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暮らしの森|メイのとある休日

    朝の森は静かだった。
    鳥の声で目が覚めたメイは、布団の中でスマホを手に取った。

    「……ちょっとだけ、見よ……」

    画面を開いて、数分だけスクロールするはずだった。

    「このレシピおいしそう」
    「うわ、猫……かわいい……」
    「へぇ、この人の暮らし素敵……」

    気づけば太陽が少し傾いていた。

    「あれ? え、待って……昼過ぎ……?」

    慌てて布団から出る。
    けれど森の冷たい空気に触れた途端、
    メイはまた布団の中に吸い寄せられた。

    「まいっか。ちょっと温まってからにしよ」

    すると、携帯がピコンと鳴る。

    「新着動画があります」

    ──そこはメイ。
    誘惑には弱かった。

    ◆

    気づけば夕方。
    空は淡い紫色に染まっていて、
    鳥たちが帰り道を急いでいる。

    メイは呆然と空を見上げた。

    「……なんもしてないのに、今日終わった?」

    少し考えて、メイは小さく笑った。
    「逆にすごくない? ここまで何もしないの」

    お湯を沸かし、温かいカップを両手で包みながら、メイは小さくつぶやいた。

    「……まぁ、こんな日もあるよね。
    明日からがんばる分、今日はチャージ日だったってことで」

    森の夜風がするりと頬を撫でた。
    責めるでもなく、急かすでもなく。
    ただ、今日のメイをそのまま許してくれているようだった。


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    「暮らしの森」を見守る管理人🌳 1話2〜3分の小さな連作。森の住人たちの日常に、家事・暮らしのヒントや小さな発見を混ぜて綴っています。 人とのつながりが物語になり、歩いた足跡が森の地図になっていく。 読む場所ではなく、帰ってこられる場所を目指して🕯️

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