メインコンテンツへスキップ
見出し画像
Photo bymorikoharu

けむり

    子供の頃我が家は薪でお風呂を焚いていました。
    夕方になると家の煙突から煙が上がり、遊びから帰ってくると
    「お母さんがお風呂を沸かしているんだ」
    と思ったものです。

    小学校高学年になるとガスや灯油を使う家が多くなり、薪を使う家はだんだん減っていきました。
    「けむり」が害になってもいました。


    親戚が持ってくる薪になる廃材を父が電ノコで切り、母がそれをまとめ、私と妹が薪置き場まで持って行く。
    暮れになると父と屋根に登り煙突掃除の手伝いをする。

    そんな日常は高校生になった頃まで続きました。
    薪になる廃材がなくなったことで薪風呂は終わりになり、立ち昇っていたけむりもなくなりました。

    ガスになったお風呂はいつでも沸かせるし手間もなく便利でしたが、薪で焚いた時よりもお湯がビリビリして不快だったことを思い出します。

    そして、立ち昇るけむりが夕焼けの中、
    「おかえり」
    と言って迎えてくれる安心感と、なんとも言えない匂いも終わってしまいました。
    私にとって「けむり」は、暖かく迎えてくれる我が家そのものです。

    #NoteDeNoel便り

     
     
    弱視です。同じく弱視の夫、保護猫わさび12歳、もなか1歳。二人と2匹で暮らしています。ねこ、ピアノ、詩のようなもの、自分の気持ち、スマホ写真など。デニムと笑顔の似合う年齢不詳のおばあちゃんを目指しています。

    あなたへのおすすめ