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母から「あのときは、ごめんね。」を言われた日の話【今日はひと休みシリーズ】

    私には、一生忘れられないであろう日がある。

    実家の台所で、母と二人で抱き合って泣いたあの日。

    私の中でずっと耐えていた「子どもの私」が、あのとき初めて母に抱きしめてもらえたような気がする。

    【今日はひと休みシリーズ】
    毎日、note発信のヒントを書いていますが、たまにはコラム的なエッセイ的な、違う文章も書いてみたい。そんなわけで不定期に完全プライベートな文章を書いています。

    子供のころの私は、母からよく怒られていた。

    出かければいつも迷子になるし、きょうだいで遊べばケンカばかり。

    なくし物や忘れ物は日常茶飯事で、片付けもできない。本と漫画を読み始めると、周りの声が聞こえなくなるので、いつも怒鳴られていた。

    今思えば、私のことを当時の母は、邪魔だと思っていたのかもしれない。

    そんな母は、高校を出てから23歳で父と結婚するまで、地元の市長秘書として働いていたという。

    それなりに仕事のできる女性だったのだろう。

    結婚相手となった父は、豪快な人である一方、パチンコ好きな気分屋で荒くれ者。

    しかも当時の我が家は、父方の祖父母や叔母たちと同居していた。

    そんな中での出産と子育て。

    今ならわかる。まだ若かった母は、きっとかなりのストレスと戦っていたのだろう。

    母はよく愚痴をこぼしていた。
    聞き役はいつも私。

    多くは同居している祖父母のことで、お金の話とか、嫁姑問題とか。

    正直、幼い私にはよくわからない話も多かったけれど、母が苦しんでいることだけは、理解できた。

    幼いなりに、母の話を聴くことで母が楽になると思っていた。だから当時の私は、そんな終わりのない愚痴も一生懸命聞くようにしていた。

    でも、顔を歪めて愚痴を吐き捨てる母の姿を見るのが、正直辛かったことは否定できない。

    母に嫌われたくなかった。笑っていてほしかった。

    そのためにやったことは2つ。

    一生懸命「いい子」を演じることと、愚痴を聴くこと。


    「いい子」を演じ続けながら大人になった私は、どこかに生きづらさを感じていた。でも、それは自分自身の問題であり、誰のせいでもないんだと自分を責めながら暮らしていた。

    しかしある日、ふと読んだコラムが引っかかる。そこには「母親との関係が生きづらさに影響する」と書かれていた。

    思い当たる節がいくつもあり、その瞬間、怒りのような激しい感情が私を襲う。居ても立っても居られなくなった私は、受話器を手に取り、実家に電話をかけた。

    そして、これまで一度もぶつけたことのなかったあの頃の気持ちを、全部言葉にして母へと投げつけた。

    なんで私ばかり留守番させたの?

    なんで私を可愛がってくれた
    おじいちゃんとおばあちゃんの悪口を
    聞かされなきゃいけなかったの?

    大好きな本を読んでいるだけなのに、
    怒鳴られるの怖かったよ!

    突然の電話に母は戸惑い、びっくりしたと思う。
    泣きながら伝える私の声は震えていた。

    困惑してしどろもどろになる母の返答を待たず、私は叩きつけるように電話を切った。


    そのまま半年ほど、お互い何もなかったように、連絡をとっても要件のみしか話さないような、ぎこちない毎日が続いていた。

    しかしある日、母からもらった一本の電話に拍子抜けする。

    「帰ってこんね?」

    そのひと言にふと心が動く。

    理由は特になかったけれど、「そろそろ帰ろう」と準備をした。

    実家に到着し、まずはひと息つこうと台所へ。いつもと同じ。やかんを手に取る。その瞬間、思い詰めた表情の母がぽつりと言った。

    「ごめんね。あんたが子どものときのこと、本当にごめん」

    私は振り向いて、目を見開く。あの強情者の母からそんな言葉が出るなんて……!

    でも、母から「ごめん」と言われたことで、私の中の「子どもの私」が母に抱きしめられたような気持ちになり、気がついたら母と二人で抱き合って泣いていた。

    私はこの日のことを一生忘れない。


    私はダメな子だったし、母だって完璧じゃない。お互いに不器用で、うまく気持ちを伝えられない。そのまんまずっとすれ違ってきた。

    でも今、こうして分かり合えたことが、何よりも嬉しいし、誇らしい。母の娘に生まれてよかった。心からそう思う。

    もちろん今だって、母にイラッとすることもある。向こうだってそうだろう。でも今は、お互い上手にそのことを伝えられる。

    お母さん、私を産んでくれてありがとう。

    「書く」という癒しの形

    noteを書き始めて早いもので今日で37日目。
    「書く」ことが私の癒しとなり、書くことが誰かの笑顔となり、心がじんわり温かくなることも。

    最初は自分のために書いていた文章が、気づけば人とのつながりを生み、日々の小さな喜びになっている。

    ありがたいことにフォロワーがもうすぐ300名になる。

    毎日「読まれるnoteの書き方」や「発信のコツ」を書いているけれど、嬉しいコメントもたくさん届くようになった。

    美和さんのnoteには『私もnote書いていこう』って気持ちにさせてもらってるので、勝手に戦友に仲間入りさせてください🫶

    ガチガチに凝った背中を揉みしだかずに、全身の凝り固まりがゆるむ呼吸の方法のような、ヒントいっぱいの記事をありがとうございます😊

    こういうコメントをいただけると、心の底から「書いててよかった~!」という気持ちになるし、「また明日も頑張ろう!」と思えるから、本当にありがたい。

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    ときにはこんなふうに【ひと休みシリーズ】として、心の奥にあったものをそっと書き留めることで、自分自身を抱きしめる時間を持っていたいと思っています。

    今日も楽しかった。ありがとう。

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