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脳と脊髄を包む、静かな生命の海

    私たちの身体は、
    この仕組みをずっと前から知っていたのかもしれない。


    脳と脊髄は、
    別々に存在しているようで、
    深くつながっている。

    そして、
    脊髄から枝分かれした神経は、
    全身の骨格筋へと伸びていく。

    つまり、

    脳。
    脊髄。
    神経。
    筋肉。

    それらは、
    別々の部品ではなく、
    ひとつの連続したネットワークとして働いている。

    ⸻

    その脳と脊髄を包んでいるのが、
    三層の髄膜だ。

    髄膜とは、
    脳や脊髄を守るための膜のこと。

    膜の外側から、

    硬膜。
    くも膜。
    軟膜。

    という三つの層になっている。

    硬膜は、
    いちばん外側にある丈夫な膜。

    くも膜は、
    その内側にある薄い膜。

    軟膜は、
    脳や脊髄にぴったり寄り添う膜。

    この三層の膜が、
    頭蓋の内側から脊柱管の中へと続き、
    脳と脊髄を守るように包んでいる。

    まるで、
    神経を包む一枚の“鞘”のように。

    ⸻

    そして、
    その内側を満たしているのが、
    脳脊髄液。

    英語では、
    CSFとも呼ばれる液体だ。
    ※CSF=脳脊髄液。

    脳と脊髄のまわりを満たしている透明な液体。

    脳は、
    このCSFの海に浮かぶように守られている。

    水に浮かぶことで衝撃がやわらぐように、
    脳や脊髄も、
    この液体によって守られている。

    脳脊髄液は、
    衝撃から守るだけではなく、

    神経の環境を保ち、
    代謝や老廃物の排出にも関わっている。

    身体の奥にある、
    静かな“生命の海”のようなものだ。

    ⸻

    ここからは、
    少し身体全体へ視点を広げてみる。

    背中が固まる。

    首が詰まる。

    呼吸が浅くなる。

    そんなとき、
    身体の一部分だけに、
    何かが起きているとは限らない。

    姿勢も、
    呼吸も、
    筋肉の緊張も、
    神経の働きも、

    それぞれが完全に独立して
    存在しているわけではない。

    だから僕は、
    頭痛やめまい、疲労感、集中力の低下といった不調を、
    筋肉だけの問題として決めつけないようにしている。

    もちろん、
    原因は一つではない。

    必要であれば、
    医療的な評価も必要になる。

    そのうえで、

    身体全体の緊張や、
    呼吸、
    姿勢、
    動きのつながりも見ていく。

    そうすると、
    身体の見え方は少し変わってくる。

    ⸻

    今日の一日一呼吸。


    背骨を、
    一本の“波”として感じてみる。

    頭から骨盤まで。

    その奥で、
    静かな海が揺れている。

    ⸻


     
     
    呼吸と身体の専門家|臨床もうすぐ30年 身体を通して、人生の見え方を変える。 呼吸・感覚・無意識から、自分の主導権を取り戻すためのnote。 初めての方へ ▶ 身体を知るための3つの入口 https://note.com/labo402/m/m921dacd5f7fa

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