
「大丈夫」を続けた人から壊れていく
「大丈夫です」
この言葉は、とても便利です。
相手を安心させることもできるし、その場を収めることもできる。
少し無理していても、この一言さえ言えば話はそこで終わります。
だから多くの人が使います。
職場でも、人間関係でも、家庭でも。
しんどい時ほど、人はこの言葉に頼ります。
でも、本当に苦しくなっていく人ほど、この「大丈夫」を何度も使っています。
まだいける。
平気。
気にしてない。
こんなの大したことない。
自分が我慢すれば済む。
ここで弱音を吐くのは違う。
そうやって自分に言い聞かせながら、気づかないうちに心の奥にある本音を押し込めていく。
その場ではたしかに持ちこたえられるかもしれません。
けれど、そのやり方を続けていると、ある日いきなり折れるのではなく、もっと厄介な形で崩れていきます。
それは、自分でも異変に気づきにくい崩れ方です。
涙が出るほどつらいわけでもない。
寝込むほどでもない。
仕事にも行ける。
人とも話せる。
笑うことだってできる。
なのに、何かがおかしい。
何をしても心が動かない。
うれしいことがあっても、前ほど喜べない。
休んでも回復した感じがしない。
好きだったものに手が伸びない。
毎日をこなしてはいるのに、生きている実感だけが薄くなっていく。