
ヨーガ経 サマーディの鍛錬②
この記事でわかること
もっと成長したい という気持ちを、勇気に変える方法です。居心地のいい場所から、そっと一歩を踏み出したいときに。自分の弱さと向き合うヒントがあります。
第2のヨーガ:精進への欲求、足るを知り、欲に溺れず、潜在能力を引き出す勇気
A. 教えの紹介
第2のヨーガ:精進への欲求と、潜在能力を引き出す勇気
(第2の天:生殖輪・喜びの輪)
精進とは、自分の潜在能力を引き出したいという欲求です。
貪欲を浄化して勇気を高め、人生の安全地帯(コンフォートゾーン)から勇敢に踏み出すことを意味します。
そのためには、次のことが大切です。
- 自分の思考・言葉・行いを清らかにすること。
- 足るを知り、欲に溺れず、学ぶことを楽しむこと。
- 智慧と知識を尊ぶこと。
こうして初めて、欲望を自分自身の「精進」へと向けることができます。
否定的な考えが生じたら、勇気をもって向き合い、邪念を打ち破りましょう。
ここでいう否定的な考えとは、暴力や暴言、他人へのいじめ、貪欲、自己中心的な利己心などを指します。これらはすべて無明から生じるものであり、程度の軽重にかかわらず、向き合うことが大切だと説かれています。
B. 修練の方法
第2のヨーガ:精進の勇気、足るを知る、欲に溺れない、潜在能力の開発
(第2の天:生殖輪・喜びの輪)
実践するポーズ:戦士のポーズ
この教えでは、ヨガにおいて「瞑想」「心識(心のあり方)」「重心・姿勢」を重んじ、天・人・地が一体となることを目指します。
1. 人 ― 心・身・霊の「心」
生殖輪は欲望をつかさどるとされています。
欲望を、潜在能力を引き出すことや、智慧・知識・健康のための鍛錬に向けましょう。
欲望が目に見えない精神的な成長へと向かえば、物質世界の欲望にとらわれにくくなり、他人と自分を比べることも少なくなります。
精神的な成長そのものに喜びや満足を見いだし、欲に溺れずにいられるようになる、という考え方です。
戦士のポーズでは、勇気をもって精神的な成長を求め、強敵やいじめを恐れない心のあり方を大切にします。
2. 地 ― 身:戦士のポーズの重心と姿勢
① 呼吸を整え、心を静める
まっすぐに立ち、胸(魂の中心点)の前で合掌します。
これは、サマーディ、すなわち天・人・地が一つになり、善に至ることを表します。
心を静め、呼吸法によって一体の境地に入ります。目安は約10分です。
② 戦士のポーズに入る
右足を約20cm前に出し、半分の馬立ちの姿勢になります。
視線を前に向け、右手を肩の高さでまっすぐ前に伸ばします。手のひらは上向きにし、矢を放つような形をつくります。
その矢の先にいるのは、自分を攻撃しようとする敵、あるいは精進を妨げている自分自身の欲望です。
③ 反対側にも意識を向ける
左足を半歩後ろに引き、前足に対して90度の角度になるようにします。
左手も肩の高さに上げ、手のひらを上向きにして、矢の形をつくります。
こちらも、攻撃してくる敵、あるいは潜在意識の中にある、精進を妨げる欲望に向けます。
この戦士のポーズは、1回3分、連続12回行うとされています。
3. 天 ― 心・身・霊の「霊」:瞑想
この教えでは、ヨガは修行であると同時に、健康づくりでもあると考えられています。
戦士のポーズを行いながら、前後の「矢」の先にいる敵を、次のようなものに見立てます。
- 精進を妨げる欲望や依存。たとえば、喫煙、飲酒、ギャンブル、薬物、買い物などに溺れてしまうこと。
- コンフォートゾーンから出られず、潜在能力を引き出せない自分の安逸さや臆病さ。
その敵を勇敢に「刺す」ことをイメージし、心の中にある力を取り戻していきます。
瞑想による浄化を重ねるたびに、力を取り戻すことができるとされています。ただし、一度に集中する項目は一つだけにすると、より効果的です。
浄化に必要な回数や期間は人それぞれで、1回で済む人もいれば、1年以上かかる人もいるとされています。
自分の意識がどのように変化したかを振り返り、日常生活の中での気づきを通して確かめていきます。