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🎃 第二夜|門ができた夜

    ある夜。

    森は、

    昨日と同じ森でした。

    木。

    木。

    木。

    風が吹けば、

    枝が揺れる。

    落ち葉を踏めば、

    カサリと鳴る。

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    昨日、

    観覧車があった場所にも、

    何もありません。

    赤い包み紙のキャンディも、

    ありませんでした。

    ただ――

    森の奥に、

    昨日まではなかった道がありました。

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    細い道です。

    両側には、

    背の高い木。

    月の光が、

    ところどころ落ちています。

    その道を、

    ずっと奥へ進んでいくと。

    二本の柱が立っていました。

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    右に一本。

    左に一本。

    それだけです。

    扉もない。

    柵もない。

    看板もない。

    だから、

    門と呼ぶには、

    少し足りません。

    ところが。

    ――カチン。

    右の柱に、

    小さな灯りがつきました。

    ――カチン。

    左の柱にも。

    すると。

    どこからともなく、

    一枚の看板が、

    ゆっくり下りてきました。

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    ギ……。

    ギギ……。

    二本の柱の間で、

    止まります。

    そこには、

    まだ何も書かれていません。

    真っ黒な看板。

    ギ……。

    ギギ……。

    もう1つ看板が降りてきます。

    しばらくすると。

    スッ。

    白い文字が、

    ひとつ浮かびました。

    《OPEN》

    少し間をあけて。

    《日没》

    次に。

    《CLOSE》

    《0:00》

    そして――

    《ADMISSION》

    そこで、

    文字は止まりました。

    森が静かになります。

    ヒュウ……。

    風が、

    看板を揺らしました。

    何かを、

    考えているみたいに。

    やがて。

    最後の文字が、

    ゆっくり浮かびました。

    《お菓子ひとつ》

    その下に。

    小さな文字。

    《※閉園時間には十分ご注意ください。》

    ――カタン。

    柱の下で、

    音がしました。

    いつの間にか、

    カボチャが置かれています。

    大きく開いた口。

    どうやら、

    何かを入れるようです。

    けれど。

    誰もいません。

    お客さんも。

    係員も。

    もちろん、

    お菓子を持ってくる人も。

    カボチャは、

    口を開けたまま待っていました。

    一分。

    二分。

    三分。

    何も起こりません。

    そのとき。

    森の奥から、

    コロ……。

    何かが転がってきました。

    赤い包み紙。

    昨日のキャンディです。

    コロ。

    コロ。

    キャンディは、

    門の前まで転がってきました。

    そして。

    カボチャの口の、

    ほんの少し手前で止まりました。

    あと少し。

    ほんの、

    あと少しです。

    けれど。

    キャンディは、

    そこから動きません。

    カボチャも、

    動きません。

    門も、

    開きません。

    森には、

    誰もいません。

    だから。

    キャンディを拾って、

    その口へ入れるものも、

    まだ誰もいないのです。

    ――カラン。

    ……。

    今、

    音がしたような気がしました。

    けれど。

    門は、

    閉じたままでした。

    《ADMISSION:お菓子ひとつ》

    看板だけが、

    月明かりの下で、

    静かに光っていました。

    まだ、

    その門を開ける誰かは、

    やってきません。

    ――10月31日まで、

    あと少し。

    だから、まだなんだけどね💦

    To be continued.

    …………………………………………………

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    しれです🐾 絵本やエッセイを書いたり、AIと遊んだり。 思いついたら、みんなで楽しめる遊び場まで作ってしまいます🎡🎠🎮 しれネコと仲間たちと一緒に、笑ったり、ほっとしたり、ちょっと考えたり。 日常に小さなワクワクをお届けします🐈✨

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