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Photo bykosuketsubota

毎週ショートショートnote|インフル念写

    「それじゃ次、レントゲンですね〜」
    と言いながら、看護師が俺に「8番へ」と書かれたカードを渡してきた。
    言われるがまま、8番の前で待っていたが、なかなか順番が来ない。
    受付に聞くと、「技師の研修も兼ねていますので」と事務的に言われた。
    やっと順番が来て、レントゲン室に入る。
    「はいじゃ、撮りますね〜。息を吸って〜、止めて! 3.2.1はい!」
    一瞬で終わった。
    「すいません! 撮れてませんでした。もう一度お願いします」
    仕方なく、また機械の前に立って同じ手順をこなした。
    こんな事が何度か続いたので、俺は痺れを切らし撮影室のドアを開けた。
    すると、鼻血を垂らし、目からも血の涙を流している若い放射線技師が、歯を食いしばっていた。
    ぼんやりとではあるが、モニターに画像が浮かんでいる。
    その後ろの指導員然とした男が、「もっとインからフルに!」と指示をした。
    「うぉぉぉぉお!」と若い技師が呻くと、こめかみの血管が膨れ上がり、そこから血がぴゅーっと吹き出した。
    モニターは真っ白になった。
    「今日はこれくらいにしようか」と指導員が言った。

    454文字

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    ※「インからフルに」というフレーズは、フォークダンスDE成子坂 というお笑いコンビが、その昔言っていたものです。
    確かその時は、「インフル捻挫」と言うボケだったと思います。(←ひろいてんさんも「インフル捻挫」を使ってることを確認済み。笑!)
    お二人とも亡くなってしまいました。
    僕のシュール好きは、その影響が大きいと思います。

     
     
    日常で 感じたやつを 書いてます 【受賞歴】 「なんのはなしです課」通信 萌芽な五十九通目一番守 「なんのはなしです課」通信 松平な五十七通目裏二番守 創作大賞2026再生補修部門大賞(ゆりゆりこさん) 「岩男を笑わせろ杯」入賞 「なんのはなしです課」通信 珈琲の四十六通目一番守

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