあって面白い。中級者以上向け。

    ↑ 『論語』の内容だけではなく、孔子の生涯や弟子との関係性なども丁寧に解説された入門書。コンパクトな文庫本でありながら、内容の網羅性と読みやすさは随一。中国古典に触れる最初の一冊としておすすめ。


    このnoteでは「中国古典の知恵を身近に分かりやすく」をテーマに、様々な中国古典の言葉を取り上げてご紹介しています。

    中国古典にあまり触れたことがない方向けに、身近なテーマを織り交ぜながらご紹介していますので、古典に触れるきっかけになれれば嬉しいです。

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    ※ 本記事は、古典に触れたことが無い方へのわかりやすさを重視しながら、私なりの解釈を加えて作成しています。
    ※ 解釈が異なる場合、多様性の一つとして捉えていただければ幸いです。

     
     
    日々感じたことや思ったことを、古典・歴史に紐づけて徒然なるままに発信中。ほっとしたり、学びになったり、何となく前向きになれるような記事を目指しています | 専攻は中国古代史 | 日本の歴史も好き | 博物館学芸員資格あり | Amazonアソシエイトに参加しています

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