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51歳と藁にもすがる獣たち

    今日は映画『藁にもすがる獣たち』を観ました。
    原作は2011年の小説で、2018年には韓国で映画化されています。どちらも未見なので違いはわかりませんが、韓国版のあらすじを見たところ、だいぶ設定が変わっていますね。韓国版は認知症の母の世話をする男が主人公ですが、本作では認知症の祖母と暮らす大学生の孫が主人公です。
    亡くなった夫(主人公の祖父)の位牌に手を合わせたりお供えをするシーンや遺影なんかもやたらと出てくる割に、娘が息子かは知りませんが、主人公の両親については一切語られないあたり、不思議で仕方がない。その辺、雑といえば雑だわな。他にも森七菜は××××××の△△△をどうやって自分のものにするつもりだったんだ?とか。
    まあ非常に粗の多い作品なんですけど、結論を言うとたいへん面白かったです。

    主人公は配信者をやっていて、冒頭街中で配信しながら自転車に乗ってるんですけど、ぼくね、他人に写されるのが非常に嫌いで。写真も動画も。ぼく自分が写ってる写真一枚も持ってないですから。ついでにいうと育ての親である祖父母も一枚も写真ない。遺影もない。だからこれは血だな。ぼくの一族の。
    まあだから何が言いたいかというと、嫌いなんですよ、こうやって撮影しながら歩いてるようなやつが。
    ぼく、たとえば夕焼けがきれいだななんて思ってスマホで町を撮影するようなことがあるときも、絶対人が写り込まないようにしますもん。
    写されるのが嫌なのに他人を写すのはよいというのは筋が通らないと思ってるから。
    話が横道にそれましたね。
    年頭に鈴木福主演映画『ヒグマ!!』を観た時も感じだけど、こう、「死んでも構わない」と「できれば死んで欲しい」の間でヤジロベエみたいに揺れてるわけです、ぼくの心の中で主人公が。そんなに若い男前が嫌いか、ぼくは。
    まあでもこいつが死んだらボケたばあちゃんひとり残されてそれはそれできついしなぁ。なんで思いながら、渋々見守ってたわけですが。
    途中から主人公を放り出して群像劇の様相を呈してくるんですわ。
    その面々がよくてね。
    もう、適材適所とはこのことですよ。
    みんなピッタリはまってる。
    その中に森七菜さんがいて、これがまあとんでもないビッチ役なんですけど、実によかった。
    もちろんね、男たちがメロメロになる感じの顔や体ではないんですよ。すごい色気があるってわけじゃない。タバコの吸い方ひとつとってもセクシーではない。
    でもよかった。いい。
    それにマッチョ青木さんね。この人の暴れっぷりが非常に素晴らしくて。破天荒にもほどがあるよ。
    まあでも助演特別賞を与えるとしたら丸の内TOEIだよね。丸の内TOEIが素晴らしい。
    なんで城定監督がこの作品を撮ったんだろうと考えてたんだけど、なるほどこれかと。
    ピンク映画の頃から城定監督は自分がその作品を撮る意味ということを考えていらっしゃる方でね。
    この作品もきっと何か理由があるんだろうと思ってたんですよ。
    おそらくそれは丸の内TOEIなんだろうな。
    よく撮れてました。
    城定監督、面白い映画をありがとうございます。

     
     
    1974年生まれ。50歳になりまして、記録を残すために作りました。

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