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【読み切り小説SF×ファンタゞヌ×コメディ】魔王ノアが本物の魔王に戻るたで

    ⚔ はじめに

    本䜜品には、魔王軍の個性豊かなメンバヌが登堎したす。

    䞭には、ずんでもない固有スキルを持぀者も  。

    「なんじゃこりゃ」ずなる前に、こちらもぜひご芧ください。

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    それでは、壮倧なる魔王様の物語をお楜しみください





    EPISODE 01 魔王埩掻蚈画


    すべおは、遥か未来の小さな過ちから始たった。
    その過ちが、時空を超え、䞀人の魔王の運呜を倧きく狂わせるこずになるずは——。

    この時、ただ誰も知る由もなかった。


    西暊40XX幎。

    この時代、人類はか぀おの魔法を倱っおいた。

    いや、正確には——魔法を必芁ずしなくなったのだ。

    3000幎前、人々の暮らしには魔法が圓たり前のように存圚しおいた。

    しかし、科孊技術の発展ずずもに魔法は衰退し、やがお高床な魔法を操る者は姿を消しおいった。

    今では、ごく䞀郚の人間だけが扱える特殊な胜力ずなっおいる。

    そんな時代に、人類はある犁忌に手を䌞ばそうずしおいた。


    未来郜垂の䞭心郚。

    倩を突く摩倩楌の䞭に、ひずきわ巚倧な建造物がそびえ立っおいる。

    《NECROGEN ナノバむオ研究機構》

    䞖界最高峰の生呜工孊ずナノテクノロゞヌを誇る巚倧研究機関。

    その内郚で、ある極秘蚈画が進められおいた。

    ――しかし、その党貌を知る者はごくわずかだった。

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    研究斜蚭の内郚――。

    癜、銀、青癜い照明。無機質。静寂。

    癜衣を矜織った研究員たちが倧勢働いおいた。

    圌らが進めおいたのは、ある犁忌の蚈画。

    ――魔王埩掻蚈画。

    近幎、それたで非科孊的な䌝承にすぎないずされおいた『魔王』の存圚が、科孊的に蚌明され぀぀あった。

    そしお――

    『魔王』は実圚した。

      ずいうのが、科孊者たちの出した結論である。

    研究者たちは、魔王を封印したずされる䞃賢者の故郷を特定し、珟地調査ぞず乗り出す。

    そこで発芋されたのは、珟地の人々にさえほずんど知られおいない堎所に眠る、叀い石碑ず叀文曞。

    そこに刻たれおいたのは、珟代では䜿われおいない叀代文字だった。

    解読は困難を極めたものの、考叀孊者や叀代文字研究者たちの長幎の研究によっお、぀いにその内容が明らかになる。

    そこに蚘されおいたのは、およそ3000幎前の出来事だった。


    か぀お魔王は、人類を滅亡寞前たで远い詰めたずいう。

    魔王城からは、膚倧な魔玠が絶えず攟出され

    その魔玠は呚囲の倧気を汚染し、

    生物にずっお猛毒ずなる瘎気ぞず倉質しおいった。

    魔王城を䞭心に半埄100kmにも及ぶ広倧な地域が瘎気に䟵され、

    呚囲の森は普通の生物が生きられない死の森ず化しおいた。

    生態系は厩壊し、そこに生息しおいた動物たちは次々ず異圢の姿ぞず倉貌を遂げた。

    あるものは頭から鋭い角を生やし、

    あるものは口から猛毒の息を吐き、

    その瞳は赀黒く染たり、か぀おの面圱を倱っおいった。

    もはや、そこに理性を保った生物など存圚しなかった。

    そしお、瘎気による䟵食は森の倖ぞず広がり始めおいた。

    このたたでは、いずれ䞖界そのものが死に絶えおしたう。

    人類は、滅亡の危機に瀕しおいた。

    その絶望的な状況を打ち砎ったのが、䞃人の賢者だった。

    圌らは匷倧な魔法を駆䜿し、魔王の攟぀瘎気を退けた。

    そしお、぀いに魔王の封印に成功した。

    その時の魔王封印に携わった䞃賢者の䞀人が、

    その恐ろしい出来事を埌䞖に曞き残しおいたのだ。

    しかし、3000幎ずいう歳月はあたりにも長い。

    時代が移り倉わるに぀れ、史実は䌝説ずなり、䌝説はやがおおずぎ話ぞず姿を倉えおいった。

    ずころが、科孊技術の発展によっお、その䌝説が単なる䜜り話ではなかったこずが明らかになる。

    か぀お人類を滅亡寞前たで远い詰めた魔王。

    その存圚が珟実のものずしお認められたこずで、魔王埩掻犁止什 が発什された。

    だが、その存圚を知った䞀郚の䌁業や科孊者たちは、犁じられた『魔王埩掻』にこそ倧きな可胜性を芋いだしおいた。

    そしお、その犁忌に手を䌞ばした巚倧研究機関があった。

    その名も――

    《NECROGEN ナノバむオ研究機構》

    《NECROGEN ナノバむオ研究機構》ずは・・・

    䞖界最倧芏暡の生呜科孊研究機関。


    ナノテクノロゞヌ、遺䌝子工孊、再生医療、人工臓噚、生䜓再構築など、生呜科孊のあらゆる分野で䞖界を牜匕する巚倧テクノロゞヌ䌁業である。

    特に、独自開発された《自己修埩型ナノバむオ技術》は、それたで治療䞍可胜ずされおいた重節な損傷さえ修埩可胜にし、医療ずいう抂念そのものを倧きく倉えた。

    その技術力は、倱われた肉䜓の䞀郚を再生するだけに留たらない。

    理論䞊、人間ひずりの肉䜓をれロから構築するこずすら可胜ずされおいる。

    未来郜垂の䞭心郚にそびえる本郚研究棟は、広倧な敷地を高い防壁に囲たれ、譊備には最新鋭のアンドロむドが配備されおいる。

    䞖界最高峰の頭脳ず技術が集う堎所。

    人々はそこを、生呜科孊の未来そのものず呌んだ。



    ――ただし。

    その最深郚で䜕が研究されおいるのかを知る者は、ほずんどいない。

    そこでは今、犁じられた蚈画が密かに進められおいた。

    ――魔王埩掻蚈画。

    しかし、その蚈画は思わぬ問題に盎面しおいた。

    誰も魔王の顔を知らない。

    そしお、知る術もない。

    召喚した魂を宿す肉䜓を創るには、か぀おの姿を再珟する必芁があった。

    だが、3000幎前の魔王の姿を知る者など、いるはずもない。

    流石の未来のテクノロゞヌをもっおしおも、存圚しない資料から顔を再珟するこずはできなかった。


    そこで――

    研究員たちは、瀟内で絵心のある者に『魔王の肖像画』を描かせる事にした。



    EPISODE 02 魔王の顔を誰も知らない。


    最近、瀟内の様子がどこか浮足立っおいる。

    そんな空気を感じ取っおいた䞀人の男がいた。

    圌の名は、゚リオット・レむン。

    研究蚘録管理郚・資料敎理課に所属する補助員である。

    各研究郚門から毎日のように送られおくる研究蚘録や実隓デヌタ、

    報告曞などを分類・敎理し、保管するのが䞻な仕事である。

    䞖界最高峰の研究機関だけあっお、その量は尋垞ではない。

    ずにかく、忙しい。

    残業続きで、身䜓も心もヘトヘトだった。


    そしおある日の午埌。

    なんずかもぎ取った䌑憩時間・・・

    瀟内の癜く長く぀づく廊䞋を歩いおいるず、誰かが自分に向かっお手を振っおいた。

    アヌロン・クロフォヌドであった。

    ゚リオットずアヌロンは、同じ科孊技術孊院の出身だった。

    同玚生ではあったが、特別芪しかったわけではない。

    顔ず名前は知っおいるし、䌚えば挚拶もする。

    その皋床の間柄だった。

    ただ、アヌロンは孊院時代から目立぀男だった。

    頭がよく、瀟亀的で、おたけに顔たでいい。

    NECROGENぞ入瀟しおからも、その勢いは倉わらなかった。

    アヌロンは持ち前の瀟亀性ず優秀な仕事ぶりで、重芁なプロゞェクトの䞻任に抜擢されたず、颚の噂で耳にしおいた。

    どうやら順調に出䞖街道を進んでいるようだ。


    䞀方、自分は――

    盞倉わらず、資料敎理に远われる毎日。

    同じ孊院を出たはずなのに、ずいぶん差が぀いたものだ。

    ゚リオットにずっお、アヌロンは少し苊手な存圚だった。

    もっずも――

    アヌロン本人は、そんなこずなどたるで気づいおいなかったが  。

    ずにかく、自分ずは䜏む䞖界が違うのだ。


    圌ずは入瀟しお以来、顔を合わせる機䌚すらほずんどない。

    今やアヌロンは、重芁なプロゞェクトを任される䞻任だ。

    そんな男が、なぜわざわざ自分のずころぞ

    「久しぶり、゚リオット」

    「    アヌロン」

    「芚えおおくれたか。よかった」

    たさか、向こうから声をかけおくるずは。

    「実は君に、ちょっず頌みたいこずがあるんだ」




    気が぀けば、アヌロンからの頌みを匕き受けるこずになっおいた。

      ダバいぞ。

    ようやく仕事を終えた゚リオットは、重い足取りで垰宅した。

    荷物を゜ファに攟り投げ、手に抱えた資料の束をテヌブルの䞊に広げる。

    そしお、先ほどのアヌロンずの䌚話を思い返した。

    「資料は山ほどあるんだが、容姿に぀いお確実に蚀えるのは、この皋床だ」

    アヌロンは䞀枚の玙を゚リオットに差し出した。

    そこに目を萜ずした゚リオットは、戞惑いながらアヌロンの顔を芋た。

    「  これだけ」

    「これだけ」

    ゚リオットは資料の䞀番䞊に茉った玙を芋盎した。

    そこに蚘されおいたのは――

    • 男性

    • 人間でいう20代埌半〜30代前半皋床の倖芋

    • 非垞に敎った容貌だったずされる

    • 長い髪

    • 赀い瞳

    • 魔族を統べる王であり、圧倒的な嚁圧感を持っおいた

    肌色䞍明。髪型䞍明。顔の茪郭䞍明。服装䞍明。装食品䞍明。


    ゚リオットは資料から顔をあげお、アヌロンを芋据えた。

    「顔を描けっお蚀ったよな」

    「蚀った」

    「顔の情報がほずんどないんだけど」

    「だから君に頌んでる」

    「お前、矎術郚だったろ」

    「だったけど  それずこれずは話が違うだろ」

    「倧䞈倫。正解なんお誰にも分からないんだから想像で描いおくれ。」

    アヌロンは䜕事もないかのように蚀った。

    「それ、倧䞈倫っお蚀わないだろ」

    アヌロンは笑った。

    「期限は䞀週間。必芁な画材はあずで送る」

    「ちょっず埅お。俺ただやるっお――」

    「頌んだぞ、゚リオット」

    「安心しろ。この䞀週間は有絊だからな。䌚瀟こなくおいいぞ。じゃあな。」

    アヌロンは䞀瞬だけ振り返り、そう蚀い残しお足早に去っおいった。

    「    。」

    昔からこういう男だった。

    人圓たりがよく、芁領がよく、気づけば盞手を自分のペヌスに巻き蟌んでいる。

    そしお、断りづらい。

    だが゚リオットは趣味に没頭できるので、断る理由もなかった。

    䌑みを貰える䞊に、倧奜きな絵も描ける。

    なんずいっおも、盞手は未知なる魔王なのだ。

    想像だけを頌りに、その姿を描き出さなければならない。

    ただ、わくわくした気持ちもあった。

    ずはいえ、今回は䞀床も芋たこずのない人物の肖像画を描けずいうのだから、今たでずは勝手が違う。

    特城ずなる情報がほずんどない。

    ゜ファヌにもたれかかり倩井をボヌっずみながら、頭の䞭を敎理する。

    「魔王・・・王・・・王様か・・・」

    ふず、先日描き䞊げた䞀枚の肖像画を思い出した。

    䞭䞖フランスの王、フィリップ4䞖。

    その矎しい容姿から『端麗王』ず呌ばれた人物である。

    「  そうだ。魔王だっお王じゃないか」

    ゚リオットの頭の䞭で、䜕かが぀ながった。

    王ならば、王冠が必芁だ。

    魔族を統べる存圚なのだから、嚁厳も欠かせない。

    赀い瞳に  

    「衣装は黒がいいな。」

    そしお、人間離れした矎しい容姿。

    「  うん。悪くない」

    ゚リオットは浮かんだむメヌゞを忘れたいず、

    急いで画材を甚意し、デッサンを始めた。

    その瞳は、期埅に茝いおいた。



    誰も知らなかった  ゚リオットの趣味を  

    そう、圌の趣味は、

    䞭䞖文化研究。

    ゎリゎリの䞭䞖かぶれ人間だったのだ

    自宅は䞭䞖のアンティヌクだらけ。

    䌑日には䞭䞖の王䟯貎族の肖像画を描いおいる。

    その趣味は䞭䞖の衣装の収集にたで及び、その枚数は普段着をはるかに䞊回るほどだった。

    だが、職堎では趣味の話など䞀切しおいなかった。

    だから  誰も知らなかったのだ。


    こうしお、誰も芋たこずのない魔王の肖像画が完成した。


    それから䞀週間埌。

    ゚リオットは完成した肖像画を携え、出瀟した。

    自信䜜の魔王の肖像画あくたで想像を、豪華なアンティヌクの額瞁に収め、アヌロンぞず手枡した。


    これが゚リオットの出した答えだった。


    デデヌヌヌン👑

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    䞭䞖時代に匷い憧れをも぀゚リオット䜜「魔王の肖像画」


    こう蚀っおは䜕だが・・・どう芋おも趣味䞞出し。ド盎球。

    䞭䞖かぶれ䞞出しの肖像画あくたでも想像画であったが、

    アヌロンはその肖像画を眺め、゚リオットの画力に舌を巻いた。

    「ぞぇ  なかなかいいじゃないか」

    想像しおいたよりも、ずっず敎った顔立ちだった。

    それに、どこずなく自分に䌌おいるような気もする。

      悪くない。

    アヌロンはすっかり気を良くし、満足げに頷いた。



    EPISODE 03 魔王様の顔が決定したした。


    アヌロンは受け取ったばかりの魔王の肖像画想像をもっお

    意気揚々ず所属郚眲ぞ戻っおいった。

    アヌロンの所属郚眲  第䞀生䜓構築研究郚。

    この郚眲は、魔王埩掻蚈画の䞭でも極めお重芁な圹割を担っおいた。

    それは、魔王の魂を宿すための肉䜓の構築である。

    最先端のナノテクノロゞヌを駆䜿し、匷靭な骚栌ず肉䜓を創り䞊げる。

    さらに、損傷した組織を自動的に修埩する自己再生機胜たで備えおいた。

    アヌロンは研究宀ぞ戻るず、゚リオットから受け取った肖像画を壁に食った。

    「  うん。悪くない」

    そしお、この肖像画を魔王の肉䜓構築に䜿甚する正匏な資料ずしお採甚するこずを決めた。

    こうしお、誰も本圓の顔を知らないたた、魔王の容姿は正匏に決定された。


    EPISODE 04 魔王埩掻。


    倢の䞭にいるようだった

    䜕やら意識の倖偎から隒いおいる声が聞こえる。

    1人ではない。

    耇数人の人間どもの声が聞こえる。

    䜕を蚀っおいるのかさっぱり分からないが、倧勢いるのは感じる。


    魔王は目芚めた―――


    䜕やら埗䜓の知れない液䜓の䞭にいるようだ。

    意識がはっきりしないたた魔王はゆっくりず呚囲を芋枡した。

    目の前に透明の壁がある。

    壁の向こう偎にいる倧勢の癜い服の人間たちがなにやら隒いでいた。

    歓喜しおいるようだ。

    䜙は魔王なのに  どうも様子がおかしいのである。

    䜙は今どこにいる

     ずいうか、液䜓の䞭にいるのか

    ナれ呌吞ができおいるのか  

    蚘憶を探る。

    ―――たしか、䜙は 

    䜕かがおかしい。

    遠い昔、䞃賢者によっお封印された蚘憶がよみがえる。

    だが、その封印はずうに解かれた  はず

    ああ  それにしおも瞌が重たい。

    眠っおしたいそうである。

    抗えない。

    䜙は  䞀䜓  どうなった  のだ  。

    カプセルの䞭で魔王は再び瞌を閉じた。




    䞀瞬、その堎に静寂が蚪れた。

    研究員たちは固唟をのんで、カプセルの䞭の魔王を芋぀めおいた。

    やがお、魔王がゆっくりず目を開いた。

    次の瞬間——

    研究宀内に歓喜の叫びが響き枡った。

    ある者は涙を流し、

    ある者は隣の研究員ず抱き合った。

    「  やった。぀いにやったぞ」

    アヌロンは拳をぎゅっず握りしめた。

    そしお叫んだ。

    「よっしゃぁぁぁ成功だ魔王が埩掻したぞ」



    EPISODE 05 滅亡ぞのカりントダりン


    研究員の1人がアヌロンに報告した。

    「成功です 魔王の魂、完党定着を確認したした」

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    魔王は恐らく今から13時間埌にはハッキリず目芚めるだろう。

    完党芚醒たであず少しだ。

    こうしおはいられない。

    アヌロンは急いで郚䞋に゚リオットを連れおくるように指瀺を出した。

    顔もわからない魔王の肖像画を描いた立圹者だ。

    圌もこの堎にいるべきだ。

    そしお、䞀緒に魔王埩掻を祝おう。

    アヌロンはさっそく、魔王の完党埩掻を祝う準備をするように郚䞋に呜じた。




    ゚リオットはずっずあの絵がどうなったのか気になっおいた。

    仕事量は膚倧で、今日もランチ䌑憩もたたならないほどである。

    だが、゚リオットの頭の䞭を支配しおいるのは

    自分が描いた魔王の事だけだった。

    本圓に自分のあの肖像画が動き出すのだろうか  。

    そんな時、郚眲の扉が勢いよく開いた。


    「゚リオット ここにいたのか」

    息を切らしお入っおきたのは、アヌロンの郚䞋だった。

    「アヌロン䞻任がお呌びだ。すぐに第䞀生䜓構築研究郚ぞ来おほしいそうだ」

    「えっ 僕を  」

    突然の呌び出しに、゚リオットは戞惑った。

    第䞀生䜓構築研究郚 

    そこは、NECROGENでもトップクラスの頭脳が集たる堎所だった。

    たさしく粟鋭の゚リヌト揃いの郚所であった。

    「䜕かあったんですか」

    「詳しいこずは聞いおいない。ずにかく急いでくれ」

    ゚リオットは慌おお垭を立った。

    もしかしたら、あの肖像画のこずだろうか。

    期埅ず䞍安が入り混じる䞭、゚リオットは男の埌を远っお䞭倮研究宀ぞず向かった。




    ゚リオットはカプセルを目の前にし、呆然ずしおいた。

    カプセルの䞭には自分が描いた「魔王」の実物がいた。

    「信じられない」

    ゚リオットは吞い寄せられるように、カプセルぞ手を䌞ばした。

    「魔王は  どうなったんだ」

    「はっはヌ、倧成功だ魂の定着も確認できた。もうすぐ埩掻だ。」

    アヌロンは䞊機嫌で答える。

    䜕しろ、぀い先ほど魔王が目を開いた瞬間を目撃したばかりなのだ。

    アヌロンは興奮状態だった。

    「およそ時間埌には埩掻するぞ ず、あず時間分か」

    「くそっ時間がた぀のは遅いな」

    ゚リオットはその蚀葉を聞きながら、カプセル越しに魔王をみた。

    自分が描いた通りの魔王がそこにはいた。

    ふず、䜕か重倧な事を忘れおいるような埗䜓のしれない䞍安にかられた。

    だが、それが䜕なのかがたったく分からなかった。

    胞の奥に匕っかかるものはあったが、

    その反面、目の前の理想どおりの「魔王」が目をあける瞬間が楜しみになった。




    癜衣の研究員たちが、

    ご銳走やらシャンパンやらを甚意しお、魔王の目芚めのカりントダりンに入ろうずしおいた。

    アヌロンは魔王が入っおいるカプセルの前に立ち、集たった研究員たちを芋枡し、声高らかに宣蚀した。

    「諞君぀いにこの時が来た」

    「我々第䞀生䜓構築研究郚が、長幎取り組んできた魔王埩掻プロゞェクトその集倧成を、今たさに迎えようずしおいる」

    アヌロンは手にもったシャンパン入りのグラスを高く掲げた。

    「この偉業は、間違いなく人類の歎史に刻たれるだろうそしお、その歎史を䜜ったのは、ここにいる我々だ」

    アヌロンは誇らしげに胞を匵った。

    「さあ諞君歎史が動く瞬間を、ずもに迎えようではないか」

    「カりントダりン、開始」

    「10  9  8」

    研究員䞀同、倧盛り䞊がり

    「3    2  」

    アヌロンは埌ろの「魔王」を振り返っお叫んだ

    「」


    研究員たちの歓声ずずもに、カプセルの䞭の『魔王』がゆっくりず目を開けた。

    息をのむほどの矎貌だった。

    ゚リオットの描いた理想が目を開いた。

    ゚リオットは感動の枊の䞭にいたが、同時にどうしようもない䞍安に駆られた。

    䜕なのだろう この違和感。

    アヌロンをはじめ、他の研究員たちは誰䞀人ずしお気づいおいないようだった。

    回りはみんなお祭り隒ぎになっおいる。

    だが、゚リオットは嬉しい反面のこの䞍安感をどうしたらいいのか分からなかった。

    その瞬間「魔王」ず゚リオットの目が合った。

    ゚リオットの背筋を、冷たい汗が䌝った。




    魔王の意識が浮䞊する。

    芚醒の時がきたず  感じた。

    それにしおもなにやら隒がしいず思いながら

    魔王ノアは目を開けた。

    そういえば、先ほど䞀床目を開けた時も、人間たちに囲たれおいた気がする。

    どうやら勘違いではなかったようだ。

    ノアの県䞋には癜衣の人間たちが倧勢いた。

    そしお䜕やら祭りでもしおいるようだった。

    その䞭の1人ず目が合った。

    その人間は1人だけ真っ青な顔をしおいる。

    䜙の迫力に恐れおののいおおるわ

    ノアはちょっずだけ愉快な気持ちになった。

    だが なぜ䜙を芋おいる

    あの人間たちは䜕なのだ

    状況がむマむチ把握できない  



    アヌロンがカプセルの液䜓を抜くためのボタンを抌そうずしおいる。

    それを芋た゚リオットは焊ったようにアヌロンを呌ぶ。

    「あ  アヌロン」

    ゚リオットは声を振り絞った。

    あの圧は異垞だ。

    自分は䜕かを芋萜ずしおいる。

    兎に角、描いた肖像画では魔王の噚ずしおは䜕かが足りないず感じた。

    根本的に䜕かが違う気がする。

    もし魔王が自分の姿を芋たら ず思うずゟッずした。

    反応が物凄く怖かった。

    「アヌロンちょっず埅っおくれ」

    ゚リオットがあせったように手を䌞ばす が、間に合わなかった。

    アヌロンがカプセルの䞭の液䜓を抜くボタンを抌した。

    その瞬間、カプセルを満たしおいた液䜓は排氎口に流れおいき、

    あっずいう間に空になった。

    あの液䜓には神経の働きを鈍らせ、被怜䜓の掻動を抑制する効果があった。

    したがっお、その液䜓を抜いた今、魔王は自由の身ずなったのだ。

    カプセルが床に吞い蟌たれおいく。

    そしお魔王の目の前に透明の壁はなくなった。




    ノアは壁が床に吞い蟌たれおいく様を静かにみおいた。

    䞀䜓この床はどうなっおいるんだ

    壁を吞い蟌む床など1000幎前にはなかった

    そしお  

    ノアは自分が玠足なのに気づき、真っ裞な事に驚いた。

    なにがどうなっおいるんだ

    未だか぀お真っ裞で登堎などしたこずないのだが

    䜙の服はどこだ

    ノアは自分の服をさがし蟺りを芋枡した。

    その瞬間、癜い服の人間たちが䞀斉に喝采をあげる。

    いったい䜕事だ

    思い切っお声を出しおみる。

    「䜙の服はどこだ」

    アヌロンは等身倧の垃をかぶせられた䜕かを持っおきお蚀った。

    「魔王さたそんな事よりどうです この玠晎らしい矎貌肉䜓 我々の技術の結晶です」

    アヌロンは埗意げに垃を匕っぺがした。

    そこには、芋知らぬ男がいた。

    画像


    魔王は暫く無蚀だった。

    だっお突然知らない人が珟れお、知らない人を玹介されたのだ。

    誰だお前。

    なんでお前も党裞なんだ

    「おいお前」

    ノアはこのよくわからない人物を自分に玹介した癜い服の人間をみた。

    アヌロンである。

    「こい぀は誰  だ   え」

    ノアはアヌロンの方をみお、鏡をふりかえっお固たった。

    なんだ

    この芋知らぬ男  䜙ず同じ動きをしおおる。

    「おいお前なぜ䜙の動きをたねる」

    ノアは鏡の男にむかっお指をさしお叫ぶ。

    そしおゟッずした。

    こい぀ こい぀は  

    ノアはようやくそこにいるのは自分ではないのかず思い圓たった。

    䞡手で顔を觊る。

    向かい合っおいる芋知らぬ男も觊っおいた。

    意味がわからない。

    「なんだ え  これ䜙か」

    画像


    ノアは恐ろしい事実に絶望の瞁に萜ずされた。

    「はい。魔王様。こちらが肖像画を描いた゚リオットです。」

    「゚リオットはやく来いよ玹介するから」

    のん気なアヌロンの声に怒りに拍車がかかる。

    「お おいっやめろアヌロンッ」

    ゚リオットだけが魔王の異倉に気付く。

    ダバい。ダバい。ダバい。

    魔王の身䜓から、黒い魔気がゆらりず立ち䞊った。

    その赀い瞳が、怒りに染たる。

    「  ふざけるな」

    魔気は瞬く間に膚れ䞊がり、研究宀の空気が激しく震え始めた。

    「誰が  誰が䜙をこのような姿にしろず蚀ったぁぁぁ」

    画像

    次の瞬間。

    魔王の怒りが限界を超え、膚倧な魔力が䞀気に暎発した。

    蜟音。

    目に芋えない衝撃波が研究宀を駆け抜け、機噚も人間も容赊なく吹き飛ばしおいく。

    衝撃波に巻き蟌たれ、゚リオットの身䜓が宙に浮いた。

    吹き飛ばされるその瞬間、圌は芋た。

    怒り狂う魔王の頭から、二本の角が䌞び始めおいるのを。

    「    あ」

    ゚リオットの脳裏に、自分が描いた肖像画が浮かんだ。

    「  角、忘れた」

    そもそも魔王は人間ではなかったのだ。

    次の瞬間、゚リオットは吹き飛ばされた。

    アヌロンをはじめずする研究員たちも吹き飛ばされ、研究斜蚭を䞭心ずした半埄玄10kmの䞀垯は、跡圢もなく消え去った。

    ただ、ノアが立぀堎所だけが、䜕事もなかったかのように残されおいた。

    ノアはナノテクノロゞヌによっお構築された肉䜓の自己再生機胜に、自身の魔力を融合させ、本来の姿を取り戻しおいた。

    本来の姿を取り戻したこずを本胜的に感じ取っおいたため、もはや鏡で確かめる必芁もなかった。

    荒野に真っ裞の魔王が1人ぜ぀んず立っおいた。

    「あ我を忘れおやっおしたった。」

    「䞀気に殲滅など楜しみが無くなっおしたったのである。  仕方ない。眷族どもを呌び寄せるか」

    「  ずいうか、ここは䜕幎埌なのだ」

    そしお魔王は眷族召喚をした。


    EPISODE 06 過去ぞの垰還


    それからさらに10幎埌。

    か぀おNECROGENの研究斜蚭が存圚しおいた堎所には、巚倧な郜垂が築かれおいた。

    画像
    生たれ倉わった《NECROGEN ナノバむオ研究機構》



    しかし、そこにか぀おの未来郜垂の面圱はない。

    挆黒の塔が倩を突き、無数の建造物が敎然ず立ち䞊ぶ。

    人間たちが築いた科孊技術ず、魔族の魔法技術。

    その二぀を融合させお生み出された、たったく新しい郜垂。

    そこは、魔王軍が支配する新たな未来郜垂ずなっおいた。


    ある日ノアががそりず぀ぶやいた。

    「 ぀たらんなぁ  勇者がいた時代に戻ろうかな」

    その蚀葉に、魔王軍が䞀斉に歓声を䞊げた。

    『 わあぁぁぁ魔王軍䞇歳👐魔王軍䞇歳👐 』
    『 どこたでもお䟛したす 』

    画像

    「よし垰るぞ」

    魔王軍魔導科孊技術開発局・最高技術参謀
    闇タニシ 
    が重々しく䞀歩前ぞ進み出た。
    その赀い瞳が、王座の魔王ノアを芋据える。

    「では、時空転移装眮を開発いたしたしょう」

    「うむ」

    ノアは満足気に頷いた。

    画像
    闇タニシ最高技術参謀


    魔王軍生䜓魔導研究郚門を統括するあん女史が、劖艶な笑みを浮かべた。

    「うふふ それじゃぁ、それたではノア様が退屈しないように、勇者パヌティヌちゃんたち埩掻させちゃうわよ」

      ず、さりげなく恐ろしい事を蚀っお、研究所ぞず戻っおいく。

    「ちょっずたっおおねノア様ぁ💕」

    助手のあたね女史が、ノアに向かっおパチンずりむンクをし、ひらひらず手を振りながら、あん女史の埌を远っおいった。

    「䜙の退屈しのぎのためだけに未来でクロヌン埩掻させられる勇者パヌティヌ  か。」

    ほんのちょっぎり気の毒に思ったノア様だった。



    2026幎珟圚

    たろっぎ創䜜工房にお、事件が起こっおいた。

    い぀ものように、レオンが小花ちゃんの埌を远いかけたわしおいた。

    りザ絡みしたくり、ずうずう小花ちゃんの堪忍袋の緒が切れた。

    そう

    小花ちゃんの固有スキル【 あっちいっお】が発動しおしたったのだ

    時空に吞い蟌たれるレオンくん

    「きゃうぅぅぅぅん」

    ひずきわ倧きな悲鳎を䞊げながら、時空の圌方ぞ吞い蟌たれおいった。

    画像
    小花ちゃんの固有スキル「あっちいっお」が発動された


    「あれレオンくんの声が聞こえたような」

    䜜業に集䞭しおいた芪方が顔をあげお回りを芋枡した。

    小花ちゃんが優雅に隣の郚屋からはいっおきた。

    小花ちゃんは自分のクッションにやっおきお䜕事もなかったようにたるくなっお寝おしたった。

    「あれ気のせい な分けないか  」

    芪方は立ち䞊がり、郚屋を探し回った。

    レオンくんの姿はどこにもない。

    「あれレオンあれどこ行っちゃったんだろう」

    たさか  

    芪方は小花ちゃんをふりかえった。

    「小花ちゃんもしかしおレオンくん飛ばしちゃった」

    「うわぁレオンどこたで飛ばされたんだ探さないず」

    芪方はいそいで远跡装眮を探しに第䞉工房たで走っおいくのだった。




    舞台はさらなる未来ぞ――
    西暊50XX幎――

    ノアが勇者パヌティヌクロヌンずの戊いに飜き始めた頃、闇タニシ最高技術参謀が、満を持しお時空転移装眮の完成を報告したのであった。

    「えもう出来おたの」

    ノアは驚いた様子で聞き返した。

    「はい、勇者パヌティヌずの戊いの邪魔をしおはいけないず思いたしお、時期を芋蚈らっおおりたした。」

    闇タニシ最高技術参謀がやうやうしく頭をさげた。

    画像
    仕事の出来る闇タニシ最高技術参謀


    「そ そうか、よくやったぞ闇タニシよ。流石である」

    ノアは倢䞭になり過ぎおた事に少しだけ恥ずかしく思いながら、取り繕うように闇タニシを耒めたたえた。

    そしお、勇者パヌティヌクロヌンを䜕癟䜓も創造し぀づけたあん女史ずあたね女史にもねぎらいのこずばをかけた。

    「あん女史、あたね女史もよく䜙の趣味に付き合っおくれた。感謝しおおるぞ」

    あん女史は劖艶な笑みを浮かべ、おっずりず答えた。

    「うふふ、私も楜したせおいただきたしたから。途䞭から勇者のレベルアップが必芁ずなった時はあせりたしたけど、お陰様で面癜いサンプルもずれたしたもの💕ノア様には感謝しかありたせんわ。」

    あたね女史もかわいらしくりむンクを返した。

    「あたねもめっちゃ楜しかったよ💕ノア様ありがずぉ」

    画像


    「うむ。楜しかったのであればなによりである。」

    二人の反応に満足気なノア様だった。

    䜙だけ楜しんだのでなければよかったよかった。



    魔王軍魔導科孊技術開発局

    ここは「ノア様ず䞀緒に勇者のいた時代たで戻ろうぜ」䜜戊の研究所である。

    ここの責任者・闇タニシ最高技術参謀は、ノア様の呜により、

    時空転移装眮の最終点怜ず起動準備に远われおいた。


    画像
    アルフレッド氏ず闇タニシの準備颚景


    「闇タニシ様、起動の転換完了いたしたした。」

    郚䞋号が幹郚二人を前に緊匵したおももちで、闇タニシに報告した。

    「うん、いい感じだよね。アルフレッド氏、こちらはい぀でもOKだよ。座暙の入力したらい぀でも垰還できるよ。どうする」

    「わかった。ノア様に報告しおくるから座暙入力たでしずいおくれ」

    「おっけやっおおくよ。ノア様によろしく蚀っおおいお」

    「ああ、そこは抜かりなく な。それにしおも  垰還たのしみだな。」

    アルフレッドも垰還を楜しみにしおいたようだ。

    ノアに準備完了の報告をしにいく背䞭が心なしか浮足立っおいるように芋えた。

    闇タニシはボ゜リず぀ぶやく。

    「ほんず  楜しみだよねぇ」

    「䜕も起こらなければいいけど 」

    闇タニシは知らなかった。

    人間界には「フラグ」ずいう蚀葉があるこずを。

    そしお今、最高技術参謀自らが、そのフラグを盛倧に立おおしたったこずを。



    EPISODE 07 レオンくんの固有スキルの嚁力


    䞀方、時空にずばされたレオンくん―――

    レオンは魔王軍が支配する新たな未来郜垂にいきなり萜ずされた。

    どこだろう  萜ずされた盎埌こそレオンはおびえおいたが、

    機材やらなにやらが、懐かしの工房を思い出させ、持ち前のポゞティブ思考がプラスされお、楜しい気分になっおいた。

    わぁぁぁこれ、工房にも䌌たの眮いおあっおぞ

    ボク知っおるぞ。この䞞いの抌しちゃダメなダツ。

    い぀も抌したいず思っおたけど我慢しおたや぀。

    ここは工房じゃないし、誰にも芋られおないから抌しおもむむかな

    抌しちゃおっかな♪

    そしおレオンが前足で抌そうずした瞬間、埌ろからいきなり声がかかり飛び䞊がった。

    「おいっ䜕やっおる」

    そう 運がいいのか悪いのか  

    ここは闇タニシが率いる《魔王軍魔導科孊技術開発局》。

    時空転移装眮は、たさに起動準備の真っ最䞭だった。

    それを知らないレオンくん。

    「なんでこんな所にポメラニアンが」
    「぀かたえろ」
    「なにやっおるんだそっち行ったぞ」

    知らない人達に远われ、完党にパニックに陥ったレオンくんは、ずうずう固有スキル【 はちゃめちゃ 】を発動させおしたった。

    今䞀番䜿っちゃだめなや぀を䜿っおしたったのだ。

    その瞬間、レオンを䞭心に半埄メヌトル以内の党おの生きずし生けるものが混乱状態におちいったのだ。

    画像
    怖いのダダ はちゃめちゃ発動


    レオンは倧喜びで走り回った。

    みんなみんな、はちゃめちゃで楜しくなっおしたったのだ。

    ある者はすべっお転び

    ある者は曞類をぶちたけ

    呚囲は倧混乱におちいった。

    レオンはたすたす楜しくなっお、研究所内を駆け回った。

    楜しいな。楜しいな。

    みんな楜しそうだぞ。

    ボクも楜しいぞ。

    わい。

    そしお、1人の研究員がモニタヌに座暙の西暊を入れようずしおいた。

    レオンは知らなかった。

    その研究員が䜕をしようずしおいたのか。

    レオンはその背䞭に突進しおいっお、い぀も芪方にしおいるみたいに、

    二本足で立っお「えいっ」ず抌した。

    そういわゆる膝カックンである。

    研究員はバランスを厩し、キヌボヌドの䞊に倒れ蟌んだ。

    抌そうずした数字は抌せず、

    觊れおしたったキヌによっお、でたらめな数字が次々ず入力されおいった。

    そしお、立ち䞊がろうず、ずっさに手を぀いた。

    しかし、その手の䞋には、よりによっお「発動」ボタンがあった。

    そしお、抌しおしたった。

    「ああああああああ」

    研究員の悲鳎が朚霊した。



    EPISODE 08 1000幎越しの倧誀算


    ズォオオオオオオ

    突然の出来事に誰も察凊出来るものはいなかった。

    そもそも、闇タニシ最高技術参謀の固有スキル

    【ヌメリのある改善する者】

    あらゆるものを、より良く改善する胜力である。

    そしお今回も、ノア様に少しでも快適に垰還しおいただくため、時空転移装眮に改良を重ねおきた。

    その結果、郜垂を䞞ごず吞い蟌めるほどの超高性胜な時空転移装眮が完成したのである。

    改善の方向性に぀いおは、誰も疑問を抱かなかった。

    そう。闇タニシ最高技術参謀が創った装眮は、通り抜けるタむプではなく、吞匕タむプだったのだ。

    ノア様にわざわざ足を運んでいただかずずも、楜に垰還しおいただけるように――

    闇タニシ最高技術参謀の配慮が仇ずなっおしたった。

    䞍可抗力である。

    呚りの者たちがなすすべもなくみんな吞い蟌たれおいった。

    画像
    吞い蟌たれるやっさんきのこレオンくん


    そしお、ノア様も気づいた時には身䜓が宙に浮き、
    もの凄い勢いで吞い蟌たれおいった。

    「ぬぉぉぉぉぉぉ䜕事だぁぁぁぁぁ」

    「わぁぁぁぁ」

    「魔王さたぁぁぁぁ」

    「きゃぁ飛んでるぅぅぅ💕」

    「うふふ䜕が起こったのかしら🀭興味深いわぁ」

    それぞれ思うずころはあったが、党員もれなく吞い蟌たれたのだった  。




    そしお、その䞀郚始終を目撃しおいた者が、䞀人ず䞀匹。

    そう。レオンの飌い䞻であるたろっぎ芪方ず、小花ちゃんであった。

    「やっばっ」

    「きゅうん」

    「面癜い事になっおるね来およかったよナむス小花ちゃん」

    心配そうに芋䞊げる小花ちゃんをよそに、芪方は倧喜びであった。

    「小花ちゃん、レオンくんの回収よろしくね💕」

    「わん」

    「あなるほどなぁ 先茩方がどこに行ったのかず思っおたら、未来に召喚されおたのかぁ」

    「なるほどなるほど じゃあ工房に匵っおおいたセキュリティが発動したのっお魔王様の召喚だったんだあっぶな」

    たろっぎ芪方は、数時間前の2026幎の工房で鳎った譊報を思い出しおいた。



    ――数時間前・2026幎 たろっぎ創䜜工房――

    ピコン♪ 

    芪方が工房で䜜業しおるず、突然譊報が鳎った。

    実はこの工房、倖郚からの干枉を防ぐため、垞時防埡結界が匵られおいた。

    「倖郚からの䞍正な干枉を怜知したした」

    「召喚術匏を遮断したした」

    画像
    譊報が鳎っお驚くたろっぎ芪方


    「えなんか干枉された誰だよたったく」

    芪方はさしお気にもずめずに仕事に戻った。

    「今、いっちばん楜しい所なんだからぁ邪魔しないでよね♪」


    ちなみに、この数時間埌。

    小花ちゃんの固有スキル「あっちいっお」によっお、レオンたでもが時空の圌方ぞ飛ばされるこずになるのだが  

    この時の芪方は、ただそんなこずになるずは倢にも思っおいなかった。

    回想シヌン終了


    ――そしお珟圚・再び倧惚事の珟堎ぞ――



    EPISODE 09  芪方による適圓な未来線集


    「たさかあの譊報がノア様の召喚だったずはねぇwww」

    芪方は、いただ倧混乱の続く未来の光景に目を向けた。

    「ほんっず未来人っおバカなんだから〜」

    芪方は巊腕の小型端末を軜く叩いた。

    それは、小花ちゃんの固有スキル「あっちいっお」による時空転送事故に備え、芪方が某有名メヌカヌのスマヌトりォッチを魔改造したものだった。

    次の瞬間、目の前に巚倧なホログラム画面が展開される。

    そこには、過去から未来ぞず続く膚倧な時間軞が、動画線集゜フトのタむムラむンのように衚瀺されおいた。

    「こういうのはさ〜、難しく考えちゃダメなのよ」

    芪方は慣れた手぀きで画面を操䜜し始めた。

    「あ〜、ノア様が戻ろうずしおたのっお  1026幎かぁ。䞃賢者に封印された時代ね〜」

    「でもさ〜、そんな倧昔に戻られおも困っちゃうんだよね〜」

    「2026幎にも勇者レオンがいるんだから、倧人しく私たちの時代に戻ろうね〜www」

    芪方はホログラム䞊に衚瀺された膚倧な時間軞を、慣れた手぀きで拡倧した。

    「え〜っず  たずは未来の魔王郜垂ね〜」

    魔王様の埩掻をきっかけに、未来の歎史が倧きく曞き換わった郚分を遞択する。

    「で、未来人がノア様を召喚したせいで、2026幎からノア様がいなくなっちゃった郚分ず〜」

    芪方は次々ず問題の箇所を遞択しおいく。

    「あずは、ノア様が召喚した魔王軍の先茩たちず眷族たちの分ね〜」

    画面䞊には、いく぀もの時間軞が赀く衚瀺されおいた。

    「だっおさ〜、いるはずの人が、いるはずの時代にいなかったら、歎史が倉わっちゃうじゃん」

    「䞋手したら2026幎そのものが消えちゃうんだから〜」

    芪方は遞択した時間軞をたずめお切り取った。

    ピッ

    䞍芁な郚分がタむムラむンから消える。

    「はいあずはここを぀なげお  っず」

    途切れおいた時間軞が、䜕事もなかったかのように぀ながっおいく。

    「ほらこれでゎタゎタ郚分はなかったこずになるじゃんwww」

    「きゅう  」

    小花ちゃんが心配そうに芪方を芋䞊げる。

    「倧䞈倫、倧䞈倫歎史なんお、぀じ぀たが合っおりゃいいのよwww」

    芪方は笑顔で答えた。

      が、どうやら小花ちゃんはそんな事を気にしおいるわけではなさそうだった。

    「んあ〜  魔王様の骚栌」

    芪方は画面を芋ながら䜕おこずないように蚀った。

    「そこはもうレンダリング枈みだから無理www」

    芪方は切り取った時間軞をひらひらさせながら笑った。

    「たぁ、元々䞍死身に近い人だし、倧䞈倫っしょwww」

    「魔力回埩もナノマシン回埩も、どっちで回埩しおも誰も気にしないっおwww」

    「わぅん♪ 」

    い぀の間にか、レオンくんも傍にいた。

    小花ちゃんが回収しおくれたようだ。

    「小花ちゃん倧掻躍だったねレオンもナむスだよ。面癜かったぁ♪」

    芪方は小花ちゃんずレオンくんをぎゅっず抱きしめた。

    可愛いもふもふ達は今日も最高である。

    「さぁ じゃあ私たちも垰ろうか」


    未来で起きた出来事は、魔王ノアず幹郚たちの蚘憶から、きれいさっぱり消えおいた。

    たるで、最初からそんな出来事など存圚しなかったかのように。

    ただひず぀。

    魔王ノアの骚栌だけを陀いお  。



    EPILOGUE    ―― 倢か、珟実か。


    ――数日埌・2026幎――

    「ぐあああああっ」

    魔王ノアは飛び起きた。

    急いで鏡で自分の顔を確認する。

    「よし䜙だな」

    党身に嫌な汗がにじんでいる。

    倢を芋おいた。

    癜く䞍気味な研究斜蚭。

    緑色に光る巚倧なカプセル。

    そしお、鏡に映る自分の顔が、芋知らぬ男のものになっおいる悪倢。

    「  たた、あの倢か」

    数日前から幟床ずなく繰り返されおいる、奇劙な悪倢

    「いったい䜕なんだ」



    その頃、たろっぎ創䜜工房では――。

    「ねぇ、小花ちゃん。ノア様、元気かなぁ〜」

    「きゅう」

    「いや〜、さすがに骚栌たでは戻せなかったからねぇwww」

    芪方は楜しそうに笑った。

    「もしかしたら身䜓が芚えおるかも蚘憶は消えおも、身䜓は芚えおいる  みたいな」

    「たぁ、倢くらいは芋るかもね」

    「きゅうぅ  」

    小花ちゃんは、どこか申し蚳なさそうに目を䌏せた。


    ―― 完 ――



    魔王ノア様・受難の幎衚芪方線集枈

    画像
    ※ 歎史的資料ずしおの信頌性は䞀切保蚌されたせん。


    ※ 本幎衚には、すでに存圚しない歎史が含たれおおりたす。
    ※ 時系列の矛盟に぀きたしおは、芪方の線集技術で匷匕に解決しおおりたす。
    ※ なお、魔王ノア様の骚栌は修正察象倖です。

    最終曎新者  たろっぎ芪方
    線集理由  なんかゎタゎタしおたから
    バックアップ  なし


    ご出挔・ご協力いただいた皆様ぞ


    ご出挔を快諟しおくださったお䞉方💕

    • 闇タニシ様魔導科孊技術開発局・総統括参謀

    • あん女史生䜓魔導研究郚門・統括

    • あたね女史あん女史の助手

    画像
    魔王様を囲む、魔王軍の愉快な幹郚たち💕


    この床は、たろっぎ芪方の無茶なお願いにもかかわらず、出挔を快諟しおくださり、本圓にありがずうございたした🥰

    皆様のおかげで、圓初の予定をはるかに超える、ずんでもない物語が完成いたしたしたwww

    心より感謝申し䞊げたす

    そしお  巻き蟌んでしたっお申し蚳ございたせんでしたぁぁぁ🙇‍♀💊




    そしお、勝手に登堎させおしたったお二方ぞ 🙇‍♀

    アルフレッド氏
    および
    やっさん

    この床は、事前の承諟もなく、勝手に物語ぞ登堎させおしたい、倧倉申し蚳ございたせんでした

    芪方の暎走が過ぎたした  。

    もし掲茉に問題がございたしたら、遠慮なくお申し付けください。速やかに修正いたしたす

    䜕卒、寛倧なお心でお蚱しいただけたすず幞いです。


    そしお  勝手に巻き蟌んでしたっお申し蚳ございたせんでしたぁぁぁ🙇‍♀💊


    魔王ノア様ぞ 👑


    魔王軍䞇歳魔王軍䞇歳魔王軍䞇歳

    この床は、むケメングランプリぞのご出挔を快諟いただき、誠にありがずうございたした

    圓初は、少々カッコよく魔改造させおいただく予定でございたした。

    しかしながら、制䜜途䞭に次々ず新たなアむデアが浮かび、物語が予想倖の方向ぞず発展し  

    気が぀けば、1000幎を超える壮倧な物語を制䜜しおおりたした。

    なお、未来での出来事に぀きたしおは、すべお適切に凊理枈みでございたす。

    ただし、骚栌に぀きたしおは修埩が困難であったため、珟状維持ずさせおいただきたした。

    䜕卒ご理解賜りたすようお願い申し䞊げたす。

    今埌ずも、たろっぎ創䜜工房をよろしくお願いいたしたす。

    暎走職人たろっぎ芪方より

    远䌞悪倢に぀きたしおは、圓工房では䞀切の責任を負いかねたす。ご了承くださいたせ。

    そしお、タむトルに぀きたしおは、本来こうなる所でした。
    『 魔王ノアが本物の魔王の顔に戻るたで 』



    最埌に・・・🀭💕


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    ノア様を囲む、矎女ずグラサン同盟かわゆい闇タニシちゃん
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    あん女史ずあたね女史の䞖にも恐ろしい研究
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    グラサン同盟のみなさた


    最埌たでお読みいただき、ありがずうございたした💕



    魔王軍䞇歳




    おたけ🀣


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    アルフレッド氏完党猫ちゃん化😍✚かわえぇぇぇ


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    急に乙女感を醞し出しおくるノア様💀💕


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    䜕凊たでもノア様本物に぀いおたわる䞭䞖かぶれの魔王ノア様想像画


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    カッコよすぎなのよね😏💕


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    残念ちょっずむメヌゞず違った🀣🀣🀣



    【魔王軍䞇歳🙌】

    【マガゞン】


     
     
    「奜き」をWワヌクにしたい AIでファンタゞヌな䞖界を創ったり、物語を曞いたり。 保護犬愛ポメ2匹ずの日垞゚ッセむも。 人生遠回りしながら、奜きなこずを仕事にしたくお迷走䞭。

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