メインコンテンツへスキップ
見出し画像

【演奏会用練習曲】フランツ・リストのピアノ曲紹介

    この記事では次の曲を紹介します。

    アブ・イラート - 技巧完成練習曲 〔第2稿〕 S.143

    サロン用小品の改訂稿。1852年作。タイトルは「怒りを込めて」とも訳される。
    演奏はセルジオ・フィオレンティーノ。


    サロン用小品 - 技巧完成練習曲 〔第1稿〕 S.142

    1840年作曲。モシェレスとフェティス共編によるピアノ演奏教本「諸技法のメトード」のために提供した作品。同教本への作品提供者は他にメンデルスゾーン、ショパン、タールベルク、ヘラー、ヘンゼルトなどがいる。この曲は後に「アブ・イラート(怒りを込めて)」という作品になる。
    演奏はウィリアム・ウォルフラム。



    3つの演奏会用練習曲 - 3つの詩的カプリース S.144

    リスト本人はこの曲集の各曲に対し「第1番」「第2番」「第3番」という番号付けしかしていないが、フランスで出版される際になぜかイタリア語のタイトルが付けられた。リスト本人はこれらタイトルに特に反対はしてなかったとのこと。1848年作。

    第1番 悲しみ S.144/1

    演奏会用練習曲としては巨大な作品で、(それゆえなのか)演奏される機会が他2曲とくらべて少ない。
    演奏はキャサリン・ストット。


    第2番 軽やかさ S.144/2

    タイトルはカタカナでそのまま「レジェレッツァ」と表記されることもある。なぜかよく追加コーダを付けて演奏される。
    演奏はホルヘ・ボレット。


    第2番 軽やかさ 〔コーダ:レシェティツキ1〕

    ピアノ教師として有名なテオドール・レシェティツキがこの曲へのコーダを書いている。レシェティツキの弟子であるイグナツィ・ヤン・パデレフスキが演奏している。


    第2番 軽やかさ 〔コーダ:レシェティツキ2〕

    同じくレシェティツキによるコーダの短縮版。レシェティツキの弟子であるベンノ・モイセイヴィチの演奏。


    第2番 軽やかさ 〔コーダ:コルトー〕

    アルフレッド・コルトーも趣味の良い短いコーダを付けて演奏している。


    第2番 軽やかさ 〔コーダ:ワイルド〕

    アール・ワイルドのコーダは華やか。


    第3番 ため息 S.144/3

    美しく非常に人気のある曲。
    ホルヘ・ボレットによる演奏はカデンツァ無し、そして通常コーダでのもので、通常多くのピアニストが演奏するバージョン。


    第3番 ため息 〔カデンツァ1〕〔改訂コーダ〕 S.144/3

    「ため息」にはカデンツァを任意で挿入してよい箇所があり、リストは弟子たちのために5つカデンツァを書いている。
    クラウディオ・アラウが演奏しているカデンツァは、リストがアウグステ・レンネバウムのために書いたもの。そしてリナ・ラーマンが保管していたコーダ異稿を用いて演奏している。


    第3番 ため息 〔カデンツァ5〕 S.144/3

    イギリスの名ピアニスト、モーラ・リンパニーによる名演。


    第3番 ため息 〔カデンツァ2&3〕〔改訂コーダ〕 S.144/3

    ムーザ・ルバッキーテはなんとカデンツァを二つ挿入している。そしてコーダも改訂コーダを演奏している。


    第3番への2つの小カデンツァ 〔カデンツァ2〕〔カデンツァ3〕 S.144/3bis

    リストはマスタークラスの際、弟子のために「ため息」へのカデンツァを作った。この前者はヘンリク・ゴッビのための、後者はリナ・シュマルハウゼンのためのもの。


    第3番 ため息への2つのカデンツァ 〔カデンツァ4〕〔カデンツァ5〕 S.144/3ter

    こちらのカデンツァはルイーザ・コグネッティとエドゥアルト・ダンロイターのために書かれたもの。

    リストがため息のために書いたカデンツァ

    ・カデンツァ1 : アウグステ・レンネバウムのために
    ・カデンツァ2 : ヘンリク・ゴッビのために
    ・カデンツァ3 : リナ・シュマルハウゼンのために
    ・カデンツァ4 : ルイーザ・コグネッティのために
    ・カデンツァ5 : エドゥアルト・ダンロイターのために



    2つの演奏会用練習曲 S.145

    弟子のディオニュス・プルックナーへ献呈された演奏会用練習曲。1863年初版。

    第1曲 森のざわめき S.145/1

    演奏はゲーザ・アンダ。アンダはエルンスト・ドホナーニの弟子。ドホナーニはダルベールとトマーンというリストの弟子たちに師事しているので、アンダはハンガリー・リスト楽派の流れを汲むピアニスト。


    第2曲 小人の踊り S.145/2

    演奏はユリアン・フォン・カーロイ。カーロイもアンダと同門のピアニスト。



    【その他】

    ため息 〔ピアノと管弦楽のための編曲〕

    演奏はアール・ワイルド独奏、ダグラス・ガムリー指揮のガムリー・オーケストラ。



    ● 楽譜紹介

    新リスト全集の楽譜では今回ご紹介した楽曲は以下のものに収録されています

    ・アブ・イラート - 技巧完成練習曲 〔第2稿〕 S.143
    ・3つの演奏会用練習曲 - 3つの詩的カプリース S.144
    ・2つの演奏会用練習曲 S.145
    ※ 楽天リンクはこちら

    画像

    ・サロン用小品 - 技巧完成練習曲 〔第1稿〕 S.142



    それではみなさま良い一日を



    あなたへのおすすめ