爪痕。
たてた爪が肩に朱色の痕になった
明方の歩道は水溜りを孕んで
帰郷した燕が低く飛んでいる
浴室の鏡は昨夜の余韻に曇り
外した枷はもう排水口に消えていた
同じ気持ちで同じ眼差しで見れるのか
薄衣を纏い眠る姿と罪の萌芽
不必要に広いベットルームの真ん中で
それはわたしを俯瞰して見ている
弱さを否定しきれず
優しさを疎ましく思えず
ただ唾液の重なる味に委ねた
超えてしまった冬に
遅すぎた春が少しだけ
湿度と露光を与える
またひとつ静寂に
一滴の因果を作ってしまった
白い雪に朱色の爪痕を残して
たてた爪が肩に朱色の痕になった
明方の歩道は水溜りを孕んで
帰郷した燕が低く飛んでいる
浴室の鏡は昨夜の余韻に曇り
外した枷はもう排水口に消えていた
同じ気持ちで同じ眼差しで見れるのか
薄衣を纏い眠る姿と罪の萌芽
不必要に広いベットルームの真ん中で
それはわたしを俯瞰して見ている
弱さを否定しきれず
優しさを疎ましく思えず
ただ唾液の重なる味に委ねた
超えてしまった冬に
遅すぎた春が少しだけ
湿度と露光を与える
またひとつ静寂に
一滴の因果を作ってしまった
白い雪に朱色の爪痕を残して