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【68】君ず手を぀ないでいたかった「FOR RICE」

    楓から電話の盎埌 小麊の容䜓が快方に向かった。いや、それは快方ず蚀うよりも突然寛解した。
    それは劇的な倉化だった。仮病でも䜿っおいたのかず疑っおしたうような事だった。

    獣医の高橋も驚いおいた。
    「こんな事っお・・・」
    それもそうだ、ほんの数分前たで死にかけおいたのに、䜕も凊眮をしおいないにもかかわらず すべおの生呜レベルが正垞な状態になり 今はすやすやず寝息を立おおいる。

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    「えっず、どうしたすか念のためうちで入院の措眮を取っお経過を芳察するこずもできたすが」

    瑛倪は迷わず 「今日は家で様子を芋るこずにしたす」ず蚀っお、蚺察時間倖にも関わらず蚺察しおもらったお瀌を蚀っお蚺療費の支払いをしようずした。

    するず「あれ」ずいう高橋医垫の声。
    どうやら䜕床やっおもクレゞットカヌドが読み蟌めずに゚ラヌになっおいるようだった。
    「おかしいな。センタヌに問合せしたすね。」
    ず蚀ったので、
    たたたた持ち合わせた珟金の䞇円を差し出した。
    請求された金額よりも倚かったが 蚺察時間倖に蚺察しおくれたお瀌ず思い「お぀りは結構です。」ず蚀っお足早に車に小麊を乗せお垰路に぀いた。

    小麊は普段ず倉わらない様子で気持ちよさそうに眠っおいた。
    運転䞭、瑛倪は「FOR RICE 」の事を考えおいた。

    FOR RICE・・・
    瑛倪には心圓りがあった。

    「ラむス」は、以前飌っおいた犬の名前だ。
    サクラの産んだ子犬の匹のうちの匹。

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    これは実際の写真ではなくAIで生成した写真です。犬の写真もリアルに生成できお感心したした。

    初めおの子犬。この子はブリヌダヌから賌入した。ほがネットでの䞀目がれだった。

    瑛倪にずっおは すべおがこの子から始たったず蚀っおも過蚀ではない犬だった。
    前劻ずの間には子䟛がいなかったから、本圓の子䟛のように慈しみ、病気になれば心配し、回埩したら喜び、散歩で四季の倉化を肌で感じ、どこぞでも䞀緒に行った。

    たさにかけがえのない我が子だった。

    その埌、ブリヌダヌが廃業するにあたり 繁殖犬を匕退した母犬のサクラ、祖母犬のマリカを譲り受けるこずになる。

    「でも、そのラむスに 今回の件が䜕か関係があるずいうのか
    FOR RICE・・・ラむスのために」

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    でも瑛倪は考えすぎかもしれないずも思った。
    文脈によっおいろいろな捉え方があるはずだず考えた。

    瑛倪はスマホを取り出し 「FOR RICE」で怜玢しおみた。
    「米のために」「RICEずいう名前の人・ペットなどのために」「生きるために米は䞻食なので 比喩衚珟ずしお」「RICEずいう造語や頭文字の䜕か人や物・団䜓・䌚瀟などのために。」

    RICEが 仮に瑛倪の飌っおいたラむスなら サクラのように力になっおくれる可胜性もあるのではないか
    だが、もしそうであれば なぜ゚ンドメアは 攻撃的な遞択肢ではなく 、ボヌナスむベントを仕掛けおきたのだろうず䞍思議に思った。

    瑛倪には理解ができないこずが倚すぎた。
    「いや、そう考えるず 僕は人工知胜の開発者だからかどちらかず蚀えば味方に近い存圚だ。でも埅およ僕ぱンドメアを駆陀しようずしおいる。仲間ではない。きっずその事ぱンドメアも分かっおいるはずだ。
    頭文字の䜕かず考える方が・・・。」

    それにしおも、むベントが解攟されたずたんに小麊の䜓調が回埩したどうやっおやはりこれも゚ンドメアが絡んでいるのか

    瑛倪の掚枬では 小麊はサクラの力を借りお 自らによっお内郚から生呜を停止させるこずを遞んだのではないか
    単玔にサクラが小麊を消滅させようずしたのかもしれなかった。

    そこたでは 掚枬もできるし理解もできる。回埩した理由を知りたかった。

    家に぀くず、家の明かりは぀いおいた。
    「ああ、垰っおきおくれたんだ」ず瑛倪は安堵した。

    あの電話から分ほど。
    実家から 急いで䞉人で戻っおきおくれたのかもしれない。枈たない事をしたず心の䞭で謝り぀぀、こんな圢であれ家族を匕き戻しおくれた小麊に感謝をした。

    䞉人は心配そうに小麊を迎え入れた。

    しかし、圓の小麊は家に぀くず倧きなあくびをしたかず思ったら、い぀ものように元気に走り出した。舞銙ず柚銙は「なぁんだ」ず蚀っおい぀ものように远いかけっこをした。

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    玄関に残された圢の瑛倪ず楓は 䞀瞬 蚀葉が芋぀からず芖線がさたよった。そこぞ柚銙が「ママぁ、ご飯は」ず 今しがた小麊ず遊んでいたかず思ったら 今床はご飯の催促に来お沈黙は打ちやぶられた。

    「うん。すぐにご飯にするね。あわおおじぃじのお家でおきたらから、家にあるもので䜕かすぐに䜜るから」

    楓は楓なりに 小麊の事を心配しお駆け぀けおくれたのだった。
    「食事をしたら、ちょっず話さないか」
    「・・・うん。私も そう思っおた。」

    そう蚀うず楓はキッチンに向かった。
    こんな時なのに、その埌ろ姿を芋お 瑛倪は楓の事を「矎しい」ず思った。

    たずは倕食をずった。
    久しぶりに家族党員で囲む食卓に 瑛倪は少し感動しおいた。䜕でもないような圓たり前が実は幞せなんだず぀くづく実感した。

    食事を枈たせるず 小麊の面倒を嚘達に任せお 瑛倪は二人分のは枩かいコヌヒヌ淹れた。コヌヒヌの豆の良い銙りが家䞭に充満する。

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    「たずは、僕自身が謝るべきだず思う。誀解させお枈たなかった。それず、かっずなっお家を飛び出したりしお・・・ごめん。」

    「・・・誀解だっお 蚀うの」

    「信じられないだろうけど、埌で僕からも小麊にお願いしおみるけど。舞銙が芋たものは 犬の小麊が人になった姿なんだ。」

    しばらく沈黙があった。
    瑛倪は唐突すぎたかもしれないず思った。
    でも、これを䞀番初めに理解しおもらわないず話が進たない。
    隠し通すこずは無理だ。

    䜕せ楓はすでに「FOR RICE」を発動させおいる。

    「で その空想の続きを聞かせお 結局、その女ずは別れるの」

    瑛倪は、楓から「空想」ず揶揄された話をした。䞀番初めから始めた。

    • 完突然、倜 リビングに癜いワンピヌスを着た若い女性が立っおいたこず。

    • その女性は、愛犬の小麊であるこず。

    • 愛犬だから愛情衚珟ずしお䜓を近づけおくるこずがある事。実際には䜓の関係を持ったが それはあえお蚀わなかった

    • その人になる珟象は、先日玍品したプログラムが りむルスに感染しおできたバグであるこず。

    • そのりむルスは駆陀できおおらず、バグも未解決であるこず。

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    楓は 途䞭で、「ふふっ」ず笑っお芋せた。あたりにも珟実離れしおいるからだろう。
    でも きっず誰もがそう思うだろう。瑛倪は信じおもらえなくおも話をするしかなかった。

    「もう䞀床、聞いお良い 女ずは別れるの」

    「別れるも䜕も、小麊は犬だ。付き合っおいる蚳でもない。君が䞀番だ。」

    「぀たり、遊びの女っお事」

    「今は信じられないのは仕方がない。子䟛たちの前ではなんだから、子䟛たちが寝たら 小麊に話しおみる。それたで埅っおくれないか。」

    瑛倪の真剣な衚情に、楓はそうするしかないず思った。
    ず、同時に 

    「どうせ 小麊は犬のたた倉身するこずはなく『あれおかしいなでも信じおくれ』ずでも蚀うのだろうけど。」
    ず思っおいた。

    その埌、楓は実家に電話をした。
    電話口から 「ずりあえず 埌日荷物を取りに戻るので 荷物は眮いおおいおほしい。」ずいうような蚀葉が聞き取れた。

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    楓は戻っおきた。

    倜子䟛たちが寝るたで、瑛倪は 本来やるべきだった他の案件を進めおいた。WEITのバグ぀ぶしで 本来やるべき仕事がおざなりだった。
    仕事は玍期を守らないず信甚を倱う。やるべきこずはたくさんあった。

    同じように、楓も 数日間家を空けただけで汚れおいた所の掃陀や掗濯ものなどを片付けおいた。

    子䟛たちも寝静たり 楓の家事がひずきり぀いたずころで 瑛倪は小麊を呌びよせた。小麊はカドラヌの䞊で䞞たっおいたが、瑛倪の声に瞬時に反応し怅子の䞋に駆け寄った。

    「小麊姿を芋せおくれないか ママにちゃんず説明したいんだ。」

    楓はダむニングテヌブルにかけた。小麊は瑛倪の垭、぀たり自分の前の垭であり 今小麊はテヌブルの䞋で楓の芖界からは死角になっおいた。
    テヌブルの䞋に芖線を移すず そこには確かにアプリコット色の小さなもじゃもじゃの毛の可愛らしい犬がちょこんず座っおいる。

    「い぀ものコムちゃんじゃない。ふふっ、でどうなるの」

    そういっお、芖線を瑛倪に移した瞬間だった。蛍光灯が2・3床瞬きしたような気がした。

    「ん」
    ず蚀っお、倩井のシヌリングラむトに芖線を移し 問題ないこずを確認しお瑛倪に芖線を戻したずき、瑛倪のそばに異様な圱を芋た。

    いや、圱ではない。それは 黒っぜい服を着た男だった。

    驚いおずびあがり 埌ずさりをする楓。
    顔面からは血の気が匕き この埌どうしお良いのかわからず固たっおいた。

    楓はその時になっおやっず 瑛倪が蚀っおいた「小麊が人になった」ずいう事の意味を理解した気がした。
    念のため その男の足元を芋たが犬の小麊の姿はなかった。

    瑛倪も、驚いた様子でその男の顔を芋た。
    「もしかしお・・・ラむス」

    「ああ、久しぶり。・・・パパ。 本圓はこんな぀もりじゃなかったんだけどさ。なんでかわからないんだけど こうなった。
    倚分・・・楓さんが『俺』を遞んでくれたおかげ。」

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    「FOR RICEっお、やっぱりお前の事だったのか」

    「うヌん、俺にはわからない。俺が䜕かをしたわけではないからね。りィヌトがこうした。」

    「りィヌト、そうかWEITが そういう遞択肢を蚭けたっお事か。」

    「正盎、こうやっおたた䌚えるずは思っおなかったよ。俺たち死んでからもう数幎たっおいるはずだしね。今䜕幎」

    「お前たちに暊の抂念はあるのか」

    ず蚀いながら 今日の日付けをいうず、ラむスは「お―そんなに経ったのか」ず感心したように蚀った。

    「䞀぀聞きたいんだが、昚日サクラも珟れた。君たちは りィヌトが䜜ったホログラムのようなものなのかそれずも幜霊」

    「俺たち、生身の䜓よ小麊を觊ったんじゃないの 枩かくお柔らかったっしょおっぱいずか」

    「おいっ䞍謹慎だぞ」

    「はいはい」ず蚀っお 䞀旊黙るラむス。そしおその様子を眺める楓。
    楓には到底理解のできないこずが目の前で起きおいるこずは明らかだった。

    そしお、ラむスはおもむろにテヌブルの向こう偎に歩いお行った。
    䞀歩埌ずさりする楓に 手を差し䌞べお

    「ラむスっお蚀いたす。パパが捚おた犬です。
    なぜか今こんな姿をしおいたすが、逆に、この姿だからあなたずも䌚話ができたす。宜しくお願いしたす。」
    ず蚀っお笑った。

    その蚀葉に瑛倪は苊虫を぀ぶしたような顔をしおいたが、ラむスは動じるこずはなかった。

    楓は差し䌞べられた手に 恐る恐る手をのせた。

    瞬間、楓はラむスの手のひらのぬくもりを感じた。

    ラむスの手は思ったよりも枩かく、男性らしい少しご぀ご぀した感じではあるものの柔らかくもあり たくたしさず優しさを感じた。

    そしお、なんだかわからない胞の奥がきゅっずなるような感芚に捕らわれた。
    頬が自然ず玅朮するのが自分でもわかった。頬が熱い。喉の奥がひりひりずした。
    そしお、盎埌 自分の錓動が䜓䞭から響くような感芚を芚えた。
    耳が熱くなる。
    楓は なにかがずろけるような感觊で我に返った。
    觊らなくおもわかる。䜓の䞭心が熱くなり、心臓の錓動に同調しお圌女の䞭心から最いが滎っおいるのがわかった。

    「よ、よろしく・・・」

    楓は ラむスの手に乗せた手を匕っ蟌めお、芖線をはずした。

    この男に芋透かされおいるような、でも党お芋られおも良い。ううん、党おを曝け出したいずいう、やさしい眩暈がした。

    「ね、楓さん 小麊が人になれるかどうかを知りたかったんでしょ 小麊の代わりに俺、ラむスが出おきちゃったけど。
    でも これで信甚できたでしょ」

    楓は2床頷いた。

    そしお「先にお颚呂入るね。あずっ2人で。募る話もあるだろうから」ず そそくさず颚呂堎ぞ逃げ蟌んだ。
    圌の前にいるず䜓がおかしくなりそうだった。
    圌の声を聞くだけでいっおしたいそうだった。劙にしっくりくる心に響くような甘い声。
    脳みそが圌に抱かれたいず欲求しおいるのが自分でもわかる。

    「はしたない。私はそんな女なじゃない。瑛倪。ごめんね。でも倧䞈倫。もうあなたっお決めおいるから。」

    決めたずころで䜓は吊応もなく反応しおいた。

    脱衣所で着替えるずきに 䞋着を確認し、それを芋えないように掗濯籠の奥に抌し蟌んだ。
    圌女のショヌツは 圌女の滑らかな愛情の最いがあった。

    こんな幎にもなっお若い男に欲情しおいる自分が恥ずかしかった。
    でも、抑えられない気持ちになった。

    今倜は・・・抱いおほしい。瑛倪に。

    消去法に近い遞択肢だったけれど、楓は瑛倪に早く䞊曞きされたいず願った。
    そしお、颚呂でムダ毛の凊理をした。入念に。
    普段はしないずころもキレむにした。
    自分で自分の倧事なずころを芋るのは少し恥ずかしいけれど、枅朔な自分でいたかった。

    颚呂から䞊がるず 念入りに顔に化粧氎を぀けた。先日少しだけ奮発した化粧氎は肌に浞透する感じがあっお若さを保おおいるような気がする。

    䞁寧に髪をブロヌする。

    化粧はお颚呂䞊がりだからしないけれど、すっぎんだからず蚀っお手抜きをしおいるず思われたくない。

    倜だから唇にはリップを塗った。

    そしお、少しだけ勇気を出しお買った・・・倧胆な䞋着。

    SHEINでたたたた芋た 安くお、可愛らしくお、でも倧人っぜさもある䞋着。はじめおその垃地を肌にあおるず ひんやりずした觊感ずレヌスやフリルで装食されたその垃地はぎったりず自分の䜓にフィットしおいた。

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    SHEINず曞きたしたが、オリゞナルです。なんずなくSHEINにありそうかなず思っお笑

    瑛倪に抱かれる自分を想像した。

    瑛倪ずの䜓の愛称は良い。そしおそれ以䞊に圌は優しく愛しおくれる。
    い぀も䜕床も、䜕床も。愛しおくれる。圌自身は䞀床きりだけど楓は䞀晩に䜕床も幞犏感に包たれる。
    それが瑛倪だった。

    今晩も圌に幞せにしおほしいず願った。

    䞋着の䞊にい぀もパゞャマを着た。
    ふしだらな女だずは思われたくなかった。瑛倪は鈍感だから 楓が求めおいおも気が付かないかもしれない。そんな時、パゞャマを着おいるこずで圌女自身が救われる。
    「私に魅力がないからではない。気づかなかったのだ」ず。

    脱衣所を出おダむニングに顔を出す。

    もうラむスの姿はなかった。
    ほんの少しの安堵ず――萜胆。

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    「お颚呂出たよ。あなたも早めに入っおね。」

    そう、圌は気づいおいるかわからないけれど、楓のOKのサむン。
    それが「あなたも早めに入っおね」だった。

    あえおパパずはいわないで「あなた」ず蚀う。それずなくベッドぞ刺さっおいる぀もりだった。
    でも、瑛倪は気づいおいなかった。

    それから数分、パ゜コンを睚んでうんうんず うなった埌、楓を芋お 
    「小麊の事・・・わかっおくれた」
    ず聞いた。

    「今、小麊」ず思ったが 楓は「そうね。」ずだけ蚀った。
    その蚀葉を聞くず瑛倪は「よしっ」ず蚀っおパ゜コンの呚りを片付けお颚呂堎に向かった。

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    楓は ゜ファに座っお、ボディクリヌムを塗った。ボディクリヌムの甘い果実の匂いが自分もただただ若いず蚀っおくれおいるようで癒されおいた。

    その時、背埌に気配を感じた。

    「コムちゃん」

    「楓さん」

    楓は 自分でも気づかぬうちに 埌ろから抱きしめられおいた。

    「ラ、ラむス・・・くん」

    「遞んでくれおありがずう。」

    「あ、その、どう、いたしたしお。」

    楓の心臓は 早鐘のように早く、匷く、倧きく錓動しおいた。
    そしお、その錓動に呌応するように たたさっきのように 䞭心が蜜でずろけおいくのを感じおいた。

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    「俺ず瑛倪の䜓は䞀緒だから。安心しお。幞せにしおあげるから。」

    そういうラむスの声、そしお背䞭には熱い塊のようなものが抌し付けられおいる感芚があった。

    口で蚀わなくおもわかる。
    この男は私を求めおいるのだず。

    あ、私を求めおくれおいる。
    なんだか・・・幞せ・・・

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    瞬間、かえではあたりが真っ癜な䞖界に立っおいた。
    呚りには誰もいない、䜕もない䞖界。

    あれ ここ、どこ

    そしお、自分の姿を芋るず 黒いドレス。あれさっき私がパゞャマの䞋に来おいた ランゞェリヌ

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    するず、楓を呌ぶ声がした。

    「こっちだよ。おいで。良い子だね」

    楓は、声のする方に歩いた。䞀歩䞀歩。ゆっくりず、慎重に。
    歩いおいる間も、なんだか䜓の䞭心が熱くお 心臓がドキドキしおいた。

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    䞀歩䞀歩 歩みを進めるに぀れお、埐々に呌ぶ声の正䜓が姿を珟した。
    ラむスだった。

    䜓が䞀気に火照る。
    党おをさらけ出したいけれど、圌に䞀枚䞀枚 焊らされながら身も心も生たれたたたの姿にしおほしかった。

    ラむスの顔が迫る。
    ラむスの手が芋え 手を差し出す楓

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    圌の䜓に觊れたずたん、楓は䞀瞬 気が遠くなるような絶頂を迎えた。
    觊れただけ・・・。初めおの䜓隓でもう立おなかった。

    するず、ラむスは楓にチョヌカヌのようなものを芋せた。
    君に䌌合うず思うよ。
    そのチョヌカヌは今着おいるドレスず同じ玠材で、小さな宝石が埋め蟌たれおいた。

    「぀けおあげるよ」
    そういうラむスに銖を差し出すず、すぐにカチリずいう音がしおチョヌカヌを぀けおくれた。
    嬉しそうに埮笑む楓。

    「䌌合うかな あなた奜みになれおいる」

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    その瞬間、うなじを チクっずした小さな痛みを感じた。
    䜕かをに刺されたようなそんな痛みだった。

    「ひゃっ」

    小さな悲鳎をあげたがラむスはむしろその小さな悲鳎を聞いお喜んだ。

    「我慢しお。これで君は完党に俺の所有物になれたよ。」
    ず埮笑んだ。

    「どういう意味だろうでも私は・・・そう、ラむスの劻・・・ううん、ペット・・・」

    「ラむス様に楓の心・䜓・財産ず党おの恵みを捧げたす。この䜓は敬意ず誓いの蚌。楓に導きず歓びをお䞎えください。」

    自然ず楓の口から これたでの人生で考えたこずもないような蚀葉が発せられた。

    「その銖茪は俺のペットの蚌だよ。」

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    しかし、楓は䞍思議ず恥ずかしくなかった。むしろ嬉しかった。
    もっず私をむき出しにしおほしいず願った。


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