
【柳川藩主の邸宅・国の名勝に泊まる】400年の歴史を受け継ぐ「御花」|文化財ツアー・西洋館・名勝松濤園・朝食まで徹底紹介【2026年5月 福岡旅行#3】
400年の歴史に泊まる──柳川藩主立花邸「御花」で過ごした、特別な一夜
「泊まる」という行為が、旅の目的になる宿があります。
福岡県柳川市にある**「柳川藩主立花邸 御花」も、その一つ。
ここは、かつて柳川藩を治めた立花家の邸宅。
敷地全体が国指定名勝「立花氏庭園」となっており、今もなお立花家の歴史を受け継ぐ場所です。

今回は、そんな御花で過ごした一泊二日の様子をご紹介します。
どんこ舟で宿へ向かう、柳川ならではのチェックイン
柳川といえば、水郷の町。
まずは名物の「どんこ舟」に乗り、ゆっくりと掘割を進みます。

水面に映る柳並木を眺めながら進む時間は、とても穏やかで、まるで江戸時代へタイムスリップしたかのよう。
舟の先に見えてきたのが、今回宿泊する「御花」です。

普通のホテルとは違い、宿に到着するまでの時間も旅の一部として楽しめる、そんな特別な始まりでした。
柳川らしいおもてなしで迎えられるロビーラウンジ
チェックインは落ち着いた雰囲気のラウンジで。
ウェルカムドリンクとしていただいたのは、爽やかなみかんジュース。

窓の外には緑豊かな庭園が広がり、本棚には柳川に関する書籍が並んでいます。

慌ただしい日常から少し離れて、ゆっくりと時間が流れ始めるのを感じました。
今回宿泊したお部屋「橙」
今回宿泊したのは「橙(だいだい)」というお部屋です。
名前の由来は、夕暮れ時の景色が美しいこと。

そして橙は、実が熟しても木から落ちず、親子三代の実が同じ木につくことから「代々栄える」という縁起物でもあります。
窓の外には、国指定名勝「松濤園」。
部屋にいながら美しい庭園を眺められる贅沢な時間を過ごしました。
茶菓子には、立花家御用菓子だった「越山餅」。
地元ならではのお菓子を味わいながら、柳川の歴史にも触れることができます。

宿泊者限定「文化財ツアー」
御花に宿泊するなら、ぜひ参加してほしいのが文化財ツアーです。
館内を案内してくださるのは、立花家の末裔の方。
約400年続く立花家の歴史を、建物を巡りながら丁寧に教えていただきました。

立花宗茂が柳川城主となってから始まった歴史。
明治時代には伯爵家となり、西洋館や大広間が整備されました。
そして戦後、歴史ある屋敷を未来へ残すため、料亭旅館「御花」として新たな歩みを始めたそうです。

歴史の教科書では知ることのできない「立花家の想い」を感じる、印象深い時間でした。

国指定名勝「松濤園」
約100畳の大広間から望む松濤園。

クロマツに囲まれた池泉庭園は、歩く庭ではなく、座敷から眺めて楽しむ庭園として造られています。

ただ静かに庭を眺める。
それだけで心が満たされる時間でした。
夜はラウンジでゆったりと
夜になるとラウンジでは宿泊者向けのドリンクサービスが始まります。
日本酒やコーヒー、ビネガーサイダー、牛乳などをいただきながら、静かな夜を楽しみました。

ドリンクはかわいらしい籠に入れて、お部屋や大広間へ持っていくこともできます。
夜の松濤園を眺めながら過ごす時間は、とても贅沢でした。

明治43年建立の西洋館へ
文化財ツアーでは時間の都合で紹介しきれなかった西洋館も見学しました。
白い外観が印象的なこの建物は、立花家の迎賓館として1910年に建てられたもの。

当時、柳川にはまだ電気が普及していませんでしたが、自家発電設備を備え、シャンデリアや照明器具を灯していたそうです。

和の空間とはまた違った、明治時代の華やかさを感じることができました。
松濤園を眺めながらいただく朝食
翌朝のお楽しみは朝食です。
会場となる西洋館では、すべての席が庭園に向けられていました。
御膳には、立花家や柳川ゆかりの食材が並びます。

・鮭いくら
・ごま豆腐
・自家製明太子
・三池高菜
・有明海の海苔
・鶴味噌のお味噌汁
・炭酸豆腐
・土鍋ご飯

どのお料理にも、それぞれ歴史や地域とのつながりがあり、食べながら柳川の文化を学べる朝食でした。
土鍋ご飯が、おにぎりに
炊きたての土鍋ご飯は本当に美味しかったのですが、小食の私たちは食べきれず…。
スタッフの方に相談すると、なんとおにぎりにしてくださいました。
こうした心遣いも、御花ならではのおもてなしなのだと感じました。
朝の庭園を散策
朝食後は敷地内を散策。

約7,000坪の広い敷地はとても静かで、聞こえるのは鳥のさえずりと風の音だけ。

宿泊した人だけが味わえる、特別な朝の時間です。
「歴史に泊まる」という体験
御花は、豪華なホテルでも、最新設備を備えた宿でもありません。
けれど、この場所には400年という長い歴史が息づいています。
歴史ある建物に泊まり、その空間でゆっくりと過ごし、立花家の歴史に触れる。

そんな体験は、日本でもなかなかできるものではありません。
「旅館に泊まる」のではなく、
「歴史の中に泊まる」。
今回の旅で、そんな特別な時間を過ごすことができました。
柳川を訪れる機会があれば、ぜひ一度「御花」で、この静かで贅沢な時間を体験してみてはいかがでしょうか。
最後に
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今回の旅の様子は、YouTubeでも映像で詳しくご紹介しています。
どんこ舟での到着シーンや文化財ツアー、松濤園の美しい景色、西洋館の内部など、動画ならではの臨場感もぜひお楽しみください。
これからも「大人がゆっくり楽しめる旅」をテーマに、日本や海外の魅力を発信していきます。旅の参考になれば嬉しいです。ぜひフォローもよろしくお願いします。