
「時給50円アップ」で社会を語る教師の滑稽さ~社会人経験を教師の採用要件にしよう
第一章:意味不明な「どこでも通用する」発言
高校時代、こんな先生がいた。
国語の授業を担当していた女性教師。
とにかく堅物で、融通の利かないタイプだった。

ある日、彼女は授業中にこんな話をし始めた。
駄菓子屋のバイトで時給が50円上がった、と。
そしてこう続けた。
「どこで働いても通用すると思った」
恥ずかしげもなく、そう言い切ったのだ。
私はその発言の意味がまったく理解できず、授業の間ずっと考え込んでいた。
駄菓子屋で働いて、なぜ「どこでも通用する」という結論にたどり着くのか。
接客が良かったから、という話なのだろうか。
しかし正直なところ、お世辞にも接客が得意なタイプには見えなかった。
もしかすると「接客モード」に切り替わると、そつなくこなせる先生だったのか。
とはいえ、駄菓子屋に来るのは大半が子どもだ。
まさかフォーマルな敬語で、大人相手のように接客していたわけでもないだろう。
だとすれば、店全体を任されていた、ということだろうか。
バイトリーダー的なポジションだったのか。
そんな大規模な駄菓子屋が、この世に存在するのだろうか。
大人になった今なら、はっきりわかる。
田舎の教師というのは、時に驚くほど世間知らずだ。

ただ、私はこう思っている。
明らかに意地が悪い先生は、まだいい。
反面教師にできるからだ。
他の教師の悪口を、堂々と生徒の前で語る教師。
大学教授でもないのに、毎回悪びれもなく遅刻してくる数学の教師。
交通違反で取り締まられた愚痴を、延々と授業中に語る教師。
あからさまなえこひいきをしてくる教師。
こういうタイプは、ある意味わかりやすい。
生徒たちの「共通の敵」になってくれる。
それはそれで、一つの経験になる。
本当に厄介なのは、そういうタイプではない。
自分は正しいと信じて疑わず、訳知り顔で「優しい理想論」を語る教師だ。
これほど愚かなことがあるだろうか。
もはや、それは自己満足でしかない。
第二章:社会人経験者を教育現場に
だからこそ、思う。
社会人経験者を、期間限定でいいから教育現場に入れる仕組みは作れないだろうか。
たとえば「招聘先生」という制度。
企業から1年間、教員として派遣してもらう。

給料は、元の会社の給与に上乗せする形で保証する。
個人的には、国税専門官出身の先生の話などは、かなり面白いのではないかと思う。
あるいは社会保険の加入歴が10年以上ある人材を、優遇して採用する仕組みがあってもいい。
世間知らずなら、せめて「わかりやすい悪者」になってほしい。
訳知り顔の理想論だけは、勘弁してほしいのだ。
