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Photo bymsy03

わかる人しかわからない「花のあすか組!」パロディ~セピア色の桜の巻

    「星ぃ、そのネタ、ガセじゃないだろうな?」
    「違いますって、あすかさん! その証拠に今、新宿は空っぽです。」
     


     西区筆頭表番、姫が言う。

    「どうやら、モノホンのようですね。他の十人集も、吉野の里に来ているようです。奴ら、血眼になってセピア色の桜を探していますぜ。」
     
    「セビア色の桜が咲いたら、今年の桜は即座にすべての花を落とすちゅうことかぜよ。」
     
    「最首! お前まで何でここに!」


    あすかが叫ぶ。

    そう。日本桜友の会によれば、今年は吉野のどこかに一輪だけ、セピア色の桜が咲くという。

    すると、日本全国の桜の花が一斉に落ちてしまうというのだ。

    政府も気象庁もヤクザも必至だ。


     
    「紅神会・トキ正宗がつぼみの状態なら1億出すといっちょる。インバンウンドを見込んで、桜の満開時期も脅しのひとつになるちや。」


     
    「ふん、オレはこのおねーちゃんと仲良くしたかないんでね。」


     と、ミコが向こうに行ってしまった。
     

    「嫌われちょる(笑)。」


     と最首。
     

    「あすか、これは完全に、先に見つけたもんの勝ちや。それでええんやな?」
     
    「別に、あんたとこんな約束する必要もないけどな!」


     あすかはくるりと、桜の木々の中に向かって歩いて言った。
     


    そしてあすかは言う。

    「探せ―っ! 桜の満開を汚い取引の道具にするんじゃねえ!」 

    「はっ。」


    西区表番の水、風、林たちが散っていく。
     



    そこに、カア、カアとカラスの大群がやってきた。

    「紅! まさかお前が……?」


     
    「ほほほ……。そうよ。お前は……。

    わたしの美しい顔に傷をつけたじゃないの! 


    日本中の桜なんて、枯れて落ちるがいいわ! 人より、カラスのほうが見つけやすいに決まっているでしょ! 
    あんたの思い通りなんかにさせないわ!」
     
     


    桜全滅計画は、紅によるものであった。もちろんその裏には全中裏が……。

    「くそお。やっぱり、ヒバリか。」


    あすかがつぶやく。
     
    一刻も早く、セピア色の桜が咲くのを阻止せねば……。
     
    そのときだった。

    「ピューィッ!」

    「あ、あんたたちは!」



    蘭塾で会った、バーゲンとミキリだ。
     地図を出す。

    「このA地点より半径1・5m。それ以上は絞れなかった。マサチュー工科大学と気象台、そして日本野鳥の会が出しているデータを解析した。この地域に、セピア色の桜が必ず、ある。」


     
    と、ミキリ。
     

    「今すぐ向かえば、3分43秒以上5分22秒以内にその地点につけると見たね。」


     
    とバーゲン。
     

    「ありがとよ! ミキリ、バーゲン!」

    「最首に気をつけろよ! 先に見つけている可能性がある!」

    「おう!」



     
    あすかがA地点に到着すると、少し離れたところに、最首がすでに小さな子杖の先にある、セピア色の桜のつぼみを見つけていた。

    人海戦術で見つけ出したらしい。
     

    「馬場、トキ政宗にやらんでも、どげんかならんか。」

    「策がないこともない。」

    「さすが馬場ぜよ。」
     


    二人がのんきな話をしているあいだに、最首があすかに気付いた。

    「あすか、なぜここに? あー、ミキリだね。あの秀才が。」


    あすかはつぼみの前に来た。
     

    「あすか、やるがかえ!」


    とケンカを売る最首を横目に、あすかはさっと、セピアの桜のつぼみをプツリと手折った。
     

    「あーーーーーーーーーーー!」


     

    「最首、ケンカしたかったかい? わたしの目的はこれでね。むかしからガキはずるがしこいと決まってんだ。」


     

    「あー! セピアの花びらなんて珍しいもん、開花までビデオで納めてYouTubeに上げよう思っていたのに。」
     
    「馬場、お前の策って、けっこう、ふつうぜよ。」
     
    「……そうか?」
     
    「金にならん。トキ政宗に持っていくちや。待て、あすかー!」


     
     
    あすかたちの尽力で、日本全国はこれからも桜の満開を楽しめることとなった。
     

    「セピア色の桜の花、咲いたところ見たくもあったけどなー」



    みんなと笑いながら、吉野を去るあすか。そのころ、
     



    吉野某所では、

    「おのれあすか……。またしても。」


    と言いながら、人形の顔をつぶすヒバリの姿があった。
     

    「まあよい! 春日、上野の桜が見たくなってきたぞ!」

    「はい! ヒバリ様!」




    見つけてしまえば、変わった色の、ひとつの桜のつぼみ。

    「残念だけどな、ごめんな。」


    とつぶやきながら、
    あすかはセピア色の桜のつぼみを、多摩川に放り込んだ。 



     
    「花のあすか組!」
    わかる人しかわからなくてごめんなさい。ここを見たら少しわかるかも。


    よろしくお願いいたします!


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