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【単独作品】フランツ・リストのピアノ曲紹介

    この記事では個人的に興味深いと思う単独曲を紹介します。

    B-A-C-Hの主題による幻想曲とフーガ S.529ii

    「Bベー-Aアー-Cツェー-Hハーの主題」というのは大作曲家バッハのスペリングだが、ドイツ音名でシ♭・ラ・ド・シを表す。オルガン曲の「B-A-C-Hの主題による前奏曲とフーガ」をピアノへ編曲し、そしてさらなる改訂の際にタイトル「前奏曲と~」の部分を「幻想曲と~」と変えたもの。1871年完成。もともとこの曲はリスト自身による即興演奏から作られた。ちなみにJ.S.バッハ自身による同工の曲「B-A-C-Hの主題による前奏曲とフーガ BWV898」もあるが、偽作の疑いがあるとのこと(グールドの録音あり)。
    演奏はアルフレート・ブレンデルで、この録音はご本人もお気に入りの録音とのこと。


    聖ドロテア S.187

    1877年に作られた興味深い後期作品。初版は旧リスト全集にて1927年に行われ、その際の校訂者はリストの弟子ホセ・ヴィアンナ・ダ・モッタ。
    演奏はイシュトヴァーン・ラントシュ。デジュー・ラーンキの名録音もあり。


    われらの主イエス・キリストの変容の祝日に S.188

    1880年に作られた興味深い後期作品。こちらも旧リスト全集にて初版された。
    演奏はヴラディーミル・ソフロニツキー。


    トッカータ S.197a

    小練習曲のような性格。1875年から1881年の間のどこかで作られた。
    演奏はジャンルカ・カシオーリ。


    P-N夫人の回転木馬 S.214a

    ペレ=ナルボンヌ夫人が回転木馬で楽しんでいる滑稽な様をユーモアたっぷりに描いた作品。1875年から1881年の間のどこかで作られた。
    このハワードによる演奏は非常に素晴らしい。あとアンドレ・ワッツもこの曲をよく取り上げていたので、録音を残してもらいたかった。


    エドゥアルト・レメーニの婚礼のための祝婚歌 S.526

    ヴァイオリニスト、レメーニの婚礼のために作られた。1872年作。ヴァイオリン用のバージョンもある。リストはレメーニのためにヴァイオリン協奏曲を着想したが未完成に終わった。
    演奏はカールマン・ドラフィ。


    死の天使 S.190a

    近年発見され、2022年のイギリス・リスト協会の機関誌に掲載された小品。1871年に書かれたとみられる。
    演奏はミンギュ・キム。彼は研究にも熱心であり、この小品を発見した人物とのこと。


    アルバムの綴り "半音階的フーガ - アレグロ" S.167j

    リストが他人のために書き留め贈呈した、ちょっとした譜面。1844年作。




    【関連作品】

    B-A-C-Hの動機による前奏曲とフーガ 〔第1稿〕 S.529i

    後に改訂され「B-A-C-Hの主題による幻想曲とフーガ S.529ii」となる作品。B-A-C-Hというのはもちろんバッハの名前だが、ドイツ音名でシ♭・ラ・ド・シとなる。およそ1856年に作られた。この初期稿は1983年に新リスト全集にて出版されるまで未出版だった。この曲自体は同名のオルガン曲のトランスクリプション。
    演奏はゲルハルト・オピッツ。




    ● 楽譜紹介

    新リスト全集の楽譜では今回ご紹介した楽曲は以下のものに収録されています

    ・B-A-C-Hの主題による幻想曲とフーガ S.529ii
    ・B-A-C-Hの動機による前奏曲とフーガ 〔第1稿〕 S.529i
    ※ 楽天リンクはこちら

    ・聖ドロテア S.187
    ・われらの主イエス・キリストの変容の祝日に S.188
    ・トッカータ S.197a
    ・P-N夫人の回転木馬 S.214a
    ・エドゥアルト・レメーニの婚礼のための祝婚歌 S.526
    ※ 楽天リンクはこちら



    それではみなさま良い一日を



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