メインコンテンツへスキップ
見出し画像

腹圧が通る瞬間|臨床note⑤


    呼吸をじっくり観察していると、
    ある瞬間があります。

    それは、
    腹圧が通る瞬間です。

    ⸻

    腹圧とは、
    呼吸によって体の中心に生まれる、
    内側からの圧力のことです。

    横隔膜が動き、
    その動きに深部の呼吸筋群が応答していく。

    斜角筋群、腸腰筋、骨盤底筋群など。
    こうした深い層が連動すると、
    身体の中心に静かな支えが生まれます。

    ⸻

    この圧が滞りなく通ると、
    身体の使い方が少し変わります。

    力を入れている感覚は、
    むしろ減っていく。

    それなのに、
    動きは安定してくる。

    不思議ですが、
    臨床の現場で確かに起きる変化です。

    ⸻

    腹圧は、
    強く作ろうとしても、うまく生まれません。

    力むほど、
    呼吸が止まるからです。

    けれど最初は、
    多少の力みがないと、
    何が動いているのかさえ
    わからないこともあります。

    だから最初は、
    少しずつ感覚を育てていくしかありません。

    ⸻

    横隔膜が動き、
    呼吸のリズムの中で
    腹圧が自然に生まれてくると、

    体の中心に
    静かな支えができます。

    それは、
    固めて作る安定とは少し違う。

    内側から整い、
    必要なところが自然に働いている感覚です。

    ⸻

    臨床では、
    この瞬間が出てくると、
    動きが変わります。

    立ち方。
    歩き方。
    腕の動き。

    どれも少し軽く、
    少しスムーズになる。

    大きく変わるわけではなくても、
    「何かが通った」とわかる変化が出ます。

    ⸻

    腹圧とは、
    単に力を生み出す仕組みではなく、
    身体を支えるための機能的な環境
    なのかもしれません。

    呼吸が通ることで、
    その環境が少しずつ整っていく。

    そして、その入口はいつも
    呼吸の中にあります。




     
     
    呼吸と身体の専門家|臨床もうすぐ30年 身体を通して、人生の見え方を変える。 呼吸・感覚・無意識から、自分の主導権を取り戻すためのnote。 初めての方へ ▶ 身体を知るための3つの入口 https://note.com/labo402/m/m921dacd5f7fa

    あなたへのおすすめ