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Photo byyuri_gaeru

モロッコのミニサブレ、フッカス・サレを巡って

    モロッコのパティスリー(菓子店)で
    宝石箱のように小さな焼き菓子が並ぶ
    光景に出会うことがある。

    白ゴマをまとったもの
    黒オリーブをのせたもの
    赤いパプリカやハーブの香りを漂わせるもの。

    甘い菓子の隣で控えめに輝く
    指先ほどの塩味の一品である。

    この小さな焼き菓子は
    「フッカス・サレ(Fekkas salés)」 
    フランス語で「塩味のフッカス」を意味する名である。

    店や家庭、レシピによっては
    「サブレ・サレ(sablés salés)」
    あるいは 「プティ・フール・サレ(petits fours salés)」 とも呼ばれる。

    後者は「小さな塩味の焼き菓子」の総称であり
    フッカス・サレを含む広い呼び名だ。

    ただし、モロッコで「フッカス」と聞いたとき
    多くの人が思い浮かべるのは甘い二度焼き菓子である。

    アーモンド、アニス、レーズン
    オレンジフラワー水などを用い
    硬めに焼き上げる細長い菓子だ。

    イタリアのカントゥッチを思わせるその姿には
    地中海を隔てた土地どうしが
    乾燥果実やナッツ、香り高い種子を
    大切にしてきた記憶が重なる。

    一方のフェカス・サレは、より軽やかで
    午後のミントティーにも寄り添う。



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    それぞれ味が違うサブレ・サレ



    生地にはチーズ、ニンニク、タイム
    オレガノ、パプリカ、唐辛子のハリッサ
    などが加わることがある。

    白ゴマ、黒ゴマ、かぼちゃの種
    オリーブが飾られることもある。
    ひと口で終わるほど小さいからこそ
    香りと塩味の組み合わせに作り手の個性が現れる菓子だ。

    私はこの小さなサブレが堪らなく好きで
    ナッツと一緒にお茶請けに出てきたりすると
    手が止まらなくなってしまう。

    次回はこのサブレの歴史について
    ご一緒に深堀りしていこう。

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    地中海食文化のストーリーテラー 地中海料理をこよなく愛し 人々の愛情深さ、この土地で起こる 心温まるストーリーを語ります。

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