
【朗報】曲ができた【悲報】無料枠が消滅した
ハロハロー、mman.(ままん。)です!
ここ2日ほど、ひとりの女が画面の前でニヤニヤしていた。
宝くじが当たったわけでも、推しから返信が来たわけでもない。ただ、流れてくる音楽を何度も聴いている。
その音楽には、ちょっとした秘密があった。
やっと重い腰を上げて自分のオリジナルソングを作ったのである。
作曲経験はない。楽器を演奏したわけでもない。それなのに、画面の向こうからはメロディーと歌声が流れてくる。
自分の頭の中にあった言葉が、ひとつの音楽になっているのだ。
文明、ちょっと進みすぎでは?
んじゃ、早速お披露目
[Intro]
ハロハロー!
人生の攻略本?
そんなもん、あったら先に貸して!
……ま、なくても遊べるけどね。
[Verse 1]
真夜中二時の脳内会議
議題は「わたしの将来について」
夢なら両手に余るほど
なのに一歩が出てこない
失敗したら?
笑われたら?
開店前から閉店準備
心配性にもほどがある
誰かこの会議を止めてくれ
[Pre-Chorus]
いい子の顔で笑いながら
胸の奥では舌を出す
誰かの正解なぞるより
わたしの続きを見てみたい
[Chorus]
未完成のくせに
欲張りで
魔法もないのに
夢を見る
あれもこれもと
手を伸ばし
今日も世界を
かき回す
誰かの正解で生きるほど
わたしの人生
安くない
転んだ数だけ
ネタになる
さあ、次のページをめくろうか
[Verse 2]
「どっちでもいいよ」って笑って
本当はこっちが好きなのに
嫌われるのが怖いから
本音にそっと鍵をかけた
人たらしにはなりたいが
「助けて」の二文字が出てこない
なんて不便な魔女でしょう
この呪い、誰がかけたん?
[Rap]
はいはい、正論
おつかれさん
常識、良識、ご立派です
右向け右って
誰の指示?
わたしの人生
わたしの意思
魔法がない?
なら知恵を貸して
金が足りん?
なら策を練って
才能ない?
それ誰の採点?
まだ試験すら受けてへんねん!
やりたいことなら
山ほどある
失敗する未来も
そら見える
でもな、始める前から負けるんは
ちょっと早すぎるんちゃいます?
[Break]
……え?
まだ何者でもない?
ほな、何にだってなれるやん。
[Bridge]
強がることは
得意です
本音を言うのは
苦手です
笑ってごまかす
そのクセも
そろそろ卒業
してみたい
怖がることは
悪くない
立ち止まる日も
あっていい
でもね、忘れんといてほしい
あなたの価値は
減らない
[Final Chorus]
未完成のくせに
欲張りで
答えもないのに
走り出す
昨日の私が
笑うなら
明日の私が
笑い返す
まだ何者でもないんでしょ?
じゃあ、何にだってなれるやん
誰かの正解
脱ぎ捨てて
あなたの続きを
始めよう
転んだって
ええやないか
迷ったって
ええやないか
完璧じゃない
その先に
まだ知らない景色がある
[Outro]
人生、絶賛攻略中。
……ところで。
次の目的地、どこやったっけ?
ま、ええか。
ハロハロー!
またね!
今回使ったのは、AI音楽生成サービス Suno
とはいえ、最初からSunoにすべてを任せたわけではない。
まずはChatGPTと、どんな曲にしたいか作戦会議を始めた。ただ明るいだけでは物足りない。格好いいだけでも、私らしくない。
ちょっと生意気で、遊び心があって、それでいて聴き終わったあとには少し前向きになれる。そんな曲を作りたかった。
歌詞も、自分の性格や考え方をもとにAIと相談しながら、何度も言葉を選び直した。
「この表現はちょっと違う」
「この言葉は残したい」
「もう少し私らしくできない?」
作曲の知識はないくせに、注文だけは次々と出てくる。
作曲初心者、ディレクター気取りが止まらない。
そうして歌詞と曲の方向性が決まり、いよいよSunoに入力してみた。
ここから先は、さぞ時間がかかるのだろう。
そう思っていたのに、ものの数分で曲が完成してしまった。早ない???
ついさっきまで画面に並んでいた文字が、メロディーに乗って歌われている。
伴奏までついて、ちゃんと一曲になっているではないか。
自分で作った歌詞なのに、初めて聴く曲のような不思議な感覚があった。気づけば何度も再生している。
技術の進歩に、感情の処理が追いつかない。
理想の歌声を探した結果
こうして完成した初めてのオリジナルソング。
曲の雰囲気も気に入っている。歌詞にも、自分なりの思いを込められた。ただ、何度か聴いているうちに、ひとつだけ気になることが出てきた。
声である。
悪くない。むしろ、いい感じなのだ。
けれど、どこかしっくりこない。もう少し小生意気な歌い方がいいのか。それとも、透明感のある声がいいのか。かわいらしさも欲しいけれど、かわいすぎるのは違う。
では、理想の声とはいったい何なのか。
…それがわかれば苦労しない。
脳内オーディションは開催されているものの、肝心の審査基準が定まっていない。それでも、理想に近づけたいという気持ちは強くなるばかりだった。
曲の雰囲気を変えたり、歌い方の指定を調整したり。同じ歌詞でも、少し条件を変えるだけで違った印象になるのが面白い。
新しい曲を聴くたびに、次の可能性が浮かんでくる。
こっちもいい。でも、もう少し。
次こそ理想に近づくかもしれない。
そんな期待に背中を押され、すっかり生成ガチャの沼にはまっていた。ところが、創作意欲が最高潮に達したところで、画面に現実を突きつけられた。

いや、もちろん理解はしている。無料でここまで使えるだけでも、ありがたいことだ。しかし、こちらは理想の歌声を探すオーディションの真っ最中である。
審査員が納得する前に、会場を閉めないでいただきたい。
結局、理想の歌声にはたどり着けず、無料枠と一緒に私の気力も尽きた。
曲はできた。
でも、心のどこかに「もう少し」という気持ちが残っている。どうやら私のこだわりには、無料枠という概念が存在しないらしい。
くやしい。いつかリベンジしたい。
そして、ダウンロードにも壁があった
それでも、せっかく生まれた一曲である。
今度はnoteで披露しようと思い立った。
音源をダウンロードして記事に載せれば、読者の皆さんにも気軽に聴いてもらえる。我ながら、いい考えである。
さっそくSunoのダウンロード画面を開いたところ、またしても無料枠の制限にぶつかった。

さっきまで歌声のオーディションで苦戦していたというのに、今度は音源を持ち出す段階で足止めを食らっている。
曲を作るのは、ものの数分だった。それなのに、納得のいく声を探すことも、記事に音源を載せることも、思うようには進まない。
曲が完成した瞬間が、いちばん順調だったまである。
未完成のくせに、欲張りで。
今回の曲には、特に気に入っている歌詞がある。
「まだ何者でもない?ほな、何にだってなれるやん。」
私は、やりたいことが多いわりに、失敗を恐れて立ち止まってしまうことがある。
自分らしく生きたいと思いながら、人の目が気になることもある。そんな未完成な自分だけれど、何者でもないからこそ、これから何にだってなれるのかもしれない。
今回だって、少し前までは自分の曲を作るなんて考えてもいなかった。
それが今、こうして音楽になっている。
理想の歌声にはまだ届いていないけれど、それでも一曲を形にできたことは、素直にうれしい。
そして何より、次はもっとこうしたいと思っている自分がいる。
ふと、完成した曲のタイトルを見返した。
『未完成のくせに。』
作品だけでなく、作った本人までタイトルを体現している。
それにしても、初めて作った自分の曲が、こんなにも愛おしくなるとは思わなかった。
気づけば、ひとりで26回も再生していた。
自給自足型ナルシストである。
誰よりも先に、自分が自分のファンになってしまったらしい。
そんな私の初めてのオリジナルソング。聴いてくださった方は、お気に入りの歌詞や感想を教えてもらえるとうれしいです。
ちなみに、創作意欲は無制限。無料枠は有限。
次の挑戦には、どうやら財布との作戦会議も必要らしい。
人生、絶賛攻略中。
ハロハロー! またね!
