
Michelle
僕の幼少期の思い出の曲として代表的なのは、ビートルズ(The Beatles)の曲です。
1981年、つまり僕が6歳の頃、サンテレビで『ザ・ビートルズ』というアニメが放映されていました。
1965年からアメリカで放映されていたアニメを、日本の声優さんが日本語で吹き替えて放送していたものです。
ビートルズの4人が、大勢のファンから逃げ回りながらコンサート会場へ駆け込むような、コメディ調のアニメでした。
ポール・マッカートニーよりもリンゴ・スターの方がセリフが多く、主役のような扱いだった印象があります。
しかし、4人の中では一番のズッコケ担当。
後から加わったメンバーだからなのか、他の3人からイジられているようにも見えました(笑)。
僕の父親は洋楽が好きで、レコードをたくさん持っていました。
その中でもビートルズのレコードは多かった。
当時は、まだCD(コンパクトディスク)が一般的になる前の時代です。
CDそのものは1982年から登場していたそうですが、その頃はプレーヤーも高価で、僕の記憶ではCDを普通にレコード店で見かけるようになったのは、小学6年生頃からだったと記憶しています。
それまではレコードとカセットテープが当たり前。
音楽を聴くための機器も今ほど身近ではなく、僕自身、持ち運びのできるアナログプレーヤーやラジカセを持っていて、友達から羨ましがられた覚えがあります。
父親が当時の価値で100万円以上かけて揃えたステレオも、僕にとっては家の中にある特別な存在でした。
ちなみに僕自身は、ミニコンポが浸透し始めた当時、若者に人気のソニーやケンウッドよりも、サンスイやデンオンが好きでした。
ジョーシンの音響室でスピーカーを聴き比べて、JBLやダイヤトーンの良さも分かっていたつもりですが、僕にはサンスイの奥行きのある音が好みだった。
そしてデンオンは音質と価格のバランスが良かった。
今思えば、子どもの頃から結構、こだわりにうるさい奴だったんだと思います(笑)。
赤ちゃんの頃から小学低学年時代にかけて、父親のレコードから聴こえてきたビートルズ。
僕は「A Hard Day’s Night」や「Help!」のような、いかにもビートルズらしい曲も大好きでした。
ところが、一番好きな曲は何かと聞かれると、答えるのがものすごく難しい。
でも、一番印象に残っている曲は何かと聞かれたら、迷わず答える曲があります。
それが『Michelle(ミッシェル)』です。
とても切ないメロディのラブソングでしょ?
子供ながらに「ビートルズって、こんな曲も歌うんだ?」って驚いたものです。
ところがこの曲って、ポール・マッカートニーが実際に経験した恋を歌った曲ではない!
その曲の由来を聞いて、僕はズッコケた。
ポールが参加したパーティーでの話。
フランス語で歌っている学生を見て、自分もフランス語を真似て、それっぽい曲を歌ってみようと試みたのが、この曲の誕生したキッカケだそうです。
実際にフランス語のパートも入れているけど、ポール自身はフランス語は苦手。
なので、フランス語は知り合いに依頼して、語呂のよい言葉を考えてもらい、「アイ・ラブ・ユー」のところはジョン・レノンが加えて出来上がった。
要するにこの曲は元々、ポール・マッカートニーのセンスで思いついた曲であり、登場するミッシェルは、実在しない人物なのだ。
それを知った時のショックだったこと!
僕はあらゆるモノに物語性と強い思念を求めてしまう性格なので、例えば、一番好きな車はフェラーリF40だ。
これは僕が中学2年生の時に誕生した車だが、創始者のエンツォ・フェラーリが、自身の集大成として創り上げた、最期の作品。
実際にF40の発表間もなくエンツォはこの世を去っている。
偉大なるフェラーリ創始者の魂が込められた遺作であり、F1ドライバーでさえ、雨の日には運転したくないと言わしめるほどのジャジャ馬!
おいそれと運転できる車ではない。
そんな特別な車だから憧れる。
僕は常々、そのような趣向で、この世のあらゆる作品を理解し、愛するスタンスの人間なので、『Michelle(ミッシェル)』も、本来ならポール・マッカートニーの純愛を歌った曲であって欲しかった。
しかし、それを差し引いても、この曲は本当に良くできた曲だと思う。
シンプルな言葉の歌詞だが、そこもまた余韻として残りやすい。
他にも、
『If I Fell(恋に落ちたら)』とか、
『And I Love Her』とか、
そして『Yesterday』だ。
今回紹介した4曲の中で、確か『If I Fell(恋に落ちたら)』のみジョン・レノンが中心で作った曲だけど、他の3曲はポール・マッカートニーが中心になって作った曲。
特に『Yesterday』は、ポールが夢の中でメロディーを思いついたところから生まれた曲だと言われています。
一方で、この曲には、若くして亡くなったポールの母親への思いが込められているのではないか、という解釈もあります。
こういう「この曲は、どうやって生まれたんだろう?」という話を知ると、僕はますますその作品に興味を持ってしまう。
小学生の時に、親父のアコースティックギターで曲を弾きながら歌えるようになりたくて練習した、最初の曲がイエスタデイとミッシェルだった。
そんな僕は楽器音痴である。
ジャズがしたくてアルトサックスも購入したが、リードの相性が悪くて、良い音が出せなくて挫折した。🤣
基本的に大抵のことは卒なくこなしてきた僕ですが、楽器に関してはその程度のクソ雑魚なのです。
上手に演奏できる人を、心から尊敬します。👍
そして、実話の恋愛体験がなくても、これほど切なくて美しい曲を作れてしまう。
それこそが、ビートルズという人たちの凄さなのかもしれません。
僕はそんなことを、子どもの頃から聴いていた『Michelle(ミッシェル)』から、今になって改めて感じています。