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キャスパーアパトーメントの 庭で海ポテト 発見 

    キャスパーアパトーメントに海ポテト現る

    最初に見つけたのは、ココだった。
    キャスパーアパトーメントの庭で、植木鉢の隙間をじっと見つめ、尻尾を振っている。

    「どうしたの、ココ」
    ルナが覗き込むと、白くて丸い何かが、茂みの奥から顔を出した。
    「……海ポテトです」

    その声を聞いて、ゼルゲが二階の窓から身を乗り出した。
    「動くな。今、捕獲する」
    ゼルゲは庭へ駆け下りてきた。

    続いて榊、藤倉、水城まで出てくる。
    「海の生物なのか?」
    榊が尋ねた。

    「ポテトなら芋でしょう」
    藤倉が言った。
    「海の芋かもしれない」
    ゼルゲが真顔で答えた。

    「そんなもの、ないわよ」
    水城は冷たかった。

    海ポテトは、何事もなかったように庭を横切り始めた。
    「囲め!」
    ゼルゲの号令で、全員が散った。

    榊が右。
    藤倉が左。
    ルナが正面。
    水城は少し離れた所から、役に立たない指示だけを出した。
    「もう少し右。違う、そっちじゃない」

    ココが勢いよく飛び出した。
    海ポテトも走った。
    「速い!」
    白い丸いものは、ゼルゲの足元を抜け、榊の股の下を通り、藤倉の差し出したバケツを軽々とかわした。

    そして最後に、ルナの前で一度だけ立ち止まった。
    全員が息を呑む。
    ルナが、そっと手を伸ばす。

    海ポテトはその指先の匂いを嗅ぐと、塀の小さな穴へ、
    するりと消えた。
    しばらく、誰も動かなかった。
    「逃げましたね」
    ルナが言った。
    「作戦に問題があった」
    ゼルゲが答えた。

    「作戦なんてあったか?」
    榊が聞いた。

    ココだけが塀の前に座り、まだ尻尾を振っていた。
    穴の向こうから、白い顔がもう一度だけ覗く。

    ココが「ワン」と鳴く。
    海ポテトは、すぐに引っ込んだ。

    その夜、ゼルゲは銀河連盟への報告書に、こう記した。
    《未確認生物・海ポテト。捕獲失敗。原因は、足が速かったため》

    ルナはその横に、静かに書き足した。
    《こちらが遅かったため》

    #海ポテト探してくれますか


     
     
    ラモナ M  記憶の中に残っている風景や、日々の中で拾った小さなものから、物語を作っています。 「キャスパーアパートメント (ルナ探偵社)」では、ある港町の古いアパートを舞台に、不思議な住人たちの物語を AI と相談しながら書いています  絵は自筆です

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