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調律師と、鏡の底の黒い鳥: 逆回りの時計と、不完全な私たちのために (LaLaLa Books)Kindle出版7月9冊目本日販売開始!

    妻がいなくなって、半年が過ぎていた。

    壊れた時計を直す「調律師」の男のもとに、ある雨の日、
    文字盤が逆回りに並んだ古い懐中時計が持ち込まれる。

    その日から、街の鳥は鳴くのをやめた。
    壁に映る影の端が、黒く焦げつきはじめる。
    そして毎朝、誰も作っていないはずの味噌汁が、
    ちょうどよい温度の湯気を立てて、食卓に置かれている。

    仕立てのいいスーツを着た、百センチの男が告げる。
    「脳の裏側で、黒い鳥が孵ったのですよ」


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