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追憶のカケラ|森のいきもの(変異植物)

    *本編「追憶のオリジン」の設定案*


    氷山からの冷気と瘴気によって変異した植物たち


    ■変異植物

    ・黒トウヒ
     針葉の先端が氷の結晶に変わった黒銀の樹木。風が吹くと、枝が軋みながら「泣くような音」を発する。
    音を長く聞いていると、記憶の中にない哀しみが胸を締め付けてくる。動けなくなることがある。


    ・紫灯ラン(しとうらん)
     夜になるとぼんやりと白紫の光を灯す地表植物。胞子を放ち、吸い込んだ者はボーッとして思考が曖昧になる。遭難のもとなので、見つけたらできるだけ早く立ち去ること。


    ・忌カゲソウ(いみかげ)
     地面に張りつくように広がる黒緑色の葉を持つ。葉の縁は鋭く、動物の気配を察知すると跳ね上がって巻きつく。主に死にかけた小動物を取り込み、腐敗とともに栄養を吸収する。


    ・霜マツリカ
     花のように見えるが実は葉の変異で、白銀に輝く。氷の結晶を撒き散らし、周囲の温度を局所的に下げる。霧とともに現れ、人間の熱を奪って消える。夏でも凍傷に注意。


    ・青忌果(あおいみか)
     一見、美しい青い実だが、口にすると強い幻覚作用があり、「見てはいけない記憶」に触れてしまう。動物たちは本能的に避けるが、人間はその美しさに惹かれることがある。森で口にすると、帰ってこないことが多い。


    ・哭苔(なきこけ)
     苔の一種。踏みしめるとわずかに声のような音がする。中には、森で亡くなった者の記憶を抱いていると信じられている。苔が多い場所は「死者の眠る地」と呼ばれ、立ち入らずにまわり道をするのが慣例。

    (森のいきもの おわり)

    ※talesでも少し早く公開しています。


     
     
    ぼんやりと生きています。心に湧いたお話は『ナルニア国物語』を思わせる、「児童文学ファンタジー」をちょっぴりと目指しています。 ◆note: 長編小説「追憶のオリジン」(全話公開中)イラスト 短編/短歌/自由詩/エッセイ ◆tales: 「追憶のオリジン(改訂版)」「読み切り」

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