
モヤモヤから、優しさにフォーカス
今日、5年生の書写の時間に、ちょっとした出来事がありました。
思ったことがすぐ口に出てしまったり、
時々、勢いで行動してしまったり。
でも、明るくてどこか憎めない男の子。
子どもたちが書き終えた作品を廊下に乾かしている間のことでした。
教室から、何やら子どもたちの声が。
戻ってみると、
床に墨がこぼれていて、
何人かの子どもたちが、すでに一生懸命床を拭いていました。
どうやら、ちょっとした行き違いから、
何を思ったのか、墨汁の入った硯をそのまま書道バッグにしまってしまったようで。
本人の靴下にも、上靴にも墨。
その光景を見た瞬間、
私の頭は真っ白になりました。
私も子どもたちと一緒に、
とにかく床の墨を拭いて、拭いて。
担任の先生もすぐに助けてくださり、
上靴や靴下のことまで対応してくださいました。
その時の私は、目の前のことに対処するのに精一杯。
その後の授業も、
なんとなく心にモヤモヤが残っていました。
でも、少し時間が経ってみると、
見えてきたものがありました。
なんだ。
ひとりの男の子が、単純にちょっとやらかした。
そして、その周りには、
誰かに言われたわけでもないのに、
汚れた床を一生懸命拭いてくれた子どもたちがいた。
それだけのことだったのかもしれません。
その時の私は、起きてしまったことの方に心を奪われていて、
子どもたちの優しさに、ちゃんと目を向けられていなかったなぁと。
同じ出来事でも、
どこに視点を置くかで、
心の景色はずいぶん変わります。
「どうしてこんなことに」と思い続けるのか。
そのすぐそばにあった優しさを見るのか。
後者に目を向けたら、
私自身の心も、ふっと軽くなりました。
あの時、もっと「ありがとう」を伝えればよかったな。
少し遅くなってしまったけれど、
来週、ちゃんと伝えようと思います。
「あの時、一緒に床を拭いてくれてありがとう。
先生、ちゃんと見ていたよ」って。
そして、ちょっとやらかした彼にも、
またいつものように。
モヤモヤから、優しさへ。
出来事は変わらなくても、
どこを見るかは、自分で選べる。
今日もまた、
子どもたちにひとつ教えてもらいました。