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Photo bylight_godwit664

大疾走

     7月13日を数週間後に控えた某日。
     青空の下、郵便局へ突っ走る。

     おそらく令和7年イチ走っている。

     …というのもnoterのりーもさんに、私もTシャツに寄せ書きしたいという無理難題を叶えてもらったから。直前になって時間のないギリギリの申し出だったので半ば諦めながらも勇気を出して連絡をしてみた。

    すると、本当に快く願いを叶えて下さった。
    本当にありがとうございました。

    (記事を読んで恐縮しております)

    とにもかくにも、私の元からりーもさんへ返送しなければと急いで走った。
    ーーーー

    嬉しかった。
    素直にその一言しか出てこない。
    だって叶うと思っていなかったから。

    ーーーー

     大切な大切な計画なはず。

     私が連絡したことで、その大切な計画が崩れてしまうのかもしれないと不安が過った。私がこうして連絡をとっているのだから、今この瞬間にも挙手して「私も(俺も)書きたい!」と言っている人がいるのかもしれないと思ったら、ここで留めることなどできない。

     りーもさんからのTシャツが到着したのは、想像の3倍位早かった。悠長に何を書こうと迷っている暇なく。一筆入魂。小春のTシャツ姿。TシャツにTシャツ姿を描いた。伝わったでしょうか。伝わっていてもいなくても、もう選択肢はこれしかなかった。

     これが皆さんのサイン・・・じーん。
     更に追加されたら、更に、じーん。

     「いやいやいやいや、空想している場合じゃない」

     私がTシャツを受け取ってから、開封、りーもさんからの注意事項を再度確認、Tシャツへ記入、梱包、りーもさんへお手紙をいれて、郵便局へ激走し始めるまで1時間強。我が家のポストが小さく入らないので配達員さんがインターホンを鳴らして直接手渡してくださった。そのまま入れっぱなしならタイムロスが生まれていた。配達員さんのナイスアシストで、奇跡の最短ルートができ上っている。

     私の所で留めてなるものか。
     謎の根性が目を覚ます。

     その昔、陸上大会で200m種目に突然エントリーした。理由は「100mだと勝ち目がない」という顧問の直球な理由で100m種目から外れることになった。「100mは君よりも早い人たちばっかりだから、200mなら勝てるだろ。」

     嘘だ。

     私には分かっている。素質がない事くらい、そして200mは200m以上の距離を全速力で走る体力がなければ走りきれない。今までそれ用の練習を積んできていないのだから突然に200mにエントリーすると言われた日、校庭の隅でスパイクの靴紐を結びながら涙ぐんだ。

     大会まで数週間。何ができるっていうのか。

     涙で滲んで手が震えて皆がいるグラウンドが、とても遠くに見えた。
     今にして思えば競技に出れるだけでも十分幸せだったのに、舞台に立つ前にお前はダメだと烙印を押されたような痛みが走った。

     何も分からないままグランドに立った。ぼんやりと見た反対側の100m走の練習がやけに眩しく光る。



     心の準備もできないまま顧問の掛け声でスタートを切った。カーブに添ってコーナーを曲がる、競争相手のいないコーナーを抜けきった瞬間、ぱっと世界が明るくなったように感じた。一直線のラインが見えてバテバテの重たい身体でゴールした。

     何本か走ると、もう悲しい涙はでなかった。
     競争しているよりも、夢中でコーナーをどう走ろうか考えている方が楽しい。結局、入賞を目指しているんだから貪欲だけど。何かを目指している方が楽しいよね。夢中になれるから。
     

     一緒に駆けっこして育ってきた幼馴染が、私の練習を遠くから応援していてくれた。私が不登校になって翌年大会に出れなくなった時、「一緒で出たかった」と落ち込んでくれた彼女。「せめてリレーだけでも一緒に出よう、授業にでなくても大会を目指そう。」そう言ってくれたのに、色んな事が怖くて学校に行けなくなってしまった。

     後悔がある。

    だから、今も走っているのかもしれない。

    ーーーー
     

     自分の感情と出会いながら、楽しくnoteの投稿を続けられたのは、なんのはなしですかのおかげ。Tシャツをみた瞬間、路地裏がわいわい言っているように見えた。

     あの人もこの人も、今日もどこかで「なんのはなしですか」を書いている、話している、描いている。人生を諦めなくて良かった、青臭い、薄っぺらく感じてしまうかもしれないけど、自分を投げ出さずに生きてきて本当に良かった。

     最近、思い出話しか書いていない気がするのは気のせいかしら。

    ーーーー


     全力で走りぬいて辿り着いた郵便局の窓口。
     「お願いします」と差し出した。

     令和7年イチのドヤ顔をした。
     というよりも人生で初めて他人様に向かってドヤってみた。


    りーもさんへ、そしてコニシさんへ、路地裏へ無事に届きますように。
    郵便局を出た瞬間、清々しい気持ちで空を見上げた。

    ーーーー


    家から郵便局までは徒歩3分。
    1分くらいは短縮できたと信じている。


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    楽しいって思っていることは、どこかへつながっているのかもしれない。
    そんなことを想う、この頃です。



    色々バタバタしてましたが、やっとひと段落しました。
    今後もマイペースに更新していきます。
    よかったらまた遊びに来てください。

    chimo


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