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整えようとした瞬間、有機性は失われる


    有機的な関係性に、「協調」や「協力」はあっても、
    「管理」は存在しない。

    ただし、結果的に“整っている状態”にはなる。

    ここで言う管理とは、
    上から俯瞰し、コントロールし、
    最短距離で結果を出そうとする発想だ。

    その発想は、無機質な機械には向いている。
    だが、有機体には向いていない。


    ひと呼吸入れて、
    自分の身体を思い出してみよう。

    心臓に「ちゃんと働け」と
    命令しているだろうか。

    腸に「もっと効率よく動け」と
    指示しているだろうか。

    していないし、
    これから先も、することはないだろう。

    それぞれが、それぞれの役割を
    感じながら、淡々とまっとうしている。

    だから全体は調和している。

    無理に整えなくても、
    必要なバランスは内側から立ち上がる。


    これは人間関係も、本来は同じだ。

    正しくあろうとしすぎたとき。
    期待に応えさせようとしたとき。
    関係を思い通りに動かそうとしたとき。

    そこから、有機性は失われていく。

    整えようとする意図が、
    かえって緊張を生み、
    呼吸を浅くし、
    自然な流れを止めてしまう。

    本来のつながりは、
    整えなくても、整うものだ。

    必要なのは操作ではない。
    信頼だと思う。

    そして、密な応答。

    有機的な関係とは、
    「放っておいても壊れない関係」ではない。

    無理に動かさなくても、
    呼吸している関係のことだ。

    自分の身体の内側で、
    細胞レベルで成立していることを、
    ただ外側でもやっているに過ぎない。

    整えようと焦るよりも、
    まずは呼吸を整える。

    コントロールするよりも、
    余白をつくる。

    そのとき、
    関係も、場も、身体も、
    静かに整いはじめる。

    整いは、つくるものではなく、立ち上がるものなのかもしれない。


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    呼吸と身体の専門家|臨床もうすぐ30年 身体を通して、人生の見え方を変える。 呼吸・感覚・無意識から、自分の主導権を取り戻すためのnote。 初めての方へ ▶ 身体を知るための3つの入口 https://note.com/labo402/m/m921dacd5f7fa

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