メインコンテンツへスキップ
見出し画像

骨折祈願

    「コッセツジンジャ?」
    骨折神社と書かれた御守りが机の上にあった。
    「それ〈ほねおり神社〉って読むのよ」
    エプロンで手を拭きながら母が言った。
    「骨折り損のくたびれ儲けって言葉あるでしょ」
    「たしか努力して頑張ったのに、報われずに疲れだけがのこったとかいうやつだよね」
    「そうそう。そういう努力が報われますようにって、骨折祈願に行ってきたの」
    母は大事そうに御守りをもった。
    「おばあちゃん倒れてから寝たきりになっちゃったでしょ。
    活発な人だったのに」
    病院にもって行く荷物をまとめる。
    「前みたいに一人で旅行に行けるまでにはいかなくても、付き添えばご近所のお散歩位出来るようになれたらと思って。
    おばあちゃん、リハビリ頑張ってるんだよ」
    お母さんは御守りをじっとみた。
    「私が行くと『無理しなさんなよ、あんたが頑張ってることはよう知っとる』
    そう言って笑ってくれるの」
    優しく荷物の中に御守りをしまう母。
    散歩に行けるようになったら、私も一緒に行こう。



    こちらの企画に参加させて頂きました。
    たらはかにさんありがとうございます。

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    見出しイラストは、ぽてさんに描いていただきました

    https://x.com/Pote_sosaku?t=YzaGQBfeVoA8n6JjoaoGhw&s=09

    #小説
    #毎週ショートショートnote    
    #骨折祈願

     
     

    リ生

     
     
    こんにちは。 小説を書きたい、書いたからには読んでみて欲しいとnoteをはじめてみました。 読んでもらえると嬉しいです。 けさく堂へようこそ https://piku.page/@live50

    あなたへのおすすめ